- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062647748
作品紹介・あらすじ
容赦なく襲いかかる妖魔に水禺刀で応え、裏切りに疲れた旅の果て、陽子は唯一の親友となる半獣の楽俊と出会う。二人は豊かな隣国、雁の国に向かい延王に謁見。そして、なぜ陽子が過酷な試練をへて異界へ旅立つことになったか、真実が明かされるのだった。地図にない国-十二国の大叙事詩が今こそ始まる。
感想・レビュー・書評
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4.8
いやはや、期待以上でした。
ファンタジー系では精霊の守り人なども読みましたが、こちらの方が私には合ってました。
陽子の拗ねっぷりが少しイラッと来ることもありましたが、勿体ぶった分その後の展開も良かったですが、本書では触りだけなので、早く続きが読みたいですね。
執筆順に読むと次は景王の話ではない様ですが、それはそれで楽しみです。
おそらくシリーズを最新刊まで一気に読んでしまいそうなほど良かったですし、期待が高まりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
主人公陽子が平凡な女子高生から、徐々に本来の使命に目覚めていく過程が興味深い。これから荒れ果てた国土をどう救済していくのか、その展開に期待したい。
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心身ともに絶望の淵に立たされていた陽子はネズミの半獣の楽俊に救われる。
上巻で何故、陽子は酷い目に遭わせられなきゃなかったのか?
景麒は何故助けに来てくれないのか?
12国って何なのか?
少しずつその答えが明かされていきます。
取り敢えず今後も12国シリーズを読み続けたいと思います! -
物語が面白い。勢い、世界感がすごい。陽子カッコいい。その後の慶王の
時代が読みたい。 -
上巻が有ってこその、主人公・陽子の旅立ちの物語。
確かに、もう訳の解らない妖魔の追手はいなくなるだろうけど…
衝撃の事実を突きつけられ、自らに課せられている責務の重さに躊躇する陽子。
ひたすら元居た世界に帰る為に耐え忍んだけれども、責務の為には帰る事もままならない事実が陽子を苦しめる。
連れ込まれた異界・常世で果たすべき責任とは、ただひたすら人として施政者として道を正し続ける事。それも永遠ともいえる長い時をね。
間違ってはいない行為が、必ずしも正しいことでは無い上に、道を踏み外していると自覚できても、なお罪を犯さずにはいられない人間の愚かさを学び、それ迄とこれからも起こしうるの自らの愚かさや至らなさを思う陽子。その怖さを心配する気構えそのものが、ケイキにとっても必要な事なんだって事。
そんなことを実行するのは、俺には無理だと思う。永遠ともいえる長い間、道を踏み外さないように、人としても終始気を付けながら生き続けるのはね…。
楽俊の後押し。最高です。 -
どちらを選んでいいか分からない時は、自分がやるべき方を選んでおくんだ。そういう時はどっちを選んでも必ず後悔する。同じ後悔するなら少しでも軽い方がいいだろ。
という楽俊の言葉に胸キュン -
楽俊のようにありたい