- Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062705882
感想・レビュー・書評
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「かまいたちの夜」で、我孫子さんのことは知っていたけど、こんなに素敵な小説を書く人とは知らなかった
優希の、小学校高学年らしさに溢れてるかんじが自分の過去を思い出させて、なんだか懐かしくなった
あと、最後の一段落に穏やかな微笑みを貰えました -
読みやすく丁度いいミステリー。ミステリーランドは大人が読んでも面白い。
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Sleeping princess and vampire
「3年ぶりに会ったパパ」の重大な秘密は?
母とふたり暮らしの小学5年生・相原優希(あいはらゆうき)は、居眠りばかりしてしまうので、子供の頃から「眠り姫」と呼ばれていた。居眠り癖もあり学校になじめない優希を心配した母はお姉さん代わりの家庭教師をつけていたが、大好きだった美沙先生はアメリカへ留学することに。その代わりの新しい家庭教師・荻野歩実に、優希は大切な秘密を打ち明ける。その秘密とは、父親が3年ぶりに会いに来てくれた、というものだった。母とふたりで暮らしている理由を知らなかった歩実は、前任の美沙に事情を聞いてみるのだが……。父は本当に戻ってきたのか? 家族に秘められた謎とは?
2013/09/20 -
家庭教師の荻野は、小学5年生の優希から「死んだはずの父親と3年ぶりに会った」「父親はバンパイアだ」と告白されます。夢と現実とが区別がつかなくなっているのでは、と荻野は優希を疑い始めます。
ファンタジー色が強いミステリーなのかなと想像していたのですが、意外に正統派だったので楽しく読めました。
ラストはいくらでも嫌なパターンが考えられる中、最終的には良い方向で終わったので好印象でした。 -
私的さよなら子ども図書館フェア、第4弾は、ミステリ作家による子ども向け書き下ろしシリーズの1冊。
3年前に死んだはずの父親がバンパイアとなって会いに来る・・・内向的だけど頭のいい女の子が抱える妄想を、家庭教師としてやってきた大きな青年がほぐしていく。家族の中で不安をかかえる女の子を、年上のお兄さんとお姉さんが、大人の一歩をふみだすように励ましてくれる、という基本的な構図がとってもいいし、けっこう本格的なミステリになってます。
外箱つきの凝った装丁、きれいなイラストもふんだんに使われていて、本好きな10代の女の子にはうれしいプレゼントとなることまちがいなし。 -
大好きな家庭教師の先生がこれなくなった代わりでやってきたのは
大きな体格の『男』の先生だった。
難しい、というよりも、子供じゃない、と背伸びしたいけれど
まだ思考回路が伴わないお年頃。
色々空想して楽しんでいたような記憶もあります、確かにw
しかし父親をバンパイアだと思うのは…最後まで読んで
なるほど、と納得しました。
イメージだけが、やたらに鮮明に残りますから。
大人と子供、くるくると変わって行く視点。
大人だからこそ、子供だからこそ、の思考回路。
どちらに関しても、そうそう、と思う所が多々ありました。
懐かしい時間に帰ったり、今の時間に返ってきたり。
こういう病気があるのか、という知識も増えました。