- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062770262
作品紹介・あらすじ
水月楼の女将が不審死すると、いきなり下女同然の扱いを受け、活水女学校に通わせる約束も反故にされる。が、彼女を案ずる絹たちの計らいで水月楼を出て芸妓見習いとなった蝶は、アメリカ領事主催の宴会に呼ばれ、故障で寄港していた戦艦の士官フランクリン少尉と出会い、恋に落ちる…。感動の力作長編。
感想・レビュー・書評
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美しいという言葉は蝶々さんのある言葉だと思う。彼女は最後まで誇りを捨てなかった。本当に武士の娘であり続けた。明治という激動の時代に飲み込まれるのではなく、しっかりと人生を歩んだと思う。私はだれのおもちゃでもないと証明する。独立した心をもつ女性であった。上巻は嫌われ松子を思い出させるような展開だったが、下巻は不遇ながらも強く生きる彼女に感銘した。
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すごく感動した。
長崎とゆう日本の中でも稀な土地にいるサムライの娘蝶々さん。
時代背景も明治初期でまた読み返したいと思う一冊 -
どこまでも悲しい。
でも強い。 -
芯を支えた「葉隠」はちょうちょの羽には錘のようでも。
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p.426「私が、だれのおもちゃでもなかったという証明だけはしなければならないと」
p.442「美しく生きるために命がけになる。」
今まで時代劇を見ていても、サムライの自害をどうにも理解できんかった。
でもこれを読んで蝶々さんの生き方を知って、侍の誇りとか生きることへの意識とか、少しは納得できるかな。
辰さま&お絹さんのエピソードは運命的すぎて心が弾みました。 -
上巻は蝶々さんが不幸の連続でなかなか読み進めませんでした。
なので個人的な好みとしてはイマイチ。
終盤はそうでもないので、悲劇がOKの人であれば面白いでしょう。