ナースコール (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062768252

作品紹介・あらすじ

看護師の仕事は魅力的!?「○○さん、頑張ってね」と患者さんを励ますうちに、不思議なことに自分までが元気になってくる。ときに、やりきれなさや限界を感じつつも、「"辞めたい辞めたい"も"仕事が好き"のうち」と続けてこられた理由を、病院内の人間ドラマや身近な出来事で綴った、看護師の本音エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 奇をてらわない平易な文章で読みやすいものの、臨床という現場を見てきた人間の言質の重さを行間に感じる。
    自分は「髭を半分剃り残す」ようなことばかりしてきたのではないか、死に際しても大事にしたい物 or 事は何か... と考え出すときりがない。

  • 医師の作家は多くあれど看護師さんは少数派、もっと沢山書いて欲しい、彼女らの考えを知りたい


    治療だけでは癒えないものがある、という思いでこれまで医師と対立してきた旨。知れて良かった

    医師患者関係を見直し話し方から勉強する医師に対して、医師の業務減目的に高侵襲な処置に携わる特定看護師という制度。近年の風潮は医師が他職種に近づくというのではなくて双方の歩み寄りだと理解した。

  • 「死によって、大切なものから引き離されるのは、悲しい。でも、それ以上に悲しいのは
    大切にしたいものを持てないことでしょう」

  • 看護師の筆者がその当時に思っていたことをつづったエッセイ。
    当時も今もその現状は変わらないそう。
    看護師へのサポートをしたいという筆者。
    看護が必要な方への支援も大切だけれど、その看護士をサポートするのも、とても大切だと思う。

    看護の仕事を通して語られる人間ドラマ。
    ふむふむと共感しながら読み進めました。

  • 看護師として、そうそう!と共感できる出来事や思いがいっぱい。内科と神経科で働いた作者が体験したこと。看護師が感じている医療現場の問題、病棟のアイドル的存在のおじいちゃん、ついイライラしてしまう患者、患者と家族の問題など、いろんな看護の日常が書いてあっておもしろい。自分も快く介護してもらえるようなちっちゃくてかわいいおばあちゃんを目指さなきゃと思う笑

  • 現役看護師さんのエッセイ。この人の本はほかにも読んでます。看護師さんのお仕事とともに、彼ら、彼女らの抱える問題なども見えてきて、非常に興味深いです。
    ただこの本自体は1997年に出た単行本の文庫化なので、ご本人の現在の状況は、当時お考えになっていたものとはかなり変わっているご様子。その後の10年でどういうふうに変わられたのか、引き続き読みたいです。

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著者プロフィール

1963年生まれ。大学を中退し看護専門学校に入学。1987年から看護師。東京厚生年金病院(現JCHO東京新宿メディカルセンター)に22年間勤務し、内科、精神科、緩和ケアなどを経験。看護師長も7年務めた。勤務の傍ら大学通信教育で学び、短大一校、大学二校、大学院一校を卒業。2013年東京女子医科大学大学院博士後期課程修了。博士(看護学)。現在は精神科病院で訪問看護に従事する傍ら、大学非常勤講師、著述業。主な著書は『看護師という生き方』(ちくまプリマ―新書)他多数。

「2015年 『あたたかい病院』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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