新装版 軍師二人 (講談社文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062753456

作品紹介・あらすじ

戦国の英雄たちの中で群を抜いて輝く二人の武将――天稟(てんぴん)の智将・真田幸村と、千軍万馬の勇将・後藤又兵衛。名将なるが故の葛藤と互いの深い洞察を語る〈軍師二人〉。徳川家康の女性観を描く〈嬖女(めかけ)守り〉。他、争乱の時代を生きた、戦にも、女にも強い、生き物の典型としての男たちを描く、興趣尽きない短編集。

感想・レビュー・書評

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  • 「雑賀の船鉄砲」…(羽柴秀吉の中国攻めの際の)三木城が舞台
    「女は遊べ物語」…伊藤七蔵政国と妻小梅の話
    「嬖女守り」…上杉討伐の際、大阪に居残ることになった佐野綱正の話
    「雨おんな」…歩き巫女おなん、稲目左馬蔵、尾花京兵衛の話
    「一夜女官」…小若と岩見重太郎の話
    「侍大将の胸毛」…大葉孫六の妻由紀と、渡辺官兵衛了の話
    「割って、城を」…古田織部正の話
    「軍師二人」…後藤又兵衛と真田幸村の話

    「雨おんな」、「一夜女官」、「侍大将の胸毛」、「割って、城を」が、
    良かった。

  • 表題作の「軍師二人」の表現がとても好きです。

    まだ芝居の幕はあがるべきでなかった。
    が、あがった。

    たった二行で、坂道を転がり落ちるような破滅を予感させてくれました。

  • 「軍師2人」「侍大将の胸毛」「割って、城を」
    がよかった。

  • 長いこと司馬さんのファンで多くの作品を読んできたけどこれはかなり異質に感じた。
    そもそも短編集が初めて読んだかもしれないというのと、登場人物が昔名を馳せた豪傑と一晩を共にする普通の女性というのが新鮮。
    ちなみに軍師二人は後藤又兵衛と真田幸村。このストーリーも真田丸の裏側という目線でも面白かった。

  • 短編集。標題の軍師二人は、真田幸村、後藤又兵衛を題材としているが、鉄砲の技術集団として知られる紀州の雑賀党であったり、織田信長の三百石とりの伊藤七蔵政国、徳川家康の新参の家来である佐野綱正、渡辺勘兵衛など、池波先生の小説は、こういったあまり知られていない人物を描くのが上手い。

  • 表題作を含む全8篇の短編集だが、なかでも関ヶ原合戦直前に家康より大阪城に残る側室らの保護を命じられた佐野綱正の不遇を描いた「壁女守り」が秀逸だった。

  • 戦国最後の合戦に、大阪城に集った天才ふたり。
    政治的にも作戦的にも無力な秀吉遺臣の前で、それぞれの才覚で奮戦する姿に彼らの威光みたいなものを感じた。

  • 20220228

  • オーディブルにて。
    短編集のようだが、配信されていたのは標題のみだったので、これのみ聴いた。
    軍師二人が協力するのかと思いながら聞いていたが、死に場所を探す話だった。

  • 短編集。
    表題の「軍師二人」。
    使う側が無能だと…、、、現代でも通ずるところがあるのでは。

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著者プロフィール

司馬遼太郎(1923-1996)小説家。作家。評論家。大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を次々に発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞受賞。ほかの受賞作も多数。1993(平成5)年に文化勲章受章。“司馬史観”とよばれ独自の歴史の見方が大きな影響を及ぼした。『街道をゆく』の連載半ばで急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。

「2020年 『シベリア記 遙かなる旅の原点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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