- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062205320
作品紹介・あらすじ
驚愕の先の涙、涙! 小説というもう一つの衝撃。
書籍編集者・川北未南子は苦悩していた。突如現れた美しい青年・曾根崎雅人から預かった原稿は、巧みな文章で綴られ、彼女を魅了した。しかし、そこに書かれていたのは、22年前の、すでに時効が成立した連続絞殺事件、その犯人による告白だったのだ。はたして、この本は出版されるべきなのか。だが――わたしはもう悪魔の虜になっていた……。
出版された『私が殺人犯です』は、たちまちベストセラーとなり、曾根崎は熱狂を煽るかのように挑発行為を続ける。犯人逮捕を果たせなかった刑事の無念。そして、被害者遺族たちのやるせない思い――。社会の禁忌に挑む小説版『22年目の告白』が登場。スチールフォト掲載の豪華特別本!
感想・レビュー・書評
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レビューを拝見して知った本です。ありがとうございます。
川北美南子は帝談社に勤める編集者です。
ある時行きつけのバーで青年にしか見えない曽根崎雅人という非常に美しいルックスの男性に出会います。
そして曽根崎に美南子は自分の原稿を読んで欲しいといわれます。
ところがその原稿は22年前の東京連続絞殺事件の全貌を詳細に描いたものでした。
その事件は五人の被害者がいて、どの事件も被害者に最も近い人物に殺す現場をわざと見せて絞殺するという残忍なものでした。
その事件を追っていた刑事の牧村航も妹の里香を殺されていました。
その事件は7年前に時効が成立していて、美南子に対して曽根崎は「私が殺人犯です」と挨拶をしました。
そして、成り行きで美南子はその本を出版することになります。
曽根崎は目標は200万部を売る事と豪語します。
果たして曽根崎は本当に犯人なのか…。
牧村刑事らの被害者家族は犯人に復讐を遂げることはできないのか…。
犯人は、読んでいたらわかりました。(最近、読んだ小説は全然わからないものが多かったので嬉しかったです)
エピローグがとてもよかったので、救われる気持ちになりました。
最後の一行に泣かされました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白かったですね。
タイトルもインパクトがあります。
ラストも意外でしたね。
映画を先に観てたのが残念でした。 -
テンポ良くスピード感ありながらも、置いていかれない読みやすさ!!
始めの方はあまりにも曾根崎のイケメン形容がすごくて、私個人の思う(あくまでも好みの問題)そこまですごい超絶ハイパーイケメンとの齟齬が気になったけど、読み進めるうちにどうでも良くなった笑
道筋は見えるけど、どんでん返しからの最後は涙。 -
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編集者・川北未南子の前に突如現れた美青年・曾根崎雅人。彼から預かった原稿は、時効となった連続殺人事件の犯行を告白したものだった。その残忍な犯行記録『私が殺人犯です』はたちまちベストセラーとなり、曾根崎は熱狂を煽るかのように世間を挑発し続ける。社会の禁忌に挑む小説版『22年目の告白』。
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映画ありきの小説だとは知らずに読み始めたのだが、小説としても充分愉しめる。殺人にまだ時効があった時代だからこその、刑事たちの無念や無力感、犯人のスリルと自己主張、そしてラストのカタルシスが成立する物語である。途中から、薄々犯人はあの人物では、と思ってはいたが、動機が想像できず半信半疑でいたのだが、そういうことだったのか。とは言え、そこまで強い衝動に結び付くのかどうかは、いささか疑問に思わなくもなかった。全体を通しての緊迫感と、人の思いの強さがひしひしと伝わる一冊だった。 -
時効撤廃の境目で、ぎりぎり時効が成立してしまった連続殺人事件。その事件から22年後、犯人を名乗る美青年が告白本を出版し世間を騒がせる事態に。かつてその事件を担当した刑事、被害者遺族、そして正義を代弁するジャーナリストなどなどさまざまな人物が入り乱れ、意外な真相にたどり着くスリリングなミステリ。
ちなみに映画版は観たのでネタは知っていたのですが。充分に面白く読めました。映画ではほぼ語られなかった女性編集者の物語が、本好きとしても魅力的に感じられました。たしかにこんな本を世に出すだなんて!と糾弾はされるでしょうが。それでも仕方ないことってあるのかな。いい本が売れる本だとは限らない、というのはなんだか胸が痛みます。 -
とても読みやすく、先が気になり読む手が止まりませんでした。
まさかの展開は気付ける人がいるのか?と思うくらい騙されてしまった。。
終わりかたはとてもスッキリで、文句無しでした。 -
後半はもうえ!?え!?の連続。
最後は感涙。
良い一冊でした。