- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062578004
作品紹介・あらすじ
生命の設計図DNAが分子レベルで解読され、ゲノム工学技術が飛躍的な発展を遂げた現代、生命科学は文系理系を問わず社会の幅広い分野で不可欠の科学となった。日本を代表する分子生物学者がその最前線から新しい生命像を語る。
感想・レビュー・書評
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「ゲノムが語る生命像」本庶佑著、ブルーバックス、2013.01.20
259p ¥1,015 C0247 (2019.11.30読了)(2019.07.04購入)(2018.10.12/5刷)
【目次】
はじめに
初版『遺伝子が語る生命像』序文
第1章 メンデルからゲノムへいたる道
第2章 分子細胞遺伝学の基礎
第3章 ゲノム工学の技術
第4章 生命科学の新しい展開
第5章 ゲノムから見た生命像
第6章 生命科学がもたらす社会へのインパクト
第7章 生命科学者の視点から
さくいん
(「BOOK」データベースより)amazon
生命の設計図DNAが分子レベルで解読され、ゲノム工学技術が飛躍的な発展を遂げた現代、生命科学は文系理系を問わず社会の幅広い分野で不可欠の科学となった。日本を代表する分子生物学者がその最前線から新しい生命像を語る。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
免疫療法を支えるゲノム工学。メディアでは報道されない大事なポイント。もっと大事なのは、ここ近年日本人ノーベル賞受賞者が活躍しているiPSもオートファジーも微生物バイオも同じ基礎科学がベースになってるということ。だから基礎科学への投資が必要。
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元ネタは、1986年に刊行された『遺伝子が語る生命像』。そこから三十年近くの間に当然のことながら生命科学は長足の進展を遂げた。本書はその進展を踏まえて2013年に改訂されたもの。特にPCRなどの解析技術の発展や、ヒトゲノムプロジェクトの成果などがあり、本書の内容も大幅に変わっているのではないかと想定する。新書(ブルーバックス)だが、内容は読みごたえがある。
ヒトゲノムの全塩基配列の決定を、人口三万人の都市の電話帳を探しあてたようなものである、と評価し、この「都市」がどのような仕組みで動いているのかという全体像を明らかにしていくのは今後の大きな課題だとしている。この比喩はなかなかうまい。そして、それはおそらくは不可能ではないのだ。それが実現されたとき、何が変わるのかを考えておくことが重要なのだと思う。倫理的なものも含めて大きな課題があるにせよ、この方向は押しとどめることはできないのではないかと思う。
本書では、著者はややセンシティブな話題についても科学的観点から比較的踏み込んで書いている。たとえば、「事故が原因の生涯被爆が100ミリシーベルト以下では発ガンが増加するリスクは事実上ない」や「BSEの発生確率とその発症にいたる年限を考えるならば、実際問題として全頭検査にかかる費用をかけるほどの意味があるのかどうかきわめて疑わしい」と書く。DNA変換作物についても同様だ。「科学技術と社会の受容性について、常に考えさせられるのは、科学的に十分な理解をした上で、安心という主観的な言葉ではなく、安全性という定量的な根拠に基づく判断が必要だということだ」と書くが、実際のところ、それが最も難しいことのひとつでもある。
また医療面では、ゲノムコホートの研究成果を予防医学に結びつけることが重要で、国家的に推進していくべきであるという。
メンデルの遺伝の法則から書き起こしていて読みやすく、ためになる本。 -
h10-図書館2018.11.10 期限11/24 未読 返却11/23
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2階書架 : 467.3/HON : https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/opac/search?barcode=3410162827
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DNAが分子レベルで解読され、ゲノム工学技術が飛躍的な発展を遂げた現代、生命科学は社会の幅広い分野で不可欠の科学となった。日本を代表する分子生物学者が、その最前線から新しい生命像を語る。〔「遺伝子が語る生命像」(1986年刊)の改題,大幅に加筆改稿〕【「TRC MARC」の商品解説】
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免疫学への貢献でノーベル賞を受賞した著者の書いた遺伝子、ゲノム(ヒトがもつ遺伝子の総体)についての解説書。本の全体を一つのテーマで書いたというより、ゲノム科学についてのさまざまなトピックを数ページで説明するスタイルをとっている。最近、ゲノム科学に関する仕事に携わることになったため読んだのだが、残念ながら内容をよく覚えていない。少なくとも免疫系に関する内容(著者の専門領域)についてぐらいはもう一度読み直してみたいと思う。