連分数のふしぎ (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 139
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062577700

作品紹介・あらすじ

連分数とは、分母の中に分数が含まれ、その分数の分母にさらに分数が含まれ…というように分数が次々と連なったもの。連分数を使えば無理数も分数として表すことができ、閏年も、12音階も、松ぼっくりの渦もそのしくみを読み解くことができる。黄金比、暦、音階、円積問題、打率、松ぼっくり、ペル方程式、超越数と、大数学者たちを魅了した連分数の発見から応用までをわかりやすく解説。

感想・レビュー・書評

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  • とてもためになった。連分数を使って数の正体を見破るというのは興味深い。そして無理数との関係。黄金比の話は知っていたが、絵にして示されると感動だった。最後の「数の身分証明書」問題は前から考えていたことだったので、その知見が得られたのは大きな収穫。数学者が今でも考えている問題らしい。

  • 半分くらいまでは面白い。後半はかなりマニアックな内容。検算しながらじっくり読む必要がある。フィボナッチ数は不思議な数だと再認識。

  • 最初はこれ算数だな、と思って読んでいたら豈図らんや。数学の深海に誘ってくれた。扱われたトピックも面白かった。なるほどの連続!

    最後のリウヴィユの定理ならびに階乗を使った超越数の証明が腑に落ちなかった。そこだけ残念。

  • これはおもしろい本ですね。
    著者の木村さんは広島大学教授、専門は代数幾何の数学者。連分数は代数幾何の話題ではありませんが、著者は連分数が大好物とのことです。

    私は学生時代、連分数はあまり興味を惹かれませんでした。あの書き方がどうも好きではなくて。

    でもおもしろいものですね。連分数を使うと、√2や√3、黄金比、といったものが非常にシンプルな形式でかける。例えば√2でいえば、通常の表現では1.41421356...で規則性など何も見えませんが、連分数の表現にすると2が無限に続くきれいな形となる。また、√2が無理数であることも連分数にすれば一目瞭然になる。おもしろいですね。連分数の形式にするとこれらの無理数が正体を現す、といった感じですね。

  • 物性研の所内者、柏地区共通事務センター職員の方のみ借りることができます。
    東大OPACには登録されていません。

    貸出:物性研図書室にある借用証へ記入してください
    返却:物性研図書室へ返却してください

  • 私のブルーバックス積読シリーズ。
    この本は連分数というユニークなテーマにフォーカスした1冊。
    以外に結構奥深く、何度も読み返したくなる本。

  • 412

  • 連分数をベースに,無理数やユークリッドの互除法,連分数近似,黄金比と進んで最終的に超越数まで至る。連分数は単純に見た目が面白い以上に,実用的な都合の良さも持っている。

  • 連分数を使えば無理数も分数として表すことができ、閏年も、12音階も、松ぼっくりの渦もそのしくみを読み解ける。発見から応用まで解説する。

  • 後半、数式がやっかいそうだったので購入するかどうかちょっと迷いましたが、これは買って正解でした。おもしろい。こんなおもしろいものがあったとは。連分数ということについては他の本でも少しは読んで知っていましたが、πとか黄金比とかフィボナッチ数との関係など、さらに大接近の話など、初めてのことが多くて感動でした。と言ってもいつものごとく、他人に説明できるほどこなれていないのが悔しいところです。こんなおもしろい話があるよと皆に伝えたいところですが、そのおもしろさを伝える力がいまのところ自分にはありません。内容的には対数が出てくるところとあと少しをのぞいて中学数学の話が多いので、もう少ししっかり理解した上で、授業に生かしていきたいと思います。ところでカバーの人物はガロアか誰かなのだろうか。それとも、著者本人なのだろうか。

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著者プロフィール

1953年生まれ。北海道大学大学院経済学研究科教授(2011年3月現在)

「2018年 『証券投資理論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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