- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062758291
感想・レビュー・書評
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驚かされる場面もあったが、登場人物が嫌な人ばかりで読んでいて楽しくない
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なるほどね。ややこしい話。ちょっと鬱陶しかった
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中盤を過ぎたあたりで結末が見えてしまったことに驚いた。
折原さんの物語はいつも最後まで楽しませてくれていたからだ。
登場人物が限られた設定だと、どうしても重なる部分をまったく書かないわけにはいかなくなる。
年齢もそうだし、話し方もそうだ。
折原さんの物語の場合、二重、三重の仕掛けがしてあることを前提として読んでいるので、この人物とこの人物は同一だなと気づいてしまったら結末が見えてしまう。
登場人物はみな欲望を胸に秘めている。
何人かの人間が犠牲となり、何人かが生き残った。
結局、強烈な個性と生命力のある清瀬富子の毒気にあてられ、その手のひらの上で転がされていただけのような気がしてきた。
彼女の退屈をまぎらわすための余興…。
もしもそうだとしたら、富子という人物そのものが一番ミステリーなのかもしれない。 -
おもしろかった。
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ふーむ。
そっちに来たんだ!
というカイカンと喝采はあるが、ストーリーと組み方は、
前日に読んだ「沈黙の教室」には遠く及ばないので★3つ評価で。
さすがにここまで同じ作家の作品を読むと、
目も厳しくなるものね。
でも、作品を書くだけでもたいへんなのに、
職業作家やゴーストライターと言った、ほとんど外に出て行かない主人公に
ここまでいろいろな話を乗っけるのはやっぱりさすが。
講談社文庫の在庫(あくまで自分の書庫の)がつきて来たので、
そろそろ文春文庫に手を出すか。 -
実際、妙に好きらしい、折原一。
どこかどうで、どのくらい好きなのかと問われると、うーーーーん、と考え込んでしまうんだが、新刊出てると「お、買わなきゃ」と思うし、なんか読む本がないなぁと思ってるときには、つい手に取ってしまう。
多分、なんちゃらの館っていうのが、結構あって、建築フェチ心を満足させてくれるからだと、想像はしてるんだけどね。
で、リチャード・ハルの「伯母殺人事件」の多分、リスペクトである本作。期待は裏切りません。
大金持ちの叔母を殺した犯人の独白の文と、その館に移り住んだ自称ノンフィクションライターの視点での話が交錯していく。
この叔母が、とんでもない人で、殺したくなった甥っ子の気持ちもわからないでもない。ないが、やっぱりこの甥っ子も随分歪んでるわけで…。
でもって、甥っ子の歪みに目がいってると、ノンフィクションライターのなんだかなっぷりがあぶり出しのように浮かんできてくるわけだ。
上手いぞ、折原一。
リスペクトであろう部分は、完璧って感じでした。
できたら、ハルを読んでから読んだほうが、3倍は楽しめる。
しかし、出てくる人間がどれもこれもろくでもなくて、だんだん悲しくなったよ。
なんかへこんでるのって人は、へこみがなくなってから読んだほうがいいかもよ。 -
叔母を殺害した男の手記を探すために事件のあった屋敷に住み込む男。
家政婦として雇った女。犯人の母親。精神鑑定の為精神病院に入院する犯人。そして病院から抜け出したという作家の母親の正体。
市川図書館
2010年3月10日読了 -
本当にあった殺人事件を元に小説を書こうとする男と
殺人を犯すまでの男の日常が交互に出てきます。
よくあるパターン? と思っていたのですが
最後の最後には「は? え? へ??」になってました。
小説を書くのを目的にするなら、別にノンフィクションにこだわらなくても…と
主人公の事を不思議に思ったのが最初です。
材料はあるんだし、それを組み立ててフィクションにすれば
終わる話なのにな~と。
そんな可愛い状態で終わっていたら、この小説できてませんねw
あまりの事に、頭が混乱してきましたが
まさか…と気づく部分もあり。
騙された、という気分いっぱいいっぱいでした。
が、構図がややこしすぎるかとw