泣く子と小三郎 <半次捕物控> (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062763004

作品紹介・あらすじ

剣をとっては日の本一と半次も認める蟋蟀小三郎がなぜか国表から舞い戻り、皆川道場の暴れ者・宮川周五郎に敗れたという噂が。寸止めしたと言い張る小三郎は、小網町の水夫(かこ)と人形町の火消しの若者の喧嘩に首を突っ込み、火消し側についた宮川と真剣勝負で決着(かた)をつけることに……。絶好調の大人気シリーズ。(講談社文庫)

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  • 目次
    ・御奉行の十露盤
    ・お姫様の火遊び
    ・天網恢恢疎にして漏らさず
    ・疫病神が福の神
    ・小三郎の無念
    ・泣く子と小三郎
    ・伊豆の伊東の上品の湯
    ・ちよ女の仇

    短篇になって、居眠り紋蔵とキャラが被るなあと思っていたら、訳ありの子を実の子のように育てるあたりも似てきたね。

    人殺しの罪を見逃してもらう(悪人成敗の一面もあったし)代わりに、国に戻されたはずの小三郎が再び江戸に戻ってきた。
    行き場のない見知らぬ子どもを半次に押し付けて、自分は好き勝手に暮らす小三郎。

    藩邸に住むも特に仕事をするわけでもなく、門限は守らず、国に妻がいるのに好きな女と所帯を持つ。
    いやあ、自由だな、小三郎。
    振り回される半次の方こそいい面の皮だと思うけど、内心まんざらでもないのかもしれないな。

    半次のシリーズのはずなのに、すっかり小三郎の物語になりつつある。
    それもまた、楽しいか。

  • 蟋蟀小三郎には散々迷惑をかけられ通しだが、顔を見かけなくなるとなんだか気になる。
    今回も、人の喧嘩に代理喧嘩の体で、参加する。

    国許に、母親と嫁、子供がいるにも関わらず、千代に恋い焦がれて一緒になってからというもの、命知らずに影がさした。

    小三郎初めて喧嘩に負ける。
    果たし合いになるも、すんでのところで相手が死ぬ。
    こんな時も暴れる小三郎。。。。

  • 半次捕物控5作目。
    国元に帰った蟋蟀さんが戻ってきて、仇持ちの子持ち、ちよさんの面倒を見る、のが大きい流れで安定の面白さ。
    だが、蟋蟀さんが国元を出たいきさつとか、婿入り先で蟋蟀さんとともに辛く当たられていたお母さんとかには触れられていず、気になる。

  • 全8話。少しずつ半次を取り巻く人が増えて来る。蟋蟀小三郎の江戸での妻(?)お千代の過去、お寺で虐待されていたといういわく付きの新しい同居人、恒次郎の父親探しなど、登場人物が少しずつ色づけされて来る。

  • 半次シリーズ・5

  • このシリーズ、好き。

  • 4/1-4/3

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著者プロフィール

佐藤 雅美(さとう・まさよし)
1941年兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒。デビュー作『大君の通貨』で第四回新田次郎文学賞を受賞。1994年『恵比寿屋喜兵衛手控え』で第110回直木賞を受賞する。著作に『御奉行の頭の火照り 物書同心居眠り紋蔵』『頼みある仲の酒宴かな 縮尻鏡三郎』『関所破り定次郎目籠のお練り 八州廻り桑山十兵衛』『知の巨人 荻生徂徠伝』などがある。2019年7月逝去。

「2021年 『恵比寿屋喜兵衛手控え 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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