- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062205276
作品紹介・あらすじ
「子どもだからってバカにすんなよ、こっちだって人生かかってんだよ」
小学6年の夏休みに転校した大崎天馬は、周囲に怒っている。前の学校の卒業アルバムはもらえないし、今の学校になんの思い出もない、親の転勤によって理不尽な転校をさせられたからだ。
卒業式が終わり、学校にほとんど来なかった風知、王子スマイルで周囲を魅惑する柊と、ヘンな旅に出ることになる。風知が別れて住む父から出された課題をクリアするために、卒業アルバムを持って、旅をすることになったのだが……。
小学生でもなく、中学生でもない時を疾走する、男子3人の風変わりな修学旅行。
小学館児童出版文化賞受賞者が贈る、子どもたちへの応援物語!
感想・レビュー・書評
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幼稚園から一緒の柊と風知が、6年の夏休みに引っ越してきた天馬を引き込み、修学旅行に行かれなかった者同士で旅をすることに!
離れて暮らす風知のお父さんに会いに行くのですが、お父さんとの約束の時間までに「知らない人10人から卒業アルバムにメッセージをもらい、一緒に写真を撮ってもらうこと!」という課題をクリアしなければなりません!
果たして、この一日で3人が見たもの、やったこと、いろんなことがこの卒業アルバムに刻まれていきます。
清々しいラストです!がんばれ中学生!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
話の流れに少し無理を感じなくはないところもあったが、それなりに面白かった。
割りを喰うのはいつだって子供で、大人は勝手だ。生き辛い世の中なのだと突き付けられる。
それでも、この旅がなければ、彼らの関係は築かれなかったし、その先の日々は違うものになっただろう。
こうやって彼らは彼らで暮らし、成長していくのだ。 -
9月に転校してきてクラスになじもうとしない天馬
笑顔がさわやかで王子のような柊(しゅう)
小さくて細くてめったに学校に来ない風知(ふうち)
それぞれワケあって修学旅行に行か(け)なかった6年生の男子3人
小学校を卒業した春休みにあつまったところで
「あのさ、ふたりにお願いなんだけど、
ぼくといっしょに、修学旅行に行ってくれませんか」
風知のさそいにのって3人だけで修学旅行をやりなおすことに
行き先は離婚して別の町で暮らす風知の父のところ
その父からはハードルの高い課題が出されていた
おとなの勝手にふりまわされる子どもたち
ミッションをやりとげることができるのか
3人だけの“やりなおし修学旅行”のゆくえは
笑いあり涙ありの“きみたちへの応援歌”
著者は『よるの美容院』で第52回(2011年)講談社児童文学新人賞、『ABC! 曙第二中学校放送部』で第49回(2016年)日本児童文学者協会新人賞、『小やぎのかんむり』で第66回(2017年)小学館児童出版文化賞を受賞した新進児童書作家 -
旅先で3人が色々な人に出会い、
多くを経験していくとこは、
おもしろく、刺激的で、
こんな修学旅行もあってもいいかも、
って思ったけど、
後半、風知君のお父さんと会ってから、
ずいぶん印象が変わった。
お父さんが課題を出した理由も変だし、
子どもたちがやってきたこと全てが、
大人に振りまわされただけ、
みたいな感じになった。
それでも、最後中学に向かうところでは、
3人がとってもサッパリしていて、
読後感がいいから不思議。
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卒業式も終わった春休み、特に仲良しでもなかった柊と風知に誘われて、風知の父親のところまで旅行に行くことになった天馬。実は3人とも修学旅行に行けなかったから、その代わりだという。しかも父親から難しいミッションを与えられている風知は、どうしても二人に一緒に来てほしいのだ。子どもが親に会いに行くのになぜそんなミッションが必要なんだ? それぞれが抱える思いや辛さも、3人でいろんなことを乗り越えるうちに…。
個性的な3人の、ハラハラするエピソード満載の修学旅行。