原発ホワイトアウト

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062186179

感想・レビュー・書評

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  • 手段と目的を取り違えてる人たち。お金があれば幸福な生活は必要ないのか。これがリアルなのか。

  • 原発再稼働を目指す政・財・官の要人たちを描く。金になびく政治家&マスコミ、出世コースから逸れたくない官僚。描かれているのは政治コントのような、あるいはツイッター政治談議のように低俗な彼らの仕事ぶりだ。著者は現役キャリア官僚とのことで、だとすると立派な暴露本だが、日本の要人がほんとにこの程度だとしたらこの国の将来は暗い。というかこの本が内容の割にTVのワイドショーを席巻しないというのがなんか怖い。

  • ノンフィクションのような著書で、ストーリー性は評価は低めとしたが、電力業界と政治、官僚との話は現実にありそう。いやあると言っても過言でないかも。
    世の中何かおかしいなあと思う一冊。

  • 小説というより、現役官僚による暴露本という意味合いが強かった印象。泉田知事逮捕とか、柏崎刈羽が正月で大雪の時にテロに逢ってメルトダウンとかは本当にありそうで怖い。予言書とならないことを祈るばかり

  • 著者は、東大法学部卒業・国家公務員I種試験合格・現在、霞ヶ関の省庁に勤務、とだけ著者略歴に書かれています。その著者が、政官業・メディアの裏の姿を、民度に低い我々国民にレクチャーしてくれているような小説です。偽名が用いられていますが、政治家などの登場人物だとか電力会社だとか、ほぼ現実のまま。原発再稼働の問題点に関して警鐘を鳴らしてくれています。その分、小説としてはそんなに面白くはないかな。

  • 2014.2.14-6
    原発問題に限らず政官財の癒着は枚挙に暇がないのは周知の事実。また、玄海町長の官官接待やら原子力規制庁の天下りなどこれまたニュースにはなっているものの、省庁からの内部告発本として詳細に亘り書かれており、興味を持って貰う第一弾としてより多くの国民に読んで貰いたい作品。

  • もっと勉強が必要だと思った。
    関わりのない分野すぎて、
    事実と脚色の境目がわからなかったけど、
    最悪のシナリオのひとつとして、
    こういう結末もあるんだなと
    思った。

    原発の話を人とする時に、
    よく出た話題や噂も本書に見受けられた。

  • 原発再稼働へ一直線の日本。
    次回メルトダウンしたら、本当に日本は終わる。

  • 著者は霞が関の現役キャリア官僚で覆面作家さん
    登場人物の名前は実在しない名前が使われていますが
    読んでいると実在する人物を想像する事ができリアルです
    原発が抱える多様な問題が分かり易かった。

    福島原発事故からしばらくして政権交代の選挙があり
    そこから物語は始まっていきますが
    電力会社、政権政党、霞が関がどういうふうな形で原発を無理やり
    再稼働に持って行こうとしているのか、
    反原発はあっというまに覆されて、原発事故の究明も
    終わらないうちに再稼働する理由が語られている

    日本電力連盟という全国の電力会社からなる団体がある
    原発再稼働・料金値上げ、電力改革は阻止し
    与野党関係なく選挙で落ちた議員には職を紹介し恩を売っておく
    先々を見越して色んな形で手を打っておくのが常套手段

    そして「闇の金」の作り方、電力会社は総括原価方式という
    経費に一定比率の利益を取る事が認められているので
    経費を削る必要がないので相場の2割ぐらい高いお金で発注する
    ここで、取引先には1.5割、残りを資金源として還流させて
    たらふくため込むシステム。

    このお金はみなさんの想像よろしく
    政治資金、政界工作、マスコミ対策などなどあらゆる事に使われている


    また原発再稼働に反対する知事を陥れる工作は本当に簡単
    マスコミ、ネット住民を監視する部署では反対者を見つけ出しては
    徹底的に叩くなど、ありとあらゆるところに目を光らせている
    刃向うものはどんどん潰されていく
    正に、影の支配者。

    最終章では原発再稼働が動き出した時
    工作員によって原発がテロの標的にされる事件が起こります。

    福島の経験から付近に住む住民達は直ちに自主非難を始めるが
    幹線道路、首都高、駅、空港は人々が殺到し
    大渋滞と事故で大参事になる

    その頃、電力会社のオペレーションルームでは総理、官房長官
    副長官、政権幹部に電力幹部が集まり対策に追われるが
    これが何とも陳腐で福島の時も似たような感じだったのではないかと
    疑ってしまう。中央政府と現場の温度差は歴然だった。

    福島の警告もむなしく同じことが繰り返される。

    喉元を過ぎれば熱さを忘れる日本人は
    再稼働は電気を安定的に供給することは豊な国民生活のため
    という謳い文句に引っ張られるしかし
    再稼働したい1番の理由は闇の金を作るシステムの為

    都合のいい事実に踊らされ
    私たちはは影の支配者の言いなり
    この方、第2弾、3弾を考えているようですが
    素性がバレないことを祈るばかりです。

  • 前半部分にある原発事故以降の電力会社や政治家、官僚の暗躍は、もっともこんな感じだろうと想像できる範囲。しかしながら、後半部分については、筆者の想像で書き上げられており、ハリウッド映画もびっくりのストーリー展開。小説というより、週刊誌の連載といった感じ。内容の本質から考えれば、別に原発を取り上げなくたって、厚生労働省の役人なら、医療・福祉で書けるだろうし、農林水産省の役人なら農協、金融庁なら銀行、何でもネタにできそうな感じ。
    こんな本で世間ウケを狙うなら、多額の税金で教育され、さらに税金で養ってもらっている筆者には、国益について真剣に考えろ、といってやりたい。
    終章なんか、原発再稼働とは直接関係なく、そもそも安全保障の問題じゃん。現役官僚のガス抜きだったと理解。

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著者プロフィール

若杉冽(わかすぎ・れつ)

東京大学法学部卒業。
国家公務員1種試験合格。
現在、霞が関の省庁に勤務。
著書にはベストセラーになった『原発ホワイトアウト』がある。

「2014年 『東京ブラックアウト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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