はじまりの記憶 (講談社文庫 や 2-24)

著者 : 柳田邦男 伊勢英子

• 講談社 (2002年8月1日発売)

作品紹介・あらすじ

心の原風景を探す旅。それは単なる回顧ではない。明日をより良く生きるための不可欠の作業なのだ。仰ぎ見る空、ぽっかりとあいた心に吸いこまれていく音…。当代随一のノンフィクション作家と画家が、それぞれの記憶の深層を掘り起こし、「私という現象」の核心に迫る、刺戟的で稀有なコラボレーション。

感想・レビュー・書評

[mintさんの感想 · 2012年12月12日]

この作品の試みは面白い。二人の著者がそれぞれ、同じキーワードを出し合い刺激し合いながら、自らの原風景を掘り起こす。そしてその作業は、自分を、その人生を認め受け容れることに繋がってゆく。
はじまりの記憶、そのキーワードとして挙げられた“かなしみ”、“空”、“存在理由”、“自立”など１２個のキーワード。私も二人のように、自身の記憶をゆっくりと辿ってみよう。きっともっと自分が好きになれる気がする。
ところで伊勢さんの文章はすごい。さすが画家、風景も情景も鮮やかに目の前に現れてくる。彼女の絵を観てみたくなった。

[東 肱治さんの感想 · 2004年10月6日]

心の原風景を探す旅。それは単なる回顧ではない。明日をより良く生きるための不可欠の作業なのだ。仰ぎ見る空、ぽっかりとあいた心に吸いこまれていく音…。当代随一のノンフィクション作家と画家が、それぞれの記憶の深層を掘り起こし、「私という現象」の核心に迫る、刺戟的で稀有なコラボレーション。

著者プロフィール

講談社ノンフィクション賞受賞作『ガン回廊の朝』（講談社文庫）

「2017年 『人の心に贈り物を残していく』 で使われていた紹介文から引用しています。」