原発ホワイトアウト

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062186179

作品紹介・あらすじ

キャリア官僚による、リアル告発ノベル! 『三本の矢』を超える問題作、現る!!
 再稼働が着々と進む原発……しかし日本の原発には、国民が知らされていない致命的な欠陥があった!
 この事実を知らせようと動き始めた著者に迫り来る、尾行、嫌がらせ、脅迫……包囲網をかいくぐって国民に原発の危険性を知らせるには、ノンフィクション・ノベルを書くしかなかった!

感想・レビュー・書評

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  • 前半だるいが、実はそこがこの本の真髄。

    電力会社や業界がいかに政治家を取り込んで行くのか、
    業界の預託金の作り方と政治資金の話とか、
    電力会社は住所、世帯主氏名だけでなく、電力使用量=所得水準に比例するといった個人情報を握っていて、与野党の選挙時に名簿を差し出すとか、
    諸々。

    ストーリーとしては、新潟県県知事や山本太郎氏、河野太郎氏など実在の人物を連想するそれぞれのトピックを交えながら、結局は電力業界という大きな渦に呑み込まれて、渦を抜けた先は311以前と同じ場所だった。。。

    ストーリー自体は、実際の規制委員会の詰めの甘さを(残念ながら)うまく反映してると思う。
    予想できる展開だが、もし本当に起こったらと思うと怖い。
    読むなら年内かな。

    【ネタバレ】西やんっぽい名前がハニートラップという章から登場しますが、これだけは設定は全然違います。

  • 小説としては、構成も文章力もイマイチだが、無視できないリアリティさ。ノンフィクション色が強い前半に比べ、後半はフィクションの色合いが濃くなってくるが、これが笑い話で済むことを切に願う。

  • 話題の経産省現役官僚の告発本。

    福島第一原発の事故後なおも続くベタベタの官庁ー電力会社が目論む「なし崩し的再稼働」への動きは「この人たちは何のための存在か?」と思うほどの酷さだ。
    原子炉そのものの改善も、緊急時の避難策も、テロ対策も なにもかもがおざなりなまま。
    情報を隠蔽し、まともな議論をつぶして、「ヤッタフリ」を国会もメディアも黙認し、とにかくカネをかけずに再稼働して、これまでの電力集金体制を維持するという思考回路しか動いていない「偉い人たち」の実像。
    これがこの国の現実なのだ。

    筆者は最後に、考えられる最悪の事態を描き出している。 いや〜 こんなのありえないでしょ、とはあの福島の事故のあとでは、とても言えない。

    国策捜査や、秘密保護法というものの姿もエピソードとして盛り込まれている。
    すべてが、経産省の繁栄のために利用されていく。

    かなり短期間に書かれたのであろうし、小説としての完成度が高いとは言えない。
    講談社はもっと読みやすく直して出版する選択肢もあったのだろうが、そうすることはしなかったようだ。
    これは、そうとう脚色してでも、TVドラマにするべきだ。

    たぶん、これくらいのことは国民みなが知るべきだ、ということであろうから。


    原子力の最大の不幸は、それが広く一般にお目見えしたのが、大量殺戮兵器という姿であったことではないかと思う。
    平和な日常のためのエネルギー源として最初から登場していたら、震災後、一般大衆をバカにした隠蔽の連続 vs 1ベクレルでもいやだ!という迷信的感情論に ここまで極端に分かれずに済んだのではないかと思う.....

    永き未来に渡り子孫が平和的文化的生活を享受することは、エネルギー源の確保なくしては叶わない。
    これまでも大気汚染、水質汚染などさまざまな汚染となんとか折り合いをつけながら、人は豊かさを楽しんできた。
    原子力に対しても、同じ姿勢で臨むしかないのではないか?
    そのためには広く情報が公開されることと、感情的にならずにそれを咀嚼する思考が絶対に必要である、と思う。

  • 3年が過ぎました。「当日だけ」は散々騒いでいましたが、液状化が懸念される湾岸地域の地価が上がっているような世の中です。

    この本の内容をどう受け取るかはそれぞれでしょうけれど、読んで想像することは無駄ではないと思います。

    歴史は繰り返す、一度目は悲劇として、二度目は喜劇として――このままだと二度も三度も繰り返しそう。
    三度目は何劇?

  • 帯に「ノベル」と書いてあるのに、小説と思わずに購入。

    しばらく積読していましたが、この週末でイッキ読み。

    現役国家公務員Ⅰ種の方の匿名告発本ということで、ああこんなんだろうなと思いながら読むと、なかなかリアルな雰囲気も感じることができます。

    最終章でイッキにフィクションモードに入ったけど、その部分が一番コワかったりして。

    ただ、リークのところとか検察あたりの部分は?
    まあ、小説だからそれでいいんだけど。

    著者の考えは、この一文に集約されるんでしょうね。
    「国の政治はその国の民度を超えられない。こうしたことが当たり前のように行われていることを許している国民の民度は、その程度のものなのである。」

  • 嫌な内容 現実

  • ちょっと難しかった

  • 緊迫感があり、一気に読みました。オススメ!

  • 話は自民党と思しき政党が参院選で大勝するところから始まる。

    政界と電力業界がズブズブの関係であることは周知の事実。ただ、どんな結び付きがあり、どんな搦め手を持って権力者に接近し、籠絡してるかまでは知られていない。その暗躍ぶりを余すことなく活写する。

    電力業界は「総括原価方式」という資金獲得システムにより得た莫大な利益を有力政治家に巧みに献金を行っている。言わずもがな政治家はその蜜の虜となり原発支持側へと軍門に下る。そのトレンドは大物政治家・業界幹部・経産官僚が強力なスクラムを生み、原発再稼働に向けて動き出す。著者はそのシステムを「モンスターシステム」と呼ぶ。3.11では大惨事を引き起こしながら、まったく懲りない電子力ムラ。このズブズブの構造に警鐘を鳴らすために著したと言うが、どこ吹く風な厚顔・傲岸な懲りない面々。著者は現役のキャリア官僚。永田町で無事勤めを全うすることをただただ祈るばかり…。

  • 現役官僚が書いたという本。
    フクシマ原発事故後にいかにして原発再稼動が決定されてゆくかを描いている。
    電力会社をはじめとした経済界と政治家の結びつき、それにからむ官僚。
    反対派の意見を封じ込める世論操作がどのようにして行われるかが書いてあり、これは官僚の立場でないとわからないものだ。
    反原発運動がいかに一過性のものとなってゆくかについても鋭い視点で描かれている。

  • 面白いと聞いて読んでみました。読みづらかった。高慢ちきな高級官僚意識がヒシヒシと伝わってくるのと、国家権力の恐ろしさを露骨に描いているけれど、どこまでが現実に即したものなのかが怪しく、のめり込めなかった。読後に著者自身が現役の国家官僚であるのを発見してびっくり。う〜ん。感じ悪い!

  • 民意の無責任を強調している。
    官僚が書いただけあり、それぞれのメリットがあるために改革がなされない。
    警察組織の凄さも目を引いた。
    単純に言うと
    政治家•••金
    官僚•••出世
    警察•••命令
    に弱みを持っている。
    そこをついたり、つなげたりする人が存在しその人も、より良い暮らしのため行っている。
    マスコミの意見に流されてはいけないと強く感じた。

  • フィクションという設定の暴露本?な内容でした。途中IT関係の脇が甘いと思ったら、案の定でした。最後の小島の態度は、薄ら寒くすらありました。こんな感じで、戦争をはじめて、続けたのかなあとも思いました。

  • 内部告発、ベストセラー。どこからが本当でどこからが架空の設定なのかー。どきどきしながら、でもさらっと読めてしまう。ぐいぐい読めるのだが電力会社の利権がはりめぐらされる方法がよくわかる。あまりこなれていない文体に、関係者でしか書けないことを今書かなければという筆者の覚悟がよめる。必読。

  • #33 こわい... 現役官僚が書いているリアリティがある。「国の政治は、その国民の民度を越えられない。こうしたことが当たり前のように行われていることを許している国民の民度は、その程度のものなのである。」

  • 設定や関係人物・業界のやりとりも、さもありなんという感じでリアリティたっぷりの知的刺激あふれる経済小説!という感想で締めくくれればいいのだが、筆者が現役の経済官僚で、告発ノベルの要素を多分に含むとすれば、さあどのように感想をもてばいいのか頭を抱える。
    原発反対派、推進派、中立派、すべての人の必読書だと思う。

  • 小説だと思えば面白いけれど、
    この話のどこまでが現実にそくしているのか?というあたりを思うと、日本という国が情けなくて、とても怖い。

  • 現役官僚の告発本のようなもの。スポーツ新聞でオススメされていたので読んでみました。
    電力と政治のつながり、そしてなぜ原発を稼働させたがるのかも理解できた。
    冒頭に書いてある「歴史は繰り返す、1度目は悲劇として、2度目は喜劇として。(カール・マルクス)」にゾッとする。
    すべてがなかったことにようになっているこの国が恐ろしい。

  • 強烈。現役官僚が書いた、フィクションの体裁を取ったリアル告発ノベルとのことですが。小説としては稚拙だが、ここに書かれている事が真実であるならば、本当にやるせない。既得権益を守るために、国民の命をも軽視する政治、官僚、電力業界には、怒りを通り越して唖然とする。終章で描かれていた最悪の未来も、現実のものとなりそうで寒気がする。「国の政治は、その国民の民度を越えられない。こうしたことが当たり前のように行われていることを許している国民の民度は、その程度のものなのである」(本文)。後頭部をガツンと殴られたようだ。

  • 現役官僚が小説という形で告発!という煽りを額面通りととらえると、この国の脆弱な仕組みが原発事故を引き起こすのは避けられないのかと感じてしまう。不気味に恐ろしい。

  • 備忘録として
    ・総括原価方式=事業にかかる経費に一定の報酬率を乗じた額を消費者から自動回収する仕組み
    ・経費は非常に甘く査定される上に、浪費したら浪費した分だけ報酬増。 よりおおくの経費をつかうインセンティブが内在。結果として資材、燃料費や検針委託料等が世間相場比2割高。
    ・電力会社を頂点とする気心のしれた仲間企業の集まり(東栄会)に、各社受注額の約4%を預託。その額、年間800億。これが電力会社が自由に使える金。
    ・東栄会がパーティ券購入。→日本の政治を支配
    ・議員に対する献金やパーティ券購入額の査定あり。議員必死にアピール
    ・電力会社は地域独占で競争がないにもかかわらずトヨタ並みの広告宣伝費。→マスコミ支配。
    ・電力システム改革という啖呵を切って、原発再稼動
    ・本音と建前が一致しないのは一般的。本音を正しく読み取り、建前を押し殺す人間が出世していく
    ・国策捜査。政権と検察。

    本書を読み終える頃、猪瀬東京都知事が辞意表明をした。都知事時代に猪瀬さんは東京電力以外からの電力購入の検討や、東京電力病院の売却を強く迫っていた人だ。窮地にたたされて最終的に四面楚歌状態になっていたのも、電力会社が支配するシステム下での出来事であれば、わかりやすい状況だなと理解できた。猪瀬さんの辞職を受けた東京都知事選挙では細川元首相が、最近になって脱原発を訴えている小泉元首相の支援を受けて立候補を表明した。小泉元首相がどのような勝算があって脱原発を訴えているのか、真の狙いが何か、また小泉元首相を支えるパワーが何のかが非常に興味がある。
     この本は現役官僚による告発本とのことであるが、日本を支配しているものが何なのか、政治と官僚とマスコミと大衆の関係の一端を理解するのに非常に参考になり政治の動向に興味が沸いてきた。さらには新聞記事を鵜呑みにするのではなく、記載された意図を探ろうとする習性がついた。

    • co2co2さん
      猪瀬元知事は発送電分離もやろうとするなど、頑張ってはいたんですよね。でも、裏金の件が発覚してからは、マスコミはこぞって叩いた。とてもわかりや...
      猪瀬元知事は発送電分離もやろうとするなど、頑張ってはいたんですよね。でも、裏金の件が発覚してからは、マスコミはこぞって叩いた。とてもわかりやすい。
      2014/04/06
  • 電力会社の 陰謀を 暴け!!
    衝撃の 告発本です。

    こちらで熱く語ってしまいました(^_^)
    http://ameblo.jp/ninjin1234/entry-11751561484.html

  • 「3.11」の震災以降、電力会社やプラントメーカー、経済産業省をはじめとする監督官庁を中心とした原発の利権に群がるグループ、いわゆる“原子力ムラ”の存在も大きくクローズアップされました。
     このような「政・財・官」がグルになった特殊な利権集団は、どのようにして生まれ、発展していったのか。現役のキャリア官僚がその舞台裏を鋭く描きます。

     詳細なレビューはこちらです↓
    http://maemuki-blog.com/?p=2186

  • 読んでいてひどく気分が悪くなるが、これが日本の政治家・官僚の思考方法なのだろう。デモを「テロと同じ」と言い放ってしまう感覚は、この中で書かれているのとそっくりだ。
    途中までが非常にリアルなだけに、将来のところ、特に最後は人物像などのツメが練られていないと思う。

  • 電力業界全体が外部へ発注する金額の総計は5兆円ほど。もはや悪名高い総括原価方式のためコストダウンへのインセンティヴが働かないだけでなく、世間相場より2割ほど高く発注していた。この内1割5分は受注企業の取り分とし、残り5部を受注会社が作る任意団体に預託金として預け、それが政治家への寄付金に回されている。総額2千億円で内2割の400億円が日本電力連盟(電気事業連合会)に再預託される。この金が商工族の政治家を動かしているというのはありそうな話である。東電は破綻処理されるべきだったと思うが、この献金システムを温存するために生き残れたのだとしても驚かない。

    作者は現役官僚らしいが実名で曝露すると国家公務員法に触れるので小説の形を取って発表したと言う事らしい。しかし小説が現実の世界にインパクトをどれだけ与えられるかは疑問だ。作中人物のモデルになった河野太郎さんも読んでる様だが・・・

    最終章のテロについては似たテーマではドイツでベストセラーになったブラックアウトと言う小説があり、そちらの方が読んでて怖い。原発の対テロ対策が出来てないのはその通りなのだろうが。アメリカなんてエネルギー省の原子力施設にSEALやデルタフォースなみのスナイパーがいるくらいだが。

    ノンフィクションとして読むには少し無理が有り、小説としては物足りない。週刊誌のそれっぽい記事だとしたら程よく面白いのに。

  •  読後感が、とにかく最悪の小説だった。それは小説構造のせいでは決してなく、その内容のせいなのだが。

     いろんなところで話題(?)になっているようなので著者のプロフィルなんかはそのへんで拾ってもらうとして、この記事 http://www.asahi.com/articles/TKY201311020009.html が事実だとすれば、この小説は『空気さなぎ』的な小説ということになる。リトルピープル的なひとびとが騒ぎ始めているのかもしれないが、個人的には、もう少し天吾的なる人物に、この作品の体裁を整えて欲しかった感がある。具体的に挙げるとすれば、頻繁に視点が移動しすぎて、読者としては非常に体力を使う書き方で、とても疲れた。もう少し、視点に重量を持たせた方が多くの人が読めるものになったと思うが、いかがか。


     政治家の息子に生まれる、というのはどういう思いがするのだろうか。おそらく彼/女にとってみての、「一般市民の子に生まれるのって、どういうものなんだろう」という問いと同等のもので、あまり意味をなさない問いであるとは思う。

     しかし、僕は考えてしまう。この小説が描くような、固定化し、強固で、不公正な、澱のようなこのヒエラルキーのひとつに属する自分や、友人や、親や、同僚や、街行く知らない人々は、本当に無力で、ひ弱で、強固な壁に対する卵であるしかないのか、と。

     わからない。考えても、考えても、答えは出ない。

     絶望的ではあるけど、たぶん、生まれたその時に、運命とはある程度決まってしまっているのだ。着地すべきところに落ち着くのだ。放たれた弾丸のように、せせらぎに落ちた一滴の雨粒のように。

     でもおそらく、それは100%ではない。逆らう余地が、努力の領域が残されているはずだ。

     そこに希望を見いだすのは、とても酷なことだと思う。そこには「運」という変数が大きな割合をしめているからだ。

     でも、その中でももがき、出来る限りのことはしたい。それが結局、不本意な結果をもたらそうとも、「上の人間」から唾を吐きかけられようとも、いいんじゃないのか。

     「結果よりも、過程が大事だ」なんて言葉もある。まだまだ若造の僕は、ついつい結果に目がいってしまう。でも、それでいいじゃないかとも思う。少なくとも、この小説を読んだあとは、「過程だ」とは考えられない。でもこの著者はたぶん、結果を求めていない。自分が書けなくなっても、第二の「若杉冽」が出て来ることを歓迎するだろう。



     

     

  • 電力会社や電気事業連合がどの様に官僚や政治家を抱き込み、三位一体の原子力推進を行う様が描かれ、そのメカニズムの解説書として読んだ。
    おぼろげに想像していたものが、シャープに像を結び具体的に知ることができた。驚きというより、なるほどね、やっぱりね、という感じです。

    小説としては、あまり面白いと言い難く、文体も好きではありません。
    また、環境中に放出された放射性物質による内部被曝などについては一言も言及がなく、福島の被災者についても多くが故郷に帰れないという程度の記述で、避難生活や新たな生活のスタートが困難なことについての描写も全くありません。それでいて、原子力推進にかかわる官僚が、我々の様な原子力に反対する名も無き一般市民など虫ケラ以下にしか感じていない、という面ばかりが強調されています。

    霞が関の官僚が内部告発的に書いたという点では、著者としては冒険であろうし、暴いて見せた内容も評価できますが、小説として好きになれない理由はこの辺りにあると思います。

  • 名を伏せたキャリア官僚らしき人物が作者の、小説の体を借りたある種の告発本的なもの…かな?
    巨大利権の分配システムが再構築され再稼働するさまと、それに立ち向かおうとする人たちが陥れられていくさま。そして…。
    本当にこれがキャリア官僚の作品だとすると、以前問題になった「左翼のクソども」発言の土壌というのは官僚社会にしっかり出来上がっているのだなあ、と痛感した。
    この本は話題になりつつあるが、その話題を元に、読みもしないで利権だ陰謀だと騒ぐ市民を、著者が影から笑っているような、そんな気がする。
    また事故が起きる、というその事故は、まったくもって出来すぎというか、しかし最も怖かったりするのだけど。
    amazon、売り切れている。陰謀かな。

  • 現役キャリア官僚の告発ノベル。本当にこんなモンスターシステムがあるのだろうか。間違っているとわかっていても、個人の力ではどうしようもないモンスター化したシステム。これが真実なら、これから日本はどこへどんな風に向かって行くのだろう。「知らないことは罪」だと言われ、色んな事を自分から知ろうとしなければと思っているけど、内閣府の発表、マスコミ報道、一体何を信じていいのだろうか。不信感ばかりがつのる。

  • 若杉冽ってのは現役官僚の匿名作家。
    現役キャリア官僚が原発の裏側を告発したという小説で、かなり売れているんだが、内容が過激なので各種ランキングには登場しにくい。
    ランキングなんて操作でどうとでもなるし、そもそも裏がある訳だしね。
    よく講談社が発行したね。
    これも、裏から抵抗が有っただろう事は想像に難くない。
    いつもは文庫本になるまで待つのだが、これについては今だから読まないといかんと思い単行本で購入。
    小説仕立てなのは内部告発で握りつぶされる事を避けた為であろう。
    しかし、実在する内容である事はすぐに読み取れる。

    なぜ原発が止められないのか、再稼働させたいのか、このまま行くとどうなってしまうのか…
    これを読めば一目瞭然。
    興味があろうがなかろうが日本に住む以上、問題意識を持つ必要があると思う。

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著者プロフィール

若杉冽(わかすぎ・れつ)

東京大学法学部卒業。
国家公務員1種試験合格。
現在、霞が関の省庁に勤務。
著書にはベストセラーになった『原発ホワイトアウト』がある。

「2014年 『東京ブラックアウト』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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