- Amazon.co.jp ・本 (434ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062646208
作品紹介・あらすじ
「右手を見せてくれ」。スーパーで万引犯を捕捉する女性保安士・八木薔子のもとを訪れた刑事が尋ねる。3年前に別れた不倫相手の妻が殺害されたのだ。夫の不貞相手として多額の慰謝料をむしり取られた彼女にかかった殺人容疑。彼女の腕にある傷痕は何を意味するのか!?第42回江戸川乱歩賞受賞の本格長編推理。
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
仕事をほったらかしながら出来る女を気取る主人公も、それを認める上司も、妻が殺されたのにボンヤリしている不倫旦那も、分かりやすい探偵も、ペラペラしゃべる近所の住民も、みんなバカに見えてしまった。
事件の真相も単純。
でも、考えてみると、アタマのいい犯人や名探偵なんかが出てくる事件より、よっぽどリアルかもと思った。 -
インパクト大のイントロ、最終章「審判」のまさかの結末・・・さらにまさかの続編あり?!一気に読んじゃいました。
-
[これぞ万人受けミステリー]だと言える本。登場人物のキャラクターや事情、人間関係、もちろん事件の内容、伏線、フェイクのバランスがとにかく良いです。
社内不倫の露見に伴いキャリアだった過去を捨て、デパートの保安官を生業としている薔子。しかしかつての恋人の妻が殺害され、その容疑者とされてしまう。
自らの嫌疑を晴らすために、元恋人、そして謎の探偵と共に自分なりに事件の調査を開始するうちに、最近起きているコンビニスーパーバイザー連続殺人事件とも関わりあうことに。
私は薔子のキャラクターに好感を抱いたけれど、それはつまり大勢の読者も同様だということで、彼女を主役にしたシリーズが出来ています。
古典ではない王道をお探しの方はどうぞ。受賞作品でもあるので、有名どころが好きな人にもお勧め。そして、バランスが良すぎて、一歩間違えば二時間サスペンスなところもあるので、ミステリーはTVで派もぜひ。頭の中での映像化しやすさは抜群。
2010年10月26日 16:27 -
女性が主人公だけど内容はハードボイルド。
そのせいか、または発行が1996年と古いせいか、描写の古くささが少し気になる。
奥さんが殺されたのに探偵役の昔の愛人に軽口で口説く、とか現実味がないなぁ。
動機も深みが無く感じた。
まあ、ハードボイルドってこんな感じかなと思う。あまり好みでは無い…
強いて言えばサブキャラクターの上司のキャラが面白かった。 -
24時間営業について。
まさかそのコンビニが24時間営業取りやめるような時代が来るとは思うまい…。
だけど、加盟店の大変さはこの時代から変わらなかったのね。
24時間営業を支えるためにオーナーが犠牲になる構図。
坂東さんはカッコいいけど、命の危険は考えなかったのかなあ…。
万引き犯相手も、特に大けがに繋がることあるし、そんなもの承知の上でしょうってことなのか。 -
1996年第42回江戸川乱歩賞受賞作。
殺人の容疑をかけられた万引きGメンが、周囲の協力を得ながら自らの手で犯人に迫っていく長編ミステリー。話を伺う先々で、次の話題のきっかけになる人物が浮上し、またその人物を当たるというシンプルな流れなので、時系列で追っていきやすい。問題を解くヒントがあちこちに散りばめられていて、最後にはそれが一気に繋がる感じがして面白い。
今から20年以上も前の作品なので、スーパーの深夜営業やバーコードシステムなど、今では一般化されているものが導入される当初という社会情勢が垣間見られるのも懐かしい感じがして、しみじみする。
読み進めていくと「人って、なんて自分都合」と思える部分も浮き彫りになってきて、「ああ、あるある」と頷けてしまう。 -
第42回江戸川乱歩賞受賞作、『無制限』が某書店(BOOK・OFF)になかったので、先にこちらを読んでみた。描写がしっかりしているので読み飽きない、推理小説は不得意なのだが、それないり楽しく読まされる。ただ、題名には相変わらず違和感が残った。内容にしては大仰すぎるのかもしれない
-
江戸川乱歩賞受賞作ということで期待して読みましたが、正直がっかり…。
主人公仕事しなよ。