魔女の死んだ家 (ミステリーランド)

著者 :
  • 講談社
3.13
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本棚登録 : 337
感想 : 68
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  • Amazon.co.jp ・本 (276ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062705653

感想・レビュー・書評

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  • 文体は読みやすいが、どう考えても子供向きではないと思う。とある洋館で起こった事件を読み解いていく話。建築探偵を読んでから読む方が何となくお得な気がする。
    07/10/30

  • 面白かった!美しい挿絵も込みで怪しげで素敵な本だった!
    謎を解き明かすシーンで、今まで読んでいた文章が録音テープに刻まれていた証言であることが分かる構成が良かった。
    純也さんと瑞穂さんがこれから一緒に歩んでいく世界が優しいものであればいいな〜と思う。
    探偵(?)の人が終始謎の存在なのも良かった!登場人物目線から見た明智小五郎って感じ。

  • ファンタジックな語り口でごまかされてるけどクソ男のせいでふたりの女とふたりの子どもが苦しんだ話じゃねーか!と気づいて読み終わったあと怒りを覚えてしまった。

    みんな小鷹狩都夜子というひとりの女について語っているはずなのに、話から受ける印象が全員違うの人間~!って感じ。人は見たいものしか見ないのだなあ。

    ジュンヤが「おかあさま」の娘ってことに気づいたとき(関係者全員大集合の直前あたり)、スカートがまとわりつくのがイヤって発言とか、おかあさまの「おとうさまが欲しくはないのね? もしおまえのおとうさまがおまえを欲しいといっても?」が橘の「男の子が欲しかったのにふたりめの子どもが望めない」がぶわーっと回収された感じで気持ちよかった。そういえば〇〇って言ってなかった!?って心当たりが多くて、そこで一度冒頭に戻って読み返してしまった。

    「もうこの家は、魔女が死んだ家じゃない。ぼくと母が暮らしていた、なつかしいふるさとだ。やっと、そう思うことができる」はきれいな終わり方だったな…
    そして「おにいさま」の名乗りが嘘ではなかったのも秀逸。異母兄妹だもんね。

  • 昭和の少女マンガっぽさが強い印象
    魔女と呼ばれる絶世の美女とその子供の住まう古い洋館という舞台設定、終始人の内面に重点が置かれているストーリー
    前半4分の3は、様々な人の口から語られる「魔女」、最後に答え合わせ

    推理小説というより、少女小説という分類の方が個人的にはしっくりくる
    普段あまり読まないタイプの本だったが、面白く読めた
    ミステリと一言で言っても、作家さんによって本当に様々なタイプがあるもんだなと思った

  • 読了

  • 容姿について事細かに触れているのに、それがトリックとなるのが小説の美点だなぁ、と。
    声も読み手が想像するし。

    漫画やアニメの実写化より、小説の実写化の方が衝撃が大きいのは、勝手にイメージ像を作り上げてしまっているからだろう。。

    児童書という事でいくつかイラストあり。
    庭、桜のイラストがあれば嬉しかったのだが。

    ラスト登場した探偵?が誰なのか調べたら
    建築探偵桜井京介の事件簿シリーズ というのがこの作者の代表作の様だ。

    彼のセリフで格好いいなぁ、としびれるシーンがあったので読んでみたい。

    「あったかも知れないことを推測することはしても、あったらおもしろいことをでっちあげる趣味はありません。」

  • 物語は三部構成。第一部では子供の視点から、第二部では信奉者たちの視点から描かれ、第三部では一同が集結して真相が明かされるという凝った造りになっています。
    幻想的な雰囲気や、色んな人の証言によって都夜子の印象が変化し先が読めなくなる展開は良く出来ていると思いましたが、トリックは某海外古典作品に類似していますし、動機もあまり説得力を感じられず消化不良でした。

  • 「かつて子どもだったあなたと少年少女のための」と銘打たれたミステリーランドの一冊。洋館に住む魔女と呼ばれる美女が密室で死体となって発見される。同じ部屋には元婚約者がピストルを手に前後不覚になっていた。
    魔女の子どもの回想から始まり、取り巻きたちへの取材証言と続き、その日にあったかも知れないこと、あったに違いないことが語られる。ミステリでのお馴染みのネタがふんだんに使われており、ミステリを読み慣れていれば気付く仕掛けも多いかも知れません。しかし、このシリーズはミステリの入口となるもの。曰くありげな館と女主人。仕掛けがいかにもありそうな文体。記憶喪失の少女、などなどの要素を面白く感じ、これがミステリの世界へと入り込むきっかけになればいいですね。

  • 子供向き。もちろん大人もOKだけど
    やはり先が読めてしまうレベル。

  • ある西洋館で起きた過去の殺人事件を、関係者の証言を集めた形で解き明かすミステリ。
    話はすべて証言者の一人称ですすめられていくので、そういうのが苦手だと読みづらいです。
    短い話ですので仕方ないのだと思いますが、オチが見えやすく、しっかりしたミステリを求める人には物足りなく感じると思います。
    逆にさらっと読みたい人向けです。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。1991年、ミステリ作家としてのデビュー作『琥珀の城の殺人』が第二回鮎川哲也賞の最終候補となる。著書に、『建築探偵桜井京介の事件簿』『龍の黙示録』『黎明の書』『レディ・ヴィクトリア』『イヴルズ・ゲート』シリーズなどがある。

「2022年 『レディ・ヴィクトリア完全版1〜セイレーンは翼を連ねて飛ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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