よりみち3人修学旅行

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 71
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062205276

作品紹介・あらすじ

「子どもだからってバカにすんなよ、こっちだって人生かかってんだよ」
小学6年の夏休みに転校した大崎天馬は、周囲に怒っている。前の学校の卒業アルバムはもらえないし、今の学校になんの思い出もない、親の転勤によって理不尽な転校をさせられたからだ。
卒業式が終わり、学校にほとんど来なかった風知、王子スマイルで周囲を魅惑する柊と、ヘンな旅に出ることになる。風知が別れて住む父から出された課題をクリアするために、卒業アルバムを持って、旅をすることになったのだが……。
小学生でもなく、中学生でもない時を疾走する、男子3人の風変わりな修学旅行。
小学館児童出版文化賞受賞者が贈る、子どもたちへの応援物語!

感想・レビュー・書評

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  • 幼稚園から一緒の柊と風知が、6年の夏休みに引っ越してきた天馬を引き込み、修学旅行に行かれなかった者同士で旅をすることに!
    離れて暮らす風知のお父さんに会いに行くのですが、お父さんとの約束の時間までに「知らない人10人から卒業アルバムにメッセージをもらい、一緒に写真を撮ってもらうこと!」という課題をクリアしなければなりません!
    果たして、この一日で3人が見たもの、やったこと、いろんなことがこの卒業アルバムに刻まれていきます。
    清々しいラストです!がんばれ中学生!

  • 話の流れに少し無理を感じなくはないところもあったが、それなりに面白かった。
    割りを喰うのはいつだって子供で、大人は勝手だ。生き辛い世の中なのだと突き付けられる。
    それでも、この旅がなければ、彼らの関係は築かれなかったし、その先の日々は違うものになっただろう。
    こうやって彼らは彼らで暮らし、成長していくのだ。

  • 9月に転校してきてクラスになじもうとしない天馬
    笑顔がさわやかで王子のような柊(しゅう)
    小さくて細くてめったに学校に来ない風知(ふうち)

    それぞれワケあって修学旅行に行か(け)なかった6年生の男子3人
    小学校を卒業した春休みにあつまったところで

    「あのさ、ふたりにお願いなんだけど、
     ぼくといっしょに、修学旅行に行ってくれませんか」

    風知のさそいにのって3人だけで修学旅行をやりなおすことに

    行き先は離婚して別の町で暮らす風知の父のところ
    その父からはハードルの高い課題が出されていた

    おとなの勝手にふりまわされる子どもたち
    ミッションをやりとげることができるのか
    3人だけの“やりなおし修学旅行”のゆくえは

    笑いあり涙ありの“きみたちへの応援歌”

    著者は『よるの美容院』で第52回(2011年)講談社児童文学新人賞、『ABC! 曙第二中学校放送部』で第49回(2016年)日本児童文学者協会新人賞、『小やぎのかんむり』で第66回(2017年)小学館児童出版文化賞を受賞した新進児童書作家

  •  天馬は、修学旅行に行っていない。転校前の学校では2学期に修学旅行に行く予定で、こっちの学校では1学期のうちに終わってしまっていたのだ。中学入学前の春休み、やっぱり理由があって修学旅行に行けなかった柊と、離れて暮らすお父さんの元へ行く風知と旅をすることに。その旅には、風知のお父さんからの宿題があって……。

  • 旅先で3人が色々な人に出会い、
    多くを経験していくとこは、
    おもしろく、刺激的で、
    こんな修学旅行もあってもいいかも、
    って思ったけど、
    後半、風知君のお父さんと会ってから、
    ずいぶん印象が変わった。

    お父さんが課題を出した理由も変だし、
    子どもたちがやってきたこと全てが、
    大人に振りまわされただけ、
    みたいな感じになった。

    それでも、最後中学に向かうところでは、
    3人がとってもサッパリしていて、
    読後感がいいから不思議。

  • 卒業式も終わった春休み、特に仲良しでもなかった柊と風知に誘われて、風知の父親のところまで旅行に行くことになった天馬。実は3人とも修学旅行に行けなかったから、その代わりだという。しかも父親から難しいミッションを与えられている風知は、どうしても二人に一緒に来てほしいのだ。子どもが親に会いに行くのになぜそんなミッションが必要なんだ? それぞれが抱える思いや辛さも、3人でいろんなことを乗り越えるうちに…。
    個性的な3人の、ハラハラするエピソード満載の修学旅行。

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著者プロフィール

福岡県生まれ。『よるの美容院』で第52回講談社児童文学新人賞受賞。同作でデビュー。『紙コップのオリオン』は厚生労働省児童福祉文化財選出、『ABC! 曙第二中学校放送部』は第49回日本児童文学者協会新人賞受賞、第62回青少年読書感想文全国コンクール課題図書選出、『小やぎのかんむり』は第66回小学館児童出版文化賞を受賞する。ほかに『おしごとのおはなし美容師 かのこと小鳥の美容院』などがある(以上講談社)。

「2018年 『よりみち3人修学旅行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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