ラバー・ソウル (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (688ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062778466

作品紹介・あらすじ

洋楽専門誌にビートルズの評論を書くことだけが、社会との繋がりだった鈴木誠。女性など無縁だった男が、美しいモデルに心を奪われた。
偶然の積み重なりは、鈴木の車の助手席に、美縞絵里(みしま・えり)を座らせる。

大胆不敵、超細密。
ビートルズの名曲とともに紡がれる、切なく衝撃の物語。
空前の純愛小説が、幕を開ける――。

寄せられた絶賛の声!

ミステリー史上に残る衝撃だ!(金高堂土佐山田店 生駒聖氏)

度肝を抜かれました(東京都 60代 女性)

「えぇー、何これ!?」(千葉県 30代 女性)

再読後、納得し驚嘆した(長野県 30代 男性)

半端なくお見事。大傑作(東京都 50代 男性)

読み終わってしばらく、言葉を発せなかった(東京都 20代 男性)

あいた口がふさがらない(兵庫県 10代 男性)

終盤に唖然とし、読み終えた後呆然とした(神奈川県 30代 男性)

圧巻。この本そのものが、完成された芸術作品のようでした
(紀伊國屋書店 横浜みなとみらい店 安田有希氏)

その意味がわかったとき、やられるのです。がつん、とでなはく、ぐさり、と。(精文館書店中島新町店 久田かおり氏)

恐ろしく優しい小説(兵庫県 10代 女性)

哀しさと羨ましさでいっぱいになってしまった(京都府 40代 女性)

鈴木の一生を賭けた犯罪と恋が、無駄だったとは思えない(大阪府 30代 女性)

せつなくてせつなくて、たまらなかった(愛知県 30代 女性)

私は私がそうするように、鈴木誠が人を愛しているとは信じられなかった。愛することに、罪はないはずなのに。(福井県 20代 女性)

ミステリとしての衝撃度、ビートルズを用いた精巧度、恋愛小説としての純度、いずれもが抜きん出た類のない傑作!(ときわ書房本店 宇田川拓也氏)

感想・レビュー・書評

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  • なるほど!
    エスカレートして行くストーカー行為に疑問文悪さしかなかったのに……
    どこが? 魂を揺さぶるん? 何が純愛? って思ってたケド そぅ来たかぁ♪

    見事にやられました。

    鈴木誠にとって唯一の救いは金山さんの存在ですね。

    600頁の厚さにビビって積んだ ままにしてたらのが勿体なかったです

  • 他の方のレビューにもある通り、冗長な説明が多く感じた。また叙述トリックとしてはアンフェアなのではないかと。今一つ腑に落ちない。読み返すのも面倒なので厳密に検証してはいないが、時間軸が鈴木と他の人物たちとでまちまちになっていたのは意図的なのか。正直混乱した。
    終盤の使用人が「自分の告白には嘘があった。」と明言するくだりはちょっと衝撃的でした。まさに信頼の置けない語り手。。。最後にあからさまネタバレで読者に手の内を提示するのは興醒めかなと。

  • 切ないね。偏見は今も昔も変わらない醜い人の習性です。

  • 衝撃というほど衝撃ではなかったし、何より長すぎて読むのがきつかったなぁ。
    発売当時に読めば、もっと衝撃を受けたのかもしれないけど。

  •  容姿にハンディキャップを持つ鈴木誠がある日モデルの美縞絵里と接点を持ち、彼女をストーカーしていく、という物語。途中で彼女に近づく男を殺害していく描写は「狂気だ。」とドン引きだったが、それすらもミスリードで「殺人を犯した美縞絵里を助けようとしていた。」ということが真実だったということに驚いた。最初「やけに分厚いなぁ。」と思ったが「鈴木誠だったら彼女のためにここまでするだろう。」という掘り下げをしっかりやるためだったら納得。鈴木誠が最後の辺りで言った「絵里さんがぼくに与えてくれたのは、生きる、ということ、そのものなんです。」という台詞に「容疑者xの献身」の石神を思い出した。

  • 絵里にイライラしてしまいました。電話の相手が恐らく犯人だと思っていたなら、なぜ早く警察に行かなかったのか。そしてなぜ自宅のカーテンも閉めないのか(これはこの事件に関わらず、防犯対策の基本でしょう)。
    まあ、とっとと警察に駆け込んでいたら、物語は始まらなかったんだけど。
    でも、富永さんが殺されてしまったことが悔しくて。

    岡嶋二人さんのファンだったので、最近井上さんの本を読むようになりました。井上さんの本はこの作品が2作目です。
    いつもは通勤時間と職場の昼休みに読んでいるのですが、止まらなくて家でも読みふけっています。さすが井上さんです。本の分厚さに初めは怯みましたが、ミステリーホラー好きの人にはお勧めです。

  • 小説ならではの表現技法だからこそ
    可能となった最終盤でのどんでん返し系の本作

    しかし、このトリック自体にどこかに既視感があって、
    前評判のような「衝撃を受ける」が如き感銘を受けたりはしなかった

    その要因の一部に、最終盤で明かされる実際の鈴木誠の誠実さというか、
    本当の彼のクリーンさや、
    しかしだからこの本作のヒロインを盲目的に人生の救いと定義する部分が、
    少しさらりと書かれすぎてしまったように思えてならない

    ずっと続いてきた虚実の鈴木誠の気狂いさを見せ続けてきた後の、
    最後に明かされる本当の等身大の鈴木誠

    ここをもう少し加筆するだけでもまた違ったのではないか
    そんな気がしてならない作品だった

  • 期待した衝撃は得られず、冗長した印象が付き纏う。救いはBeatles。

  • 醜い風貌の鈴木がモデルの絵里に心を奪われストーカーと化す話。ホウライエソ似の鈴木の言動が怖いし気持ち悪い、どうなるんやろ、と思ってた矢先の衝撃!とりあえず最終章は2回読み返したし、即再読した。もうめちゃくちゃ面白い、びっくりした!

  • 『鈴木誠』という男に対して嫌悪感や憎悪しかわかないだろうけれど、最後まで、ちゃんと最後まで読まないといけない。愛なんて簡単に定義できるものではないし、本人が望む愛と他者が認める愛もまた違うのだろうね。例え、どれだけおかしく見えても。
    苦しいね。

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著者プロフィール

昭和25年生まれ。昭和57年に徳山諄一との岡嶋二人名義で第28回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。平成4年に『ダレカガナカニイル……』(新潮社)で再デビューした。代表作に『ラバー・ソウル』(講談社)など。

「2020年 『平成ストライク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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