恋するフェルメール 37作品への旅 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062767521

作品紹介・あらすじ

ボストンではじめてフェルメールを見ようと訪ねた美術館では、『合奏』は盗まれていた!一九九〇年に始まった世界各地の作品を訪ね歩く旅に、新たにフェルメール作と認定された『ヴァージナルの前に座る若い女』が加わった。絵の具によって描かれた光に魅了され、絵と向き合う歓びがあふれるエッセイ集。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館にてお借りした一冊ですが、
    いいなぁ~
    羨ましい。
    この一言につきるかな。

    「ゲルニカ」が好き。
    マハさんの作品を手にし、モネの「睡蓮」も大好きになりました。

    最近では美術館を訪れるという新たな人生の楽しみも増えました(*^^*)

    そんな絵画初心者のσ(・ω・`)
    とにかく最近気になって仕方がないのが「フェルメール」。

    本書は著者の有吉さんが「フェルメール」37作品に会いにいく旅エッセイ。

    絵画に興味を持ち、美術館へ足を運ぶようになったのは今からたった2年前。

    メトロポリタン美術館展が最初でした。
    幸せなことにそこで会っているんです。
    フェルメール作品に(*˘︶˘*).。.:*♡
    (「信仰の寓意」)

    でも、絵画に興味を持つのが遅く、日本に多くのフェルメール作品が揃った「フェルメール展」はそれ以前の開催。

    世界規模でフェルメール作品が28作も集まったアムステルダムの「フェルメール展」は映画版「フェルメール  The  Greatest Exhibition-アート・オン・スクリーン特別編-」にて鑑賞することが出来ました。

    そして私は「フェルメール」に恋をした(笑)

    有吉さんのように現地に...とは簡単には言えません(>︿<。)

    でもきっと会える日が来るよね✩.*˚






    <あらすじ>
    フェルメールの絵画に対する深い愛と敬意を表したエッセイ集です。著者は、フェルメールの絵画を世界中の美術館で鑑賞する旅を通じて、読者にその魅力を伝えます。本書は、ボストンでの「合奏」の盗難事件から始まり、新たにフェルメール作と認定された「ヴァージナルの前に座る若い女」の発見に至るまで、著者の個人的な体験と感動を綴っています。

    有吉玉青さんは、フェルメールの絵画に対する情熱を、彼女の旅の記録を通して表現しています。彼女は、絵画の美しさや、それが描かれた時代背景、そしてそれらが今日に至るまでどのように保存されてきたかについて、詳細に語ります。また、フェルメールの作品が持つ静謐な美しさと、光の扱い方に特に焦点を当て、読者に絵画の細部まで感じ取ることができるように導きます。

    このエッセイ集は、単なる美術評論ではなく、著者自身の人生と絵画との関わりを通じて、フェルメールの作品がどのように彼女の心に影響を与えたかを描いています。有吉玉青さんは、フェルメールの絵画に対する深い愛情と、それを見ることの喜びを、読者と共有することを目指しています。彼女の文体は、読みやすく、感情豊かで、フェルメールの絵画への理解を深めるための素晴らしい入門書となっています。

    最終的に、『恋するフェルメール 37作品への旅』は、美術愛好家だけでなく、フェルメールの絵画に興味を持つすべての人々にとって、感動的で啓発的な読み物です。有吉玉青さんの旅は、フェルメールの絵画が持つ普遍的な美しさと、それが人々の心に与える影響を、鮮やかに浮かび上がらせています。

    本の概要

    キャンバスに写しとられた光を求めて、フェルメールに会いに行く――

    ボストンではじめてフェルメールを見ようと訪ねた美術館では、<合奏>は盗まれていた! 1990年に始まった世界各地の作品を訪ね歩く旅に、新たにフェルメール作と認定された<ヴァージナルの前に座る若い女>が加わった。絵の具によって描かれた光に魅了され、絵と向き合う歓びがあふれるエッセイ集。

    ※この作品は、2007年7月に白水社より刊行されたものです。

  • フェルメール作品が好きで古本屋で手に取りました。

    フェルメール作品を愛しつつも自然な構えで、正直に楽しんでいる著者の様子が伺えて楽しいエッセイだと思います。

  • 「なぜ芸術を説明しようとするのか」と言われながらも饒舌に語る筆者の思いいれようがよく解かる。向かい合い見つめ合うだけではなく、並んで同じものを眺める大切さには同感。

  • 「恋するフェルメール」有吉玉青著、講談社文庫、2010.09.15
    332p ¥710 C0195 (2024.04.24読了)(2019.08.30購入)
    副題「37作品への旅」
    単行本は、2007年7月に白水社より刊行。

    【目次】
    マイ・ファースト・フェルメール―『合奏』 1990年10月/ボストン
    喧騒の街の片隅で―『窓辺で水差しを持つ女』 1991‐2年/ニューヨーク
    飽きない理由―『眠る女』 1991‐2年/ニューヨーク
    あばたもえくぼ―『少女』『信仰の寓意』 1991‐2年/ニューヨーク
    ドアの向こうに恋人がいる―『牛乳を注ぐ女』1 1992年8月/アムステルダム
    静かなる決心
    小さき花のごとく―『レースを編む女』『天文学者』 1992年9月/パリ
    ハーグへ!
    あるとき突然に―『ダイアナとニンフたち』『聖女プラクセデス』『マリアとマルタの家のキリスト』『二人の紳士と女』 1996年3月/ハーグ
    フェルメール時間―『手紙を読む青衣の女』『牛乳を注ぐ女』2 1996年3月/ハーグ
    最後の決め手 1996年3月/ハーグ
    少女のまなざし 1996年3月/ハーグ
    横並びの絆 1996年3月/ハーグ
    デルフトを歩く 1996年3月/デルフト
    その一枚の絵のために
    口絵
    あふれる思い
    門外不出ということ 1996年5月/ニューヨーク
    フェルメールがやってきた! 2000年4月/大阪
    フェルメールの敗北 2000年10月/ウィーン
    意外な再会 2004年4月/上野
    ふえるフェルメール
    カメラ・オブスクーラの中へ 2005年3月/フランクフルト
    絵葉書の記憶 2005年3月/ベルリン
    修正のあと 2005年6月/上野
    画家の矜持 2006年6月/ロンドン
    円、開かれたまま 2006年7月/ロンドン
    絵の経る時 2006年7月/ロンドン
    フェルメールの音
    フェルメール・イン・クリスマス 2006年12月/ドレスデン
    あとがき
    フェルメールが描きたかったもの 文庫版のあとがきにかえて
    作品集相美術館一覧

    ☆関連図書(既読)
    「フェルメール」黒江光彦著、新潮美術文庫、1975.04.25
    「フェルメールの世界」小林頼子著、NHKブックス、1999.10.30
    「盗まれたフェルメール」朽木ゆり子著、新潮選書、2000.03.30
    「真珠の耳飾りの少女」トレイシー・シュヴァリエ著・木下哲夫訳、白水Uブックス、2004.04.05
    「フェルメール全点踏破の旅」朽木ゆり子著、集英社新書、2006.09.20
    「フェルメール光の王国」福岡伸一著、木楽舎、2011.08.01
    「フェルメール静けさの謎を解く」藤田令伊著、集英社新書、2011.12.21
    (「BOOK」データベースより)amazon
    ボストンではじめてフェルメールを見ようと訪ねた美術館では、『合奏』は盗まれていた!一九九〇年に始まった世界各地の作品を訪ね歩く旅に、新たにフェルメール作と認定された『ヴァージナルの前に座る若い女』が加わった。絵の具によって描かれた光に魅了され、絵と向き合う歓びがあふれるエッセイ集。

  • 特にフェルメールに興味があったわけではないが、西洋美術に興味があるので本書を手に取った。
    期待以上に面白く、フェルメールについてなにも知らなくても十分に楽しめる。
    著者のフェルメール愛に、こちらまで顔がほころぶ。
    有吉佐和子氏の娘というだけあって、とても読みやすい文章で、素敵なエピソードが綴られている。
    フェルメール好き、美術好きでなくとも、恋人(フェルメールの絵)に会いに、著者と一緒に旅に出るのも面白いと思う。

  • まさしくフェルメール絵画への想いの詰まった作品。結局「芸術について語った」訳ではなく、そこに源泉を発する様々な、そして行き着く所は熱い感情の素直な吐露です。
    それくらい愛を感じる対象があるっていうのは羨ましいもんですし、まぁお父上の願いそのままを具現化した愛娘のエッセイではないでしょうかね。

  • [ 内容 ]
    ボストンではじめてフェルメールを見ようと訪ねた美術館では、『合奏』は盗まれていた!
    一九九〇年に始まった世界各地の作品を訪ね歩く旅に、新たにフェルメール作と認定された『ヴァージナルの前に座る若い女』が加わった。
    絵の具によって描かれた光に魅了され、絵と向き合う歓びがあふれるエッセイ集。

    [ 目次 ]
    マイ・ファースト・フェルメール―『合奏』 一九九〇年十月/ボストン
    喧騒の街の片隅で―『窓辺で水差しを持つ女』 一九九一‐二年/ニューヨーク
    飽きない理由―『眠る女』 一九九一‐二年/ニューヨーク
    あばたもえくぼ―『少女』『信仰の寓意』 一九九一‐二年/ニューヨーク
    ドアの向こうに恋人がいる―『牛乳を注ぐ女』1 一九九二年八月/アムステルダム
    静かなる決心
    小さき花のごとく―『レースを編む女』『天文学者』 一九九二年九月/パリ
    ハーグへ!
    あるとき突然に―『ダイアナとニンフたち』『聖女プラクセデス』『マリアとマルタの家のキリスト』『二人の紳士と女』 一九九六年三月/ハーグ
    フェルメール時間―『手紙を読む青衣の女』『牛乳を注ぐ女』2 一九九六年三月/ハーグ〔ほか〕

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • 「どうして好きなの?」
    その問いに口ごもってしまった私はフェルメールを訪ね歩く旅に出る。
    行く先々で込み上げてくる感動!私はフェルメールに恋していた!

    手書きPOPより抜粋

  • 著者のフェルメールへの愛情がすごい。それに対する知識も(必ずしも必要ないと本文で言っているけれど)すごい。
    ひとつひとつの作品の魅力を知る手掛かりとなり、実際に近づいたり遠のいたりして作品を見たくなる。読みやすくてあたたかいエッセイ。

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著者プロフィール

作家。1963年生まれ。早稲田大学哲学科、東京大学美学藝術学科卒業。ニューヨーク大学大学院演劇学科終了。母・佐和子との日々を綴った『身がわり』で坪田譲治文学賞受賞。著書に小説『ねむい幸福』『キャベツの新生活』『車掌さんの恋』『月とシャンパン』『風の牧場』『ぼくたちはきっとすごい大人になる』『渋谷の神様』『カムフラージュ』、エッセイに『ニューヨーク空間』『雛を包む』『世界は単純なものに違いない』『恋するフェルメール』『三度目のフェルメール』など。

「2014年 『南下せよと彼女は言う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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