遍路みち (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
4.20
  • (1)
  • (4)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 26
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062774383

作品紹介・あらすじ

夫・吉村昭氏の死後、氏に関連する来客や電話の応対に明け暮れた日々。三年が過ぎ、再び筆を執った著者が身辺のことを綴った小説集。長年過ごした自宅を建て替え、独り誰も知る人のいない温泉地に滞在する。けれど何をしても感じているのは、夫の気配と思い出だった。川端康成文学賞受賞作「異郷」も収録。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 津村節子(1928.6.5~)著「遍路みち」、2010.4刊行、2013.1文庫化。5つの短編が収録されています。いずれも著者の身辺のことを綴ったもので、ほぼ事実の内容とか。「遍路みち」「声」「異郷」の3作は、吉村昭氏(1927.5.1~2006.7.31)死後3年余経って筆を執ったものと。著者の深い悲しみと50年連れ添った夫への思いが切々と綴られています。厳かな気持ちで読了しました。

  • 遍路みちは、著者の津村節子さんが、夫である吉村昭さんの死に向き合った日々をようやく、亡くなってから3年後に納めた著作である。亡くなるまでの夫婦の想い、亡くなって初めて気づいたことなど、吉村昭ファンとしては、心に残る作品であった。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

津村節子(つむら せつこ)
1928年 福井市生まれ。
学習院短期大学国文科卒。
1953年 吉村昭と結婚。
1964年 「さい果て」新潮社同人雑誌賞受賞。
1965年 「玩具」芥川賞受賞。
1990年 『流星雨』女流文学賞受賞。
1998年 『智恵子飛ぶ』芸術選奨文部大臣賞受賞。
2003年 恩賜賞・日本芸術院賞受賞。
2011年 「異郷」川端康成文学賞、『紅梅』菊池寛賞受賞。
日本芸術院会員。
主な作品
『重い歳月』『冬の虹』『海鳴』『炎の舞い』『黒い潮』『星祭りの町』『土恋』『三陸の海』等。
2005年『津村節子自選作品集』(全6巻)刊行。

「2022年 『紅色のあじさい 津村節子 自選作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

津村節子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×