- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062776202
感想・レビュー・書評
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下巻に!
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どのページを開いても、こまごまと具体的な時事風俗が散りばめられて、大正末から昭和初めの大阪を活写。モダンなビルヂングが次々に建てられ活気にあふれ『大大阪』と呼ばれた時代。それはまた軍靴の音が次第に大きく響き出した時代でもあった。詐欺の部分はまだまだネタ振りの上巻。
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少人数のエキスパートが巨大組織に挑む、コンゲーム小説。
全体像・展開共に、割と鉄幹して“定番”のスタイルを突き通した、現代国内小説では逆にあまり見ないタイプのもの。
そうやって土俵を設定した分、逆に著者の地力や特長が出ており、長さを感じさせない読み易さも手伝って良作。
よかったのは舞台設定で、昭和初期という時代・社会を活用したコンゲームは面白い。
難点をいえば、滞りがなさ過ぎる。勧善懲悪ものは仕方ないのだが。
3+ -
いいんじゃないですか!?
下巻に期待です。 -
痛快コンゲーム小説。
戦前の大阪が舞台ってことで、当時の風俗や文化に関する描写が面白い。
ただちょっと気になったこともある。
ゴーヤや越乃寒梅を百貨店で買ってきたという表現があるんだけど、当時の物流システムで大阪まで運ぶことは出来たのかなぁ…もし出来てたとしても相当高価になりそう。
表現にもちょっと気になる点があったりはしたけど(68頁、俊介が電車の車窓から大阪の光景を見るシーンとか)、会話中心なのもあってテンポが良くサクサク読めた。
下巻はいよいよコンゲーム本格展開。楽しみ。