マンガ日本人と天皇: 近代天皇制とはなにか (講談社+アルファ文庫 E 34-1)
- 講談社 (2003年4月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062567268
作品紹介・あらすじ
「天皇制とは何なのか、その真実を知ったとき、私は天皇を畏れ敬う必要のないことを確信し、私の精神は天皇の束縛から自由になった。私の精神は自由になったが、私自身は天皇から自由になっていない。それは私の属する日本の社会がいまだに天皇にとらわれ続けているからだ」-。長い間、くびきであり重荷であった天皇制の呪縛からの解放を強く日本人に訴える。
感想・レビュー・書評
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ひたすら天皇、国歌、国旗をこき下ろし、日本国家と日本人を貶めるひどい内容だ。
それほどまでに日本の在り方が嫌いなら、さっさと国籍を捨てお望みの国家に行けばいいのに。あとがきで「国籍を捨てることは容易だ」などと書いているのだから。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
近代天皇制について、そして今の天皇制について、問題提起している。明治、大正、昭和において、天皇は今までの歴代天皇の中でも、直接統治権をふるっていたことが異なること、また天皇は神の子孫であり、国民は天皇の子であるという宗教的なあるいは洗脳的な教育がなされていたこと、これらが日本を暴走させ、悲惨な戦争へ進ませ、敗戦たらしめた、と言っている。
多くの文献をもとに、考証されて書かれているけれど、マンガを交えているので、読みやすい。
天皇をたてておけば、そのかさを着て政治家などは国民を支配をしやすくなる、という図式はなるほど分からなくもない。
今の象徴天皇制も、近代天皇制の変形版で、いつ近代天皇制に転んでもおかしくないから、憲法第一条の天皇の項をなくさなければならない、天皇の立場を明治以前の姿に戻さなければならない、という。
また今の天皇たちも、この象徴天皇制の被害者だ、宮家に生まれてきたばかりに、住む場所から何から自由に決められず、基本的人権が尊重されてないとも。
天皇制をなくさなければ、真の自由は得られないとも。
日本は会社や学校、部活など上下関係が厳しく、下のものが、上のものに逆らえない、という環境は近代天皇制というシステムから派生した、それが象徴天皇制に変わった今でも、残っている、と書かれていたが、(2003年)10年たった今は、社会の上下関係はそこまで厳しくないように感じられる。外資系企業の能力主義も広まって、上の人が絶対偉いという神話はすっかり崩れてしまったからだと思う。
天皇制が今の日本人の、偉い人に群れて崇めて恩恵を受けようとする、習性に繋がっているとは極論のような感じがするが、新聞、政治家、教科書などというのは何かしら意図をもって、伝えようとするものだから、鵜呑みにするのではなく、自分で、なぜこんなことを言うのだろうか?この人が言っていることは本当だろうか?このことを通じて本当は何を伝えたいんだろうか?など考えて受け止めねばならないな、ということを感じた。 -
内容を理解する以前に、雁屋節のあまりのアクの強さに読んで理解することが困難。大量の文献に基づいているとはいえ、議論のもととなる発言などに自分の解釈による部分が大きく、正しいのかどうか判断しかねる。雁屋哲マニア以外にはオススメできない。
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進まない・・・。