- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062205696
作品紹介・あらすじ
「迷わば進め」のバブル部長・伝治は
絶品おにぎりを誘致できるか?
堀内百貨店の「聖域」デパ地下に手を付けた
事業部長の伝治は、人気おにぎり店に通うのだが……
『居酒屋ぼったくり』の著者、最新作!
「なんでもあるのに欲しいものはない」デパートの未来は?
売り上げ減少で閉店のピンチにあった堀内百貨店は
どうにか危機を脱したものの、依然、低迷が続いていた。
事業部長の高橋伝治はデパ地下テコ入れのため、
名古屋で大人気のおにぎり屋を出店させようとするが、
店主はとことん頑固者。
「類友」の高島マーケティング部長、「マドンナ」瑠衣などの
協力を得た伝治に秘策はあるのか?
感想・レビュー・書評
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「祭りのあと」
右下がりな売上は。
持続する事は難しいかもしれないが、急激な落差を目にしたら問題点を探し出すしかないな。
「でき立てのおにぎり」
曲げられない想い。
気に入って通っていると知っているのに、事細かに話してしまうのは流石にどうなのだろう。
「古湊商店街の総菜屋」
全く同じ味がする。
いくら頼まれたからとはいえ、老化に勝るものはないのだから後継がいなければ引退だろう。
「総菜売り場の新テナント」
跡継ぎをするため。
抜粋して聞けば怒りたくもなるだろうが、全てを話終えるまでは我慢してでも聞くべきでは。
「新しい企画」
聞いていない話は。
当人が知り得ないところで矢印が書かれ、何も知らぬまま巻き込まれているのは気の毒だな。
「欲しいものがある場所」
求められていた事。
全ての要望に答えることは出来ないだろうが、一つぐらいならば手が届くのかもしれないな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
美味しいおにぎりが食べたい!
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売り上げ減少で閉鎖の危機にある百貨店と、同じ地域にある商店街が舞台の物語。シリーズ2作目。
年配の登場人物と、若い登場人物が、お互いに感化されて、相乗効果で百貨店だけではなく街も盛り上がっていく様子が面白かったです。
前作では「幸腹」と言いながら、食事会などのシーンがほとんどで、食べ物の描写が少なかったけど、今作では具体的な食べ物が詳述されていて、美味しそうでした。おにぎりと味噌汁だけで勝負するお店や、おばあちゃんのお惣菜屋さん。どちらも行ってみたいです。 -
思わずおにぎり握って食べたくなりました。中の具は、タラコかな?
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【感想】
・モノ消費の時代ではなくコト消費の時代だ、という感じでしょうか。地元密着型の百貨店としてはと。
・ただ、百貨店としては庶民的な解決になったかなあとも思いますけど。
・将来的には地下食品売場のコンシェルジュができる?
・これは第二巻みたい。知らんかった。
【内容】
・再び閑古鳥が鳴きまくるようになってしまった堀内百貨店。「欲しいものがない」と言われ続けている状況を変えられるか?
・地下の食品売場の改革が必要と思われるが妙案がない。折しも地元商店街の人気惣菜店が店主高齢のため閉店するという話が出てきている。
・地元商店街と共存共栄する方法は?
▼堀内百貨店についての簡単なメモ
【おかず屋はる】堀内百貨店近くの総菜屋。とても美味。店主は「米よし」主人の母で元祖なだけあっておにぎりは絶品で、かつ多くの惣菜を売っている。歳を取り商売がキツくなってきたので閉店を考えている。
【神田】堀内百貨店の社員。やる気に満ちている。高橋をしたっているようだ。
【啓介】米よしの常連客。
【慶太】和菓子店「あさくら」を営む。古湊商店街で唯一繁盛していると言える。みたらし団子は絶品。
【五代グループ】流通大手。堀内百貨店を吸収合併した。百貨店としては本丸の五代百貨店を持っている。
【後藤里美/ごとう・さとみ】堀内百貨店酒売場の店員。
【米よし】有名なおにぎり屋。
【佐藤清司】「おかず屋はる」に転がり込んでいる孫。「米よし」主人の息子、佐藤吉弘の弟。デキの悪いグータラだと思われていたが・・・
【佐藤吉弘/さとう・よしひろ】おにぎり専門店「米よし」の後継ぎ(予定)。
【高島】五代グループマーケティング部長。高橋と同期。
【高橋伝治/たかはし・でんじ】主人公。流通大手「五代グループ」中部事業本部長。管理下に堀内百貨店もある。堀内百貨店だけ考えている立場ではないようで普段は五代の事務所にいる。離婚し一人暮らし。
【卓也】伝治の息子。
【伝治】→高橋伝治
【トレーディングカード】堀内百貨店は店長の丸山の好みでトレーディングカードゲームイベントに力を入れている。大人の参加者も多いとかでマジギャザ(マジック・ザ・ギャザリング)あたりがメインかもしれない?
【新田】喫茶店「風来坊」のマスター。山城奈々のファンらしい。瑠衣の、高校の後輩でもあるらしい。
【奈々】→山城奈々
【花菱】堀内百貨店近くの食事処のようだ。
【花村瑠衣/はなむら・るい】堀内百貨店の店員。五階のフロア長。「マドンナ」と呼ばれている。優しくまっすぐな人。怒らせると怖い。
【風来坊】堀内百貨店近くにある喫茶店。
【堀内百貨店】業績不振で、流通大手五代グループに吸収合併された。どうやら第一巻で持ち直したらしいが現在は再び閑古鳥が鳴いている。一度の成功にこれでいいんだと満足してしまったらしい。
【丸山靖/まるやま・やすし】堀内百貨店店長。トレーディングカードが若い頃からの趣味。
【山城奈々/やましろ・なな】堀内百貨店食品売場の店員。明るく元気。新しい「マドンナ」。神田のことが好きらしい。
【瑠衣】→花村瑠衣 -
前作できれいな終わり方をしているから、二作目は同じ展開で飽きてしまうか、もしくは全然違う方向にしすぎて前作の面白さがなくなるか、どっちかやったら悲しいなあ…と、(失礼なことを)考えながら読み始めたら、めっちゃ面白かった。
めっちゃ面白かったですありがとう。
だんだん伝治さんのキャラがはっちゃけてきたというか、若返ってきた(笑)気もするけど、若返るくらいでちょうどええねんな。
このくらいの年代の人が若い視点を思い出して次世代を接していかないと、本気で未来がない気もする。
そして作中の流れる時間の早いこと! そのあたりもお仕事本らしくて、いい。
商店街のみなさんはある意味時間が止まりがちかと思いきや、こちらもしっかり流れていた。
(あんまりいい方向ではなかったかもしれへんけど)
「米よし」さんと伝治さんとの誤解(?)がちゃんと解けるのかはやや気になるけど、どこもしんどい状況下で最善を尽くしてるのはいいなと思う。
やればやるだけ結果がでる時代は終わった、と、いうのは、刺さったなー。
わたしはともかく我が子たちは、自分のやりたいこと、好きなことを見つけることが、一番難しくなってしまっているのね。
何でもあるもんね。でも、何もない。
ほんま、今の社会ってこの百貨店と同じ状態なんやな。 -
sg
少し飽きてくるかなぁ〜 -
シリーズ2弾。大手百貨店幹部が、昔、店長だった閉店危機の系列百貨店立て直しに奔走。今回は地下の食品、フードコートの改革に挑む。ほっこりはするけれど…
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一世を風靡したw「居酒屋ぼったくりシリーズ」の著者、秋川滝美さんの「幸腹な百貨店 デパ地下おにぎり騒動」(幸腹な百貨店シリーズ№2)、2017.5発行です。1円でも安くというのが今の消費者の趨勢。デパ地下「総菜」の割高だけどステータスのあるのを好むのは年寄りだけか? コンビニにはない「付加価値」、デパ地下ならではの吸引力を求めて頑張る堀内百貨店の物語です。
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P. 53 高島は堀内百貨店に1年だか勤務していたと1巻で読んだ気がするけど気のせいか。
P. 214 山城奈々ニューマドンナと呼ばれていることを伝治から知らなかったことになってるけど、これも確か。。。