江戸時代はエコ時代 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062761925

感想・レビュー・書評

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  • 生活は便利に進化してきたと思ってたけど、じつは取り返しのつかないことをしてきていたのかもしれません。

  • 江戸時代の生活のことが知りたくて、石川英輔の『江戸時代はエコ時代』を読みました。
    石川英輔の作品は、今年の5月に読んだ『大江戸えころじー事情』以来ですね。

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    世界最大の都市・江戸を擁しながら、ほぼ完全な循環型社会を実現していた、かつての日本。
    驚異的なエネルギー効率を誇る農工業、民間人がボランティア的に行政参加するスリムな社会システム、季節に応じた知恵溢れる庶民の暮らし……。
    豊富な図版とともに「究極のエコ社会」江戸を読み解く。
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    2008年(平成20年)に刊行された文庫オリジナル作品です。

     ■江戸時代はエコ時代
     ■贅沢を贅沢と思わない
     ■子供は豊かさに耐えられるか
     ■江戸時代の評価の変化
     ■江戸の「いき」とは
     ■士農工商の誤解
     ■江戸庶民の消夏法
     ■江戸の金遣いに学ぶ
       江戸っ子は宵越しの金を持たなかったか ⇒このあたりは本を確認して修正
     1 金より意地
     2 宵越しの金を持たない理由
     3 間違って金を貯めた人々
     4 こうすれば税金はいらない
     ■対談1 虫の眼から観た現代社会―虫が生きられない状況は人も生きにくい
           相手 養老孟司(東京大学名誉教授)
     ■対談2 世界最大都市・江戸の「高度」ローテク水利用術―いま、人類が直面するエネルギー問題へのヒント
           相手 月尾嘉男(東京大学名誉教授)
     ■あとがき

    江戸の粋に学ぶ、地球と自分に優しい暮らしお金のため方・使い方にみるエコ思想、反贅沢の豊かな生活様式、暑さと寒さをしのぐ知恵… 循環型省エネ社会を実現していた江戸時代に今こそ学べ! 文庫オリジナル。

    ホモ・サピエンスの心身は、ものがあふれ恵まれている不自然な生活に適応できない… という言葉には納得できましたねー 人は地球にとって というよりも、自分たちにとって有害な社会を作り続けているんでしょうね、、、

    養老孟司、月尾嘉男との対談も興味深く読みました… 特に養老孟司との対談は、
    ・虫の種類、頭数とも昔の10分の1もいない
    ・昆虫を車が相当殺している
    ・有機のほうが虫がつかない
    ・食糧援助の3倍量を日本人は食べ残している
    ・石油の販売量を落とすべきだ
    ・この島で維持できるの人口は6000万人~7000万人
    等々、示唆に富んだ内容で印象深かったですね、、、

    月尾嘉男との対談では、江戸でも大坂でも川の水が飲み水として使われていて、橋のたもとに立札を立てて注意喚起するだけで水の安全が確保されていたということには驚きました… 住民一人ひとりが水の大切さを理解して、協力していたんですねー 他国では実現できなかっただろうし、現代では日本においても考えられないですね。

    色んな気付きがありました。

  • 江戸時代は、太陽エネルギーだけを使って、生活の全てを賄っていたことが本当にすごいと思う。古着を着たり、川の水を飲んだり、食べものを捨てなかったり、家を持たないで借りたり、いろんなことが人の力だけでできていたのがすごいなと思う。
    今は便利になって、環境に影響が出ているから、もっと人とか自然の力で生きていける社会ができればいいと思う。

  • 江戸のリサイクルエコ文化礼賛的な内容で養老先生との対談付き。
    電気も使わないし公害も発生しないし物を無駄に使わないので地球環境に良い事は読むと伺える。読んでいて思ったのはでは何故明治時代になったのかという事だが、言わずと知れて外国からの侵略に対抗する為である事は事実だろう。江戸の人達がエコを意識していたかは分からんけど江戸のままでいけばどこかの国の植民地になって結果的にエコでない社会になっていた可能性がある。
    2024年現在では生成AIによる電力消費量が跳ね上がる。つまり江戸とは反対の方向に進んでいる。後戻りできないまでも江戸の暮らしのエコ要素を取り入れるのも悪くないかも知れない。

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