共生虫 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062736961

感想・レビュー・書評

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  • 以前いた会社の設立前夜、日本で初めてのオンデマンド先行出版を行った思い出深い作品。

  • きもちわるーい
    と思いつつノンストップで読み終えてしまった

  • いわゆるニートが大活躍。…そんな話ではない。虫が大活躍です。
    龍のおじさま特有の雰囲気。
    脳味噌からぞわりぞわりと細長い虫が背を這い降りてくる感覚をリアルに味わいたい方へ。気持ち悪くなる系の一冊ではないでしょうか。
    面白いんだけどね。

  • 読み終わるまでにえらく手間取ったのは登場人物の少なさだろう
    いや、人物は登場するのだがネット越しだし主人公のウエハラはひきこもりだし またもや残酷シーンでぐったり

    あとがきの「引きこもりの人々は、偽の社会的希望を拒否しているのかもしれない」この一行でいいじゃん、と思ってしまった

  • 狂気の描写にとても惹かれる。

  • 引きこもり青年ウエハラの暴行っぷりに恐怖と疑問を抱くとともに、外の世界へと自らの足で踏み出していく過程は共感を呼ぶ。
    ウエハラのような引きこもりだけがたどり着けて、人間社会に慣れた人がたどり着けない共生虫が指し示す未来。
    多くの人が目を背ける中、ウエハラはその光の帯を見つけた。彼の行った殺戮は成長していく段階を暗喩しているように思える。彼のような強くアイデンティティーを求める人間を僕は否定できない。むしろ清々しくさえある。

  • 歪んだモノの見方。

    恐ろしいほどの好奇心。

    何故だか 似てんなーと 思った。

    殺人妄想には繋がらんけど。

    一歩 踏み外したら

    コイツみたいになるかもしれん。

    ならんのかもしれん。

  • イカれた人間の視点で文章にするのが上手い。なんでもないことに意味を見出したりとか、偶然を必然にしたりとか、目の前に写る細かいものを意識したりとか、思い込みの激しさとか。足の悪い女がウエハラに見せた映像とか、「これもあなたでしょう」と言い続けるところとか、読んでいてゾクゾクした。みんな狂っていて、何が正常で何が現実なのか、どんどんわからなくなっていく。ウエハラが家を出て買い物を始めたり山を登ったりする過程には、明るい展開が待っているのかもしれない、なんて思ったりもしたけれど、ウエハラは結局ひきこもったままだった・・・。あと、これが書かれたときのインターネットの普及率ってどんなもんなんでしょう。実際に防空壕をyahooで検索したら約1,020,000件出てくるし、検索結果が274件は少なすぎかと・・。

  • なんというか、この人は幼稚で狭い人間の視野を描く技術にものすごく長けていると思う。


    久々に読み返した。

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著者プロフィール

一九五二年、長崎県佐世保市生まれ。 武蔵野美術大学中退。大学在学中の七六年に「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞、芥川賞を受賞。八一年に『コインロッカー・ベイビーズ』で野間文芸新人賞、九八年に『イン ザ・ミソスープ』で読売文学賞、二〇〇〇年に『共生虫』で谷崎潤一郎賞、〇五年に『半島を出よ』で野間文芸賞、毎日出版文化賞を受賞。経済トーク番組「カンブリア宮殿」(テレビ東京)のインタビュアーもつとめる。

「2020年 『すべての男は消耗品である。 最終巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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