天山の巫女ソニン(3) 朱烏の星 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062775908

作品紹介・あらすじ

捕らえられた“森の民”を救うため、北の隣国・巨山を訪れたイウォルとソニンは、孤独な王女・イェラと出会う。シリーズ第三弾。

感想・レビュー・書評

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  • TSUTAYAは休業要請でやってなく、ブックオフオンラインにも在庫がなく、残る「5」を手に入れる術がないのだけど、取り敢えず「3」へ進む。

    国境付近で捕らわれた“森の民”を救うため、巨山に向かうイウォル王子について行くソニン。
    今度は、資源が豊富で技術や文化の水準が高く「三国一」を自負する巨山の国や人々の様子が描かれる。
    沙維、江南、巨山と3つの国のそれぞれに異なる特徴がある国情が分かったところで、為政者と、そこに住む民の幸せのあり方について考えさせられるお話しに。
    最後のひと山も含めあまり波乱なく進んだお話だが、それぞれに成長するミンやイウォル王子に触発されながら、ソニンもまた己の感情を迸らせたり持て余したりしながら成長する姿が今回の読みどころ。
    新たに登場した巨山のイェラ王女は賢明にして孤独。そのどこかいわくありげな存在が、これから物語にどう絡んでいくのか、興味を惹く。

  • 江南のクワン、巨山のイェラ、沙維のイウォル、そして天山のソニン。
    それぞれの国の次世代王が、自分の国を守り豊かにするためには?
    未来の王が出揃った。

  • 戦争が起きると経済が活性化すること、戦争の犠牲者が貧困層であること、平等な政治を富裕層は好まないことなど、あまり口に出したくないようなことが気負いなく描かれている。子供が読んだらどう感じるのか気になる。

    • komoroさん
      あまりにも現実的で目をそむけたくなりますが、希望のもてるところもありますか?
      そうでなければ、あまりにも悲しいです。
      悪い人ばかりではあ...
      あまりにも現実的で目をそむけたくなりますが、希望のもてるところもありますか?
      そうでなければ、あまりにも悲しいです。
      悪い人ばかりではありませんよね?
      2014/10/27
  • 2022.2.23
    どんどん大人になってくなぁ。
    決して単純ではない世界をどうゆう風に過ごして、成長するのかが楽しみです。

  • 図書館で。
    王子とソニン、もう一つの隣国へ。
    行ってみると随分印象が変わる、というのは分かる気がするなぁ。今回はソニンはそれほど活躍も無かったですが、大体主役は揃ってきたのかな。
    さて、次からどう動くのか楽しみ。

  • 『天山の巫女ソニン』第3巻。
    舞台は巨山国へ。3巻かけて、物語世界における三国を回りきったことになり、主要な人物も出揃った印象。
    今巻では、それぞれに成長の途上にあるソニンとイウォル王子が、お互いの内面に踏み込んでいく場面もあり、丁寧な描写に説得力を感じさせられる。それだけに、各巻が短いのが残念で、本編があと2冊しかないことを思うと、続きを読むのがもったいなくすらある。

  • 解説もよかったです。

  • このシリーズは
    天山の巫女だったソニンが
    多くの人との関わりの中で
    自分になかったものを
    どんどん吸収して成長しながらも
    彼女の芯にある無私の純粋さは
    失われないところが魅力だ。

    少女の成長物語であり
    平易な言葉遣いはまさしく
    児童文学なのだが。

    興味深いのは
    心の中の言葉が
    ほとんど余すところなく
    書き尽くされているところ。

    ソニンの内面の成長の過程が
    手に取るように分かる。

    閑話休題。

    この物語も
    中盤に差し掛かっているが
    第1作からずっと不吉な伏線が
    あちこちに顔を出してくる。

    天山の巫女…というタイトルの
    本当の意味が、いずれ明らかに
    なる時が来るのかもしれない。

    読みやすく、わかりやすく。
    なのに深みのある物語だ。

  • 2016.8

  • [3巻]育った特殊な地・天山に故郷の沙維、隣国の江南、巨山と、ソニン以上に各地を巡り王族にまみえ、知らず知らずのうちに見聞を広めてる人物って居ないよなあ。“現実よりもリアルなファンタジー”って解説にもあるように、善悪・好悪だけでは納まらない政の難しさがビシバシ伝わってきて最高に面白いです。

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著者プロフィール

1969年、福島県南相馬市生まれ。2002年、「橋の上の少年」で第36回北日本文学賞受賞。2005年、「ソニンと燕になった王子」で第46回講談社児童文学新人賞を受賞し、改題・加筆した『天山の巫女ソニン1 黄金の燕』でデビュー。同作品で第40回日本児童文学者協会新人賞を受賞した。「天山の巫女ソニン」シリーズ以外の著書に、『チポロ』3部作(講談社)、『羽州ものがたり』(角川書店)、『女王さまがおまちかね』(ポプラ社)、『アトリと五人の王』(中央公論新社)、『星天の兄弟』(東京創元社)がある。ペンネームは、子どものころ好きだった、雪を呼ぶといわれる初冬に飛ぶ虫の名からつけた。


「2023年 『YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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