- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062751131
作品紹介・あらすじ
「あなたは、何でも善くご存じですのね-」。その女は京極堂に向かって、赤い唇だけで笑った。憑き物を落とすべき陰陽師さえ、科学者・美馬坂幸四郎の抱いたあまりに禍々しい夢を前にして、自分の封印した過去に直面させられる。そして訪れる破局…。第49回日本推理作家協会賞受賞の超絶ミステリ完結。
感想・レビュー・書評
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生命と魍魎。
パズルは完成された。
ただ、完成図を見ても私には最適解が見出せなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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2024/04/04
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土瓶さんへ
「ほう」も凄い言葉ですね。
いやー、何だか酷くうらやましくなってしまいます。土瓶さんへ
「ほう」も凄い言葉ですね。
いやー、何だか酷くうらやましくなってしまいます。2024/04/04
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京極夏彦の名作ミステリー『魍魎の匣』、分冊文庫版の下巻。
「加奈子殺人未遂事件」、「加奈子失踪事件」、「連続バラバラ事件」―――同時進行で発生する不可解な事件たち。そして防ぐことの出来なかった新たな犠牲。「京極堂」こと中禅寺朗彦は、これ以上の犠牲者を出すことを阻止するため、事件の幕引きをするため、"魍魎"に惑わされた人々の心に憑いたモノをふるい落とすため、その腰を上げる―――。
ついに明かされるおぞましい事件の全貌。"魍魎"に惑わされた人々の、偶然の繋がりによって引き起こされた一連の事件。それは、「偶偶そう云う状況が訪れて」しまった悲劇―――前作に引き続き、素晴らしい作品であった。
(余談だが、2008年にInnocent Greyから発売された18禁ADVゲーム『殻ノ少女』、発売当時から本作『魍魎の匣』との類似性を指摘されていたのだが、予想以上にそのまんまだった。あまりにもそのまんまだったので、読みながら頭の中で映像化していると、全部『殻ノ少女』のキャラクターで再生されてしまっていた。) -
長い。長いし京極堂演説は難解だが、うぶめの夏で「ここは後々大事❗️」ということを学習していたので頑張って読んだ。それでも読み続けられるのはやはり面白いからである。上中下の分冊で読んだが、下は全て伏線回収と真相解明。ページを捲る手が止まらなかった。
ストーリーは勿論のこと、個性豊かな登場人物が場面場面を盛り上げてくれる。
榎木津がとても好き。御亀様と、猿と鳥が説明するでしょう、の台詞は笑った。 -
なんとも贅沢なほぼ一冊謎解き。作品が長いから謎解きもてんこ盛りだねぇ(╹◡╹)う、嘘だろ…そんな…!面白くて夜通し読んでしまった…。実は他の登場人物の言動や気持ちが同じだったり、同じ様で全然違うっていう対比がたくさんあった。これがな、すごい演出だなぁ…はあぁ(感嘆)これが何十年も前に書かれた作品なのもすごい。当時はそれはそれは衝撃的だったろう!とても面白かった!
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あー面白かった。
木場修の恋、破れたり。
しかしなぁ、あの展開は少しズルい気もする。
1度読んだ事があるにも関わらず、こんなにも記憶が薄ぼんやりとしている理由が何となく分かった。
一般的なミステリと違って、犯人がバーンと出てきておしまい、という訳ではなく
色々な事情が混沌とし過ぎている。
だから印象的な部分ででしか記憶してないのだ。
(と言う事にしておく。)
世の中には様々な人が居るけれど、〝好き〟もここまでくると恐ろしい。
次作の再読も楽しみ。 -
再読。私が百鬼夜行シリーズの中でも一番に好きな作品がこの「魍魎の匣」である。上・中・下と分冊されている本作だが上・下では複数の事件が絡みに絡みどう収拾するのかと最初に読んだ時は思っていたわけだがそれは下で見事に納まり全ての事件に幕が下ろされる、各々に傷を残しながら。その幕の下ろし方が私はとても好きでたまらない。この事件で最終的に幸せを掴んだ者は雨宮ただ一人だったのだろうが、彼のいった彼岸が私はとても気になって仕方がないがそれも魍魎のせいなのだろうか。
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がっつり引き込まれた。
朝と夜、読みふけってしまって降りる駅を間違えた。