ヨーロッパホラー&ファンタジー・ガイド: 魔女と妖精の旅 (講談社+アルファ文庫 E 33-1)
- 講談社 (2002年9月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (332ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062566629
感想・レビュー・書評
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文庫版まえがき
1 地下牢の恐怖
2 青ヒゲ城の幼児虐殺
3 怪物ゴーレム伝説
4 郵便夫の「霊廟」
5 魂を吹きこむ人形師
6 パラゴーニアのお化け屋敷
7 謎の町レンヌ
8 巨石が示すレイライン
9 「狂王」の脳内遊園地
10 生きている死少女
11 うめく「蠟人形」
12 天国と地獄に通じる庭園
13 自分のための死の部屋
14 パリの地下の巨大迷宮
15 吸血鬼ドラキュラ
16 ロンドンの幽霊ツアー詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「ヨーロッパホラー&ファンタジー・ガイド」3
著者 荒俣宏
出版 講談社
p31より引用
“カリオストロ伯爵は、マリー・アントワネットを捲きこむ詐欺
事件の張本人として、また、山師あるいはペテン師として多くの
人々(とくに女性)をだましまくった人物としても、よく知られ
ている。”
翻訳家、評論家、作家である著者による、ヨーロッパの怪奇的
な場所や建物を紹介した一冊。
スイスの地下牢からロンドンの幽霊ツアーまで、白黒ながら多
数の写真とともに書かれています。
過去に同社から刊行された「ヨーロッパ・ホラー紀行ガイド」
の加筆・修正文庫版。
上記の引用は、イタリアの古城について書かれた項での一文。
日本でカリオストロと言えばロリコン伯爵ではないかと思うので
すが、実在した人物もあまりまともな人ではないようです。
事実は小説より奇なりという言葉が、とても良く似合う人物だな
と思いました。
巻頭カラー写真コーナーに、ほんの小さく写っているだけなの
に、若いと思わせる荒俣氏の写真があります。不思議で奇妙な建
物のそばに居ても、まるで風景のように馴染んでおられます。
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文学の薫りなき澁澤龍彦と言えばやはり失礼か。但し、本文中にも澁澤氏への言及や引用が多数あり、先蹤者への尊敬の念が窺われ好ましい。内容は中世ヨーロッパ裏面史。此手の話が好きならば澁澤氏の「滞欧日記」を初めとする欧州モノ、中世モノにも目を通すことを強く勧める。ところで荒俣宏と言えば「帝都物語」が有名だが「別世界通信」巻末のファンタジー単評がお勧め。今まで読んだ中で最高にリリカル、ノスタルジックそしてロマンチックな書評集。全作読みたくなること請け合いだが、短評自体が一種の作品なので、紹介作への過剰な期待は禁物。
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ゴシック好きな人におすすめです
ちなみに表紙は「世界で一番美しいミイラ」のロゼリア・ロンバルドです -
怪奇ハンター入門ガイド。
なぜか大学で発見。
ドラキュラは、資本家説は、どっかで聞いた。
ジェノアの劇場庭園と、シュヴァルの理想宮に行ってみたい。
以下のカラー写真の掲載あり○
フィレンツェのラ・スペコラ博物館にある解剖用の蝋人形(イタリア
カプチン会の納骨堂(イタリア
ラティエの絵(フランス
オルシー二別荘、別名、怪物庭園(イタリア
プラハ城(チェコ
ボロブドゥールを思わせるシュヴァルの理想宮(フランス
目次○
地下牢の恐怖 シヨン、スイス
青ひげ城の幼児虐殺 チフォージュ、フランス
怪物ゴーレム伝説 プラハ、チェコ
郵便夫の「霊廟」 オートリーヴ、フランス
魂を吹きこむ人形師 ヌシャテル、スイス
パラゴーニアのお化け屋敷 バゲーリア、イタリア
謎の町レンヌ レンヌ=ル=シャトー、フランス
巨石が示すレイライン カルナック、フランス
「狂王」の脳内遊園地 ミュンヘン、ドイツ
生きている死少女 タルクィニア、イタリア
うめく「蝋人形」 フィレンツェ、イタリア
天国と地獄に通じる庭園 ジェノア、イタリア
自分のための死の部屋 ロリオル=シュル=ドローム、フランス
パリの地下の巨大迷宮 パリ、フランス
吸血鬼ドラキュラ トランシルヴァニア、ルーマニア
ロンドンの幽霊ツアー ロンドン、イギリス
アマゾンから○
ハリー・ポッターや指輪物語…… 神秘と怪奇の起源を訪ねる!! 幻想ファンタジー小説や西洋オカルト思想、妖精妖怪研究、魔女と古代信仰、風水とレイライン……ヨーロッパの深くて古くて不思議な旅にあなたを誘う!! ホラーとファンタジーの故郷(ふるさと)に、ようこそ! 『ハリー・ポッター』や『指輪物語』など話題の幻想ファンタジー小説や西洋オカルト思想、妖精妖怪研究、魔女と古代信仰、風水とレイライン……ヨーロッパの神秘と怪奇の起源を訪ねる旅。 吸血鬼ドラキュラのトランシルヴァニア、怪物ゴーレム伝説のプラハ、ルートウィヒ2世の楽園ミュンヘン、パラゴーニアのお化け屋敷、幽霊ツアーのロンドン……。 -
変態用『地球の歩き方』てな塩梅のお手軽さ。
旅に出たくなりますぜ、ホント。挿絵(写真・図版)が楽しい
欲を言えば、カラーならもっと楽しいのにね…
この本を参考にして、ヨーロッパ旅行のプランなぞ立ててみたくなりますなぁ。
解説文は、怪奇マニア入門編レベルなので一般向けに最適かと思います。
つまり既にマニアな読者には物足りない、他資料と併用すると良いかも。