漱石に学ぶ心の平安を得る方法 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062770187

作品紹介・あらすじ

漱石の小説を読むと、なぜこんなに癒されるのか。それは、登場人物が皆「降りている」からだ。『坊っちゃん』は田舎教師になり、それもすぐに辞めてしまう。『それから』の代助は不義の愛を貫いて、上流階級から滑り落ちる。でも「それでいいんだ」。人生の敗者たちに、漱石は、そう語りかける。文庫オリジナル。

感想・レビュー・書評

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  • 時間を経た後、文化を構成しうる作品・・ってそういう表現をしたものなんだ・
    教わりました。なるほど。
    甲子園の決勝戦を観に行ってみるという、ひとり旅の連れにもっていった本でした。
    高校生の晴れ舞台にいる熱い大勢の人たちの今現役の生気と降りてから生きた漱石、どっちもいいなって思った。
    感動!丁寧にこの本を作ってくださった皆さんありがとうです

  • 3

  • 漱石の小説に登場する人物は、世の中に妥協して安定した地位を守るよりも、自分の自然な感情に則って行動し、世を降りる人が多い。そのことで、なんとなく爽やかな気持ちになった人(坊ちゃん)や、厳しい生活を余儀なくされる人(門、それから)もいる。漱石自身、明治時代のとんでもないエリートだったにも関わらず、英国で悩み、教員を辞め、しまいには作家になる。彼の作品の主人公は、漱石の生き方を現している。

    なるほどね、そういう読み方があるんだ、という気づきがある一冊でした。

  • 2011.11.14読了

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著者プロフィール

脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特別招聘教授。「クオリア」をキーワードに、脳と心の関係を探究しつづけている。1962年、東京生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。理学博士。
著書『脳と仮想』(新潮社、第4回小林秀雄賞受賞)『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房、第12回桑原武夫学芸賞受賞)『脳とクオリア』(日経サイエンス社)『脳内現象』(NHK出版)『感動する脳』(PHP研究所)『ひらめき脳』(新潮社)ほか多数。

「2013年 『おぎ・もぎ対談 「個」育て論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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