- Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062777438
作品紹介・あらすじ
推理作家鹿谷門実に手紙を送った老人の手記にはある殺人事件がリアルに綴られていた。建築家中村青司の手になる黒猫館の秘密が鍵か。
感想・レビュー・書評
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新装改訂版ラストは、黒猫館の殺人。
黒猫館の元管理人の男性。病気からの火災で記憶を失う。名前さえ思い出せずにいたが、自分の書いたと思われる手記を持っていた。
その謎めいた手記から、いつもの鹿谷推理作家と江南編集者が、管理人の過去を紐解いていく。
もはやトリックとは言えなそうな大胆な発想。そこに緻密に重ねられた会話。
綾辻さんだから許される、と思う。
私だって、料理苦手と言いながら、ラム肉使いますか?とは、思いましたけど、まさかそんな事になるとは。
違うと言えば違うけど「ドッペルゲンガー宮」は、ちょと影響受けてないかなと思った。
本格ミステリー卒業に向けて、あと少し。
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館シリーズ第6作目。
相変わらず考え抜かれたプロットには意表をつかれる思いだった。過去作と比べ、犯行のトリックは古典的であり犯人は誰であるかとともに予想はつきやすいものであったため思いの外あっさりと終わってしまった印象を受けた。
とはいえ、特徴的な館は今作でも健在であり、充分楽しめる作品であると思う。 -
大満足です!
私は結局最後の種明かしまで、一つも謎は解けずでした。(^^;
冒頭から張り巡らされた伏線の数々がラストに気持ちよく回収されます。
十角館の殺人から読み進めて6作品目でしたが、今までで一番登場人物が少なく、屋敷自体も小さめでシンプルなので、理解しやすかったです。
壮大なストーリーでした!
綾辻行人さんによる新装改訂版あとがきも良かったです。続く暗黒館の殺人(全4巻)は覚悟を決めてから読みたいと思います。-
はじめまして。
コメント失礼いたします。
はなさんのコメントを読んで、ぜひこの本を読んでみたいと思ったのですが、恥ずかしながら綾辻さんの本は...はじめまして。
コメント失礼いたします。
はなさんのコメントを読んで、ぜひこの本を読んでみたいと思ったのですが、恥ずかしながら綾辻さんの本はまだ読んだことがありません。
シリーズなのでしょうか?
最初の1冊目は、これから読んだほうがいいよーというおすすめなどあれば教えていただけますか??2023/08/07
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これまで読んできた綾辻作品とは違う新しい切り口で、大体こんな感じだよねと勝手に思っていたイメージが本当に良い意味で裏切られた。
そのため評価が分かれているみたいだけど、逆に自分は『黒猫館』を読んで完全に綾辻作品の虜になってしまった!
伏線がこんなにも堂々とたくさん張り巡らされているのは初めてで、まるで綾辻さんに「これでわかった気になっていたら大間違いだよ~」と言われているようで、綾辻さんの手の平で転がされているような感覚に喜びを感じた。
「ここ何か変だな?」と思いつつも読む手が加速して止まらない。
最後はミステリー好きでも絶対に見破られないであろうトリックで、変だなと思っていた所を気持ちよく全部回収してくれる。
読んだ後はもう犯人なんてどうでもよくなって、騙されていたことを確認するためにもう一度読みたくなる。
同じく『人形館』も評価がわかれているので悩んでいたけど、迷わず読みたくなった。
やっぱりすごい!綾辻作品。 -
館シリーズ第6弾。
ホテル火災で記憶をなくした『黒猫館』の管理人・鮎田冬馬からの依頼を受け、推理小説家・鹿谷門実と、その編集担当者・江南が謎解きに。
中村青司が設計した『黒猫館』。
やっぱりからくりが…
事件の1年後の謎解きパートと、鮎田が残した事件の詳細が記された手記が交互に。
鮎田の正体はたぶん…とすぐにわかるが…
最後はまさか⁇
そんなこととは…
確かに…
事件自体はなんてことのない事件なのに…
オーナー風間一家の自動車事故死も事件なのかと思ってしまったが…
もっと複雑な事件だと思い…
日本で起こった事件だと思い…
先入観は恐い。
そんな読者の先入観まで使う、綾辻行人、恐るべし。
『暗黒館の殺人』が待っている。
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館シリーズ6作目。
あの『時計館の殺人』の後だから絶対見劣りするだろうなーって思ってたけどめちゃくちゃ面白かったです!!
とても気に入りました。
「館シリーズ最大級のトリック」という謳い文句に偽りなしですね。
館シリーズにしては珍しくえちえちでした。 -
記憶を失った老人・鮎田冬馬から受けた依頼。それは自分が書いた手記に綴られた殺人事件の謎を解くことだった。舞台は中村青司が建てた黒猫館。鹿谷と江南はその館へ向かうため、東京から阿寒へと旅立つ。今回はその手記と、館へ向かう鹿谷たちの視点が交互に描かれる。手記を一度に提示せず、少しずつ見せながら物語を進めるのは推理欲をかき立てられるよね。
今回は謎が解けたかも!と思っていたら、全体の3割ぐらいしかわかってなかった(笑) 本当に解くべき謎までたどり着けていなくて悔しい。話が進むほどにそのスケールの大きさが露わになってきて驚かされた。館という先入観からくる盲点を見事に突かれた感じ。その広げ方は想定していなかった。
張られた伏線も緻密で、読み返すとなんて大胆な…と思ってしまうけどわからないものだなと。帯にある「驚天動地の大技炸裂!」は伊達じゃなかった。その大技を支える作家の巧妙な技には舌を巻いた。まさに紙の上の一級建築士。匠の技に翻弄された楽しい時間だった。
それが悪いとは思わんけど。
それが悪いとは思わんけど。
次の暗黒館では、3人記憶がなくなる。
次の暗黒館では、3人記憶がなくなる。