友を選ばば柳生十兵衛 (講談社文庫)

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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062776325

感想・レビュー・書評

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  • 十兵衛がフランスで『三銃士』のダルタニャンと共に戦う話。
    山田風太郎の『八犬伝』で、八犬伝が書かれたのは三銃士が発表される前と書かれていた時に、そうだったのかと思ったのですが、物語でもつじつまがあわせらるほど二人が同時代の人間とは思ってなかった。
    目の付け所が面白いです。

    十兵衛が外国にいるせいか、普段の荒山さんの十兵衛よりさわやかさが増してる気がします。

  •  「三銃士」のダルタニャンは盗賊団を追ってフランスからイングランド、スコットランドへと冒険する中、江戸から来た無敵の剣士が加勢する。二人は、世界を救うため大いなる敵に立ち向かうのだった。

     「三銃士」も大好きな作品であり、そのダルタニャンが主役で、しかもタイトルからわかるとおり、あの柳生十兵衛が一緒に活躍するなんて、自分にとっては、まさに夢の競演のようでした。

     作者にしては珍しく、朝鮮は一切封印されていますが、ヨーロッパの世界で剣術と冒険の旅が描かれ、作者得意とするところの伝奇の世界も十分に味わうことができました。

     小説でも楽しむことができましたが、ぜひハリウッドで映像化してもらいたいものです。

     ここまできたら、十兵衛をあらゆる世界でとことん活躍させていってほしいです。

  • 荒山作品にしてはいつものくどさが息を潜め、ずいぶんと読みやすかった。

    モチーフこそは、ダルタニャンと柳生十兵衛を共闘させようとするなど荒唐無稽なものであるが、文体は鈴木力衛訳の三銃士を追従した一人称で、いかにもダルタニャンといった自信に満ちたガスコンを描いている。

    ネス湖の怪物が出てきた以上には特に目立ったところは無し。

  • 『友を選ばば』のほうを読んでいたので、あとがきのためだけに購入。
    評価はそちらのほうで。
    これまでで一番生っぽい荒山先生が楽しめて、ここだけで値段分楽しんだ感じ。あとやっぱ滝クリステルスさんも、鶏林大出身なのかしら。いや、もしかしたら単なる筆名なのかもしれませんが。

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著者プロフィール

荒山徹

一九六一年富山県高岡市生まれ。上智大学卒業後、新聞社に入社、出版社勤務を経て、九九年『高麗秘帖 朝鮮出兵異聞 李舜臣将軍を暗殺せよ』で作家デビュー。その歴史伝奇小説の作風から「現代の山田風太郎」と評される。『魔岩伝説』『十兵衛両断』『柳生薔薇剣』で第二四、二五、二七回吉川英治文学新人賞候補。第二回舟橋聖一文学賞を『柳生大戦争』で受賞。『白村江』で、第六回歴史時代作家クラブ賞で作品賞を受賞、「二〇一七年 週刊朝日 歴史・時代小説ベスト10」で一位、「第七回本屋が選ぶ時代小説大賞」にノミネートされた。

「2021年 『神を統べる者(三) 上宮聖徳法王誕生篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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