- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062764421
感想・レビュー・書評
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早瀬氏の特徴なのかもしれないが細々書く割りにはそんな深くない。結果つまらなくもないが面白くもない話になる気がする。
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ネタバレになるのでほとんど言えないけど、しっかりしたミステリーに仕上がっている。坂と火事をめぐる、東京のトラベルミステリー的な。
グーグルマップのある現代なら、検索すればすぐに4つ見つかるという…。 -
まず、私が苦手な時代設定なので、読み進める自信がありませんでしたが、三年坂の秘密が知りたくて読み進めることができました。時代は違いますが、東京の地理に詳しい人ならもっと楽しめるかも。私は全くなので、想像できなくて残念でした。
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明治時代の古い地図をメインに、独特な世界を作り上げています。ノスタルジックな雰囲気がとても良かったです。
しかし、文章の出来が今一つな感じで、正直「小説」としての完成度はそれほど高くないように思いました。ストーリーもメリハリがなく、盛り上がりが欠けていたと思います。 -
「三年坂で転んでね」――帝大生の兄が怪死する直前に残した言葉を手掛かりに、東京の坂を巡る実之。その東京では、大火の度に放火魔とおぼしき人力俥夫の姿が目撃されていた。"転ぶと三年以内に死ぬ"という禍々しい言い伝えと、近代東京の命運を揺るがす謎に、高嶋鍍金が挑む! <第52回江戸川乱歩賞受賞作>
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長い・・・!
もっと短くできたでしょう。
題材は良いのに、入り込めなかった・・・。 -
実兄が死ぬ間際に残した「三年坂で転んでね」という言葉、その三年坂について調べていたらしい父の後を追い、受験生の主人公が密かに調査を開始する。読んでいて自分も二十世紀初頭の東京を探索している気分になる。タイムスリップ感満点で時代考証も確からしく、なかなか楽しい。もう一人予備校の講師が、江戸・東京で次々に起こった大火には<発火点>が関係しているという面白い説を元に調査を始める。
二つの物語は、それぞれの目的の元進み、物語の端々で物凄く自然に謎が少しずつ深まっていく。
後半になって、数々の謎がどんどん繋がっていき解き明かされていくが、その進行の仕方が素晴らしく淀みない。ページを捲る手が止められない。そして最後は怒涛の展開。意外な犯人とその逮捕劇、父の行方、三年坂とは何か、その全てが明らかになり、救いもある。
ものすごく爽やかな読後感。そして名作と呼びたくなるようなどっしり感。読んで損は無いと思う。