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- Amazon.co.jp ・本 (367ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062732871
感想・レビュー・書評
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大店を構える旦那衆の趣味を、金の掛かる順番で表すとヤクザ>相撲>役者>骨董>女となるらしい。ヤクザに金を貸し返してくれないというのは誤解である。ヤクザの芸を見ておきながらご祝儀を払っていないだけなのだ。何の世界でも芸を視たら金を払うのは当然である(P13参照)
この小説に顔に傷のある明石散人が登場するが、平行して読んでいたレイモンド・チャンドラー『ロング・グッドバイ』に顔に傷のあるテリー・レノックスが登場してビックリする。何かはわからないがシンクロした・・・たまーにこんなことがある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『東洲斎写楽はもういない』はとても面白かった。 この『視えずの魚』も写楽がらみのミステリー小説だ。
でも出来の良し悪しには雲泥の差がある。
内容的には写楽の第一期、いわゆる大首絵の傑作肉筆画28点が見つかり、それの真贋と経緯について追求するミステリー。
この部分は、そこそこ面白い。文庫本の裏表紙には「ここに書かれていることは、すべて、本当のこと」と書かれている。でも写楽の肉筆画28点が発見されたなんてニュースは聞いたことがないからフィクションだと思う。
人物の描き方も雑だ。この作家は蘊蓄をひけらかすところが鼻につくところもあるが、そこが面白いで、エッセイなどには向いていると思う。でも正直言って、小説になるとひどい。
この本を読むなら『東洲斎写楽はもういない』を読んだ方がいいと思う。
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