「青春18きっぷ」ポスター紀行

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 255
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062192798

作品紹介・あらすじ

「青春18きっぷ」はJRが年3回(春、夏、冬)発売しているお得な切符で,1982年(昭和57年)に初めて発売されました。その後大ヒットし、汽車旅ファンの必需品となって今日に至ります。
発売時に全国のJR駅で掲げられるポスターは、つねに注目を集め、マニア垂涎の的となっており、とりわけ1990年(平成2年)からは、旅先の旅情を静かに湛えた写真とデザイン、旅の本質に迫るコピー表現が相まって、多くのファンを着々と獲得しています。
今回、その1990年以降のポスター74点を集め、一冊にまとめました。25年間このポスターを手掛け続ける著者が、制作にまつわる背景やエピソードを初めて解説した、ファン待望の写真集です。鉄道ファンのみならず、これから旅に出たいと思っている人にはユニークなガイドブックとして、かつて青春18きっぷで旅した人には思い出のアルバムとして、老若男女問わず、幅広い読者に満足していただける1冊です。

感想・レビュー・書評

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  • 旧国鉄が1982年に発売を開始した「青春18きっぷ」の、1990年の夏からのポスター74枚を集めた、なんとも素敵な写真集である。
    いずれも、添えられたキャッチフレーズを含めて、純粋に「旅、見知らぬ街を歩くこと、ってやっぱりいいよな~」と思わせてくれるもので、また、ポスターのコンセプト・作りが時代時代に合わせたものとなっており、初期のものから強烈に感じられるノスタルジックな雰囲気も何とも言えない。
    染みるキャッチフレーズをいくつか挙げると、「いつかは、急がなければいけない日がくる。」(1990年夏)、「ちがうにおいのする町。」(1992年春)、「この街で育ったら、どんな私になってただろう。」(1993年冬)、「学校を卒業すると、春は黙って行ってしまうようになる。」(1999年春)、「前略、僕は日本のどこかにいます。」(2000年冬)、「冒険に、年齢制限はありません。」(2007年冬)。。。(特に、学生を主なターゲットとしていた初期のキャッチフレーズがいい)
    私は、アラフィフになった4年前から「青春18きっぷ」の夏の旅を始めたが、本書をパラパラと捲りながら、早くも来年の旅に思いを巡らせている。。。
    (2016年8月了)

  • 青春18きっぷのエモさは異常………ネーミングセンス良すぎるねん。そしてキャッチコピーもエモい、最高。文明が発達して東京大阪間は2時間半で行けるようになったけど18きっぷで9時間かけてゆっくり景色眺めながら行くのもたまには良いんではないでしょうか(⚠️おしり痛に注意)
    「学校を卒業すると、春は黙って行ってしまうようになる(1999年春)」
    「あの頃の青を探して(2005年夏)」
    この2つ、まじで好き

  • 神谷町のTSUTAYAでふと目について買った一冊。
    僕は鉄道好きで、小さい頃は「青春18きっぷ」を使ってよく鉄道旅行をした。一人で東北一周の旅をしたのは高校一年の時だったか。夜行快速列車「ムーンライトえちご」での出会い、田沢湖でのヒッチハイク、斬新だった石巻の駅舎など、今でも鮮明に覚えている。
    大学に入ってからも、研究のために茨城の常磐線の取手から片道三日もかけて鈍行列車で熊本は水俣まで乗って行ったり。
    そんなわけで、青春18きっぷは、ポスターともども僕の大切な青春の一コマをなしている。

    今では新幹線や飛行機で移動してしまい、旅情に浸る暇もない。そんなに急いで、どこへ行くのかと自問してみる。でもまあ、そういうものなのかもしれない。青春18きっぷは、青春を謳歌する者にのみそれを手にする権利があるのだ。

  • 2023,18 図書館

    青春18きっぷのポスターはにちゃんまとめとかでよく見ていいなーと思っていたので。
    日本にはこんなにローカル線があるのかとしかもJRだけで

    今のポスターの感じになったのは00年代くらいからなんやね

    キャッチコピーも、素晴らしい

  • ビール片手にパラパラと
    たまりませんな

  • いやがうえにも旅情を掻き立てられる ところどころ酒飲みながら読んだら涙出るかもというような写真とコピーの組み合わせ
    いろいろとシリーズがあったのか

    大島さん
    石田文子のコピーが好き
    一枚を撮るのに大変な苦労
    作られた写真もある
    撮り鉄はこういうのに刺激されるのだろうか
    コピーがいい
    ロングショットもいいがやはり駅に人がいる写真がいい

    西日本旅 もっと写真たくさん撮ればよかった 駅だけでなく街や小物なども 写真を撮るモードが鈍ってる

    どうしよう 買おうかな
    アラーキーのシリーズは本持ってたわ

  • 旅に行きたくなる写真とコピー

    山田のりこさんや石田文子さんのコピーが特に良かった。

  • 2020年6月読了。

    学生時代の旅行と言えば「青春18きっぷ」。
    当時は全く意識していなかったものの、発売時に全国のJR駅で掲げられるポスターをまとめた本があると知り購入。
    旅情を捉えた写真・デザイン。「旅とは?」の琴線に触れるコピーが秀逸。
    眺めているだけで旅に出たような、いや、旅に飛び出したくなる一冊。

  • 電車と人、電車と絶景。毎回様々なシチュエーションで魅せる青春18きっぷの宣伝ポスター。そこに添えられたワンフレーズのキャッチコピーもまた旅心をくすぐる。なんだかずっと眺めていたくなるポスター紀行。旅へと出かけたくなったな。

  • 自分の好みのポスターはじっくり見ることができる。
    ふーん、と思うポスターは面白がることができる。

    最後のページに近づくに連れ、旅に出たい、のんびり遠出したい、新しいものに出会いたいとより強く思わせてくれる。

    撮影裏話も、旅行エッセイとして楽しく読めた。

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著者プロフィール

1955年山梨県生まれ。アートディレクター、クリエーティブディレクター。JRグループの「青春18きっぷ」ポスターは1990年から担当し、「フルムーン夫婦グリーンパス」ポスターは1999年から継続して制作を続けている。他に、JR東日本/ダイヤ改正「もっと2」「ジャンジャカジャーン。」(東北上越新幹線東京駅開業、成田エクスプレス開通、新幹線MAX登場他)、秋田新幹線「こまち」開業、長野新幹線「あさま」開業、「東京トレイン」キャンペーン、IC定期券「Suica」のロゴ、カードデザイン、「Suica」導入キャンペーン、岩波書店/広辞苑第4版「これが日本語です。」「所謂」「頗る」、サントリー/ニューオールドOLD is NEW「恋は遠い日の花火ではない。」、パルコ/「女の子で良かったね」など。主な受賞はADC賞、新聞広告電通賞、ポスター広告電通賞、環境広告大賞環境大臣賞、JRポスターグランプリ最優秀賞。趣味は真空管オーディオ、卓球。

「2015年 『「青春18きっぷ」ポスター紀行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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