密室殺人ゲーム・マニアックス (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 1046
感想 : 81
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062779821

作品紹介・あらすじ

〈頭(とう)狂(きょう)人(じん)〉〈044APD〉〈aXe(アクス)〉〈ザンギャ君〉〈伴(ばん)道(どう)全(ぜん)教授〉。奇妙なハンドルネームを持つ5人がネット上で仕掛ける推理バトル。出題者は実際に密室殺人を行い、トリックを解いてみろ、とチャットで挑発を繰り返す。謎解きゲームに勝つため、それだけのために人を殺す非情な連中の命運は、いつ尽きる!?  解説・佳多山大地

感想・レビュー・書評

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  • 密室殺人ゲームシリーズ第3弾。
    今回は300ページと数は少なめであるがその分の内容量がとても濃い印象だった。
    第一作目は元祖メンバーが単純に殺人推理ゲームを楽しむ様を、2作目はその信奉者たちが模倣犯するかのように殺人推理ゲームを、第3弾は一人の人間が5つのキャラクターを演じてそれを配信するという前回のパターンを更にひねっているパターンがとても複雑だが面白かった。
    更にトリックの方もメタマテリアルや光学迷彩というSFに展開しており、どちらかというと納得度よりも劇場型で驚きを重視している感に変化しているのが実は今までこのゲームを行っていたのが違う人物である事が考えられる。
    そして今回も全てを明かさずに終わってしまった。東堂竜也はなぜこんなことを起こしたのか前回の模倣犯メンバーとの関わりは?そしてこのゲームはいつ終わるのか、続編は今もないがどんな話が待っているのか続編が出たら読んでみたいです。

  • 何年か振りに読んだ続編。まともな仕掛けではないだろうなと身構えてると、前2作を踏襲しているかのようでしていないちょっと違う展開。何か仕掛けられてそうで、何があるのかよくわからず、最後に待ってたのはまた一味違ったオチ。衝撃は前2作が結構上だったかなあ。凝り過ぎてたように感じた。シリーズを読むのに間を空け過ぎたかもしれない。

  • 密室殺人ゲームシリーズ外伝にして、シリーズ史上最高の出来との評価もよく聞くので、読んでみた。
    今回も頭狂人、アクス、ザンギャ君、コロンボ、伴道全教授が帰ってきて、いつも通りの殺人推理を繰り広げていく。
    ただ、今までと違うのは、その密室殺人推理ゲームをネットで公開して、世の中に晒しているところだ。
    リスクを冒してまで推理ゲームを続ける理由とは…
    最後は衝撃だった。まさか5人が…
    シリーズを締めくくる作品だなと思った。

  • またもや殺人推理ゲームが開催された! 王手飛車取、2.0にに続く密室殺人ゲームシリーズの第3弾。

    相変わらず動機はとんでもなく、手法は奇想天外でエキセントリックな殺人が繰り広げられます。タイトルとおり今回はマニアックで、もはや研究者のようなレベルです。

    今回は構成に工夫がされていて、全編通してなんか違和感を感じつつ読み進めていましたが、そういうことでしたか。さすがにわかんねーよ

    作者のミステリーの偏愛ぶり感じることができる作品、本格好きにはおすすめです。

  • なるほど、一作目と二作目とは違う展開が用意されていた。そうだよね、前作と同じなら読者は飽きるもんね。このシリーズ、まだ続くんじゃないかと思えるんだけど、作者はもうこの続きは書かないのかな?

    嵯峨島という登場人物がただのミステリー好きで終わってるのが勿体無いので、彼がどうにかゲームに絡んでくるといいのにと思ってるんだけど。

    そして最後の種明かしを読んでいたときに思ったのは、この犯人めっちゃ頭良いんだから、もっと社会の役に立つところにその頭脳を使ったらええのに…と。

  • 結局光学迷彩はあったの??曖昧で終わった??
    よく分からずに読み進めてしまった。
    一人芝居かー。初代教授の中の人って行方不明のまま??出てこないのかな…

  • 密室殺人ゲームシリーズの三作目。まさか、こんなにシリーズ化するとは思わなかった。シリーズの大ファンとしては嬉しいことこの上ない。

    頭狂人、044APD、aXe、ザンギャ君、伴道全教授とシリーズお馴染みのメンバーが今回も登場。

    彼らは推理ゲームと称し、お互い出題者と回答者に別れて事件を考察する。出題者は実際に人を殺して事件を起こし、回答者はそのトリックを推理するのである。
    いわゆるフーダニットは使えないので、どんな奇抜なトリックで事件を起こすか、出題者の手腕はそこに問われる。

    色々ハメをはずした印象の二作目に比べて非常に非常に繊細な導入。
    原点回帰か、と思っていたが、、、なるほどそう来たか。
    別に今回が駄作とは言わないが、好みが別れる仕上がりになっているのは事実だろう。個人的には、次作は一作目のようなフォーマットになることを期待したい。

  • 『密室殺人シリーズ』が出ていると知らなかったので今頃読む。流石スラスラ読めたけど、シリーズを順番に読んでいた人にしか薦められないし、内容的に好みも分かれるだろう。
    トリックと時代性というか、古過ぎるトリックはダメなのか、最先端過ぎてもダメなのかとか個人的には面白いテーマだと思うし、これだけネット上にイタズラや犯罪を記録した画像が流れてくる現代では小説の設定に違和感はなくなってきているし、次世代に残る作品ではないけれど、「今」読む小説として面白かった。

    不満な方は問題が少ない、トリックが少ないとおっしゃっているので、トリック好き、トリック重視派の方は注意。よく考えたら私、ミステリー好きなのに読書中推理しないんですよね。読後、へぇーー(感心)、えーー(ナンじゃそれ)でお終いなんです。

  • いい感じ!面白かった!

  • 何も知らずに手を取ったらシリーズ物だったんですね。やらかした〜。

    何も知らない私からしたら、最初のaXe氏のゲーム展開が長い上に、あとこれを他のメンバーもやるの?と思ってしまったので若干手が止まりかけたが、これが動画サイトに投稿されたものという第三者パートが始まってから面白さを感じ一気に読み進めた。

    一人五役は、画面上を通して語られている分まあありかな、という感じ。透明マントのくだりも、真相がどうこうというより『ゲーム』であることを考えれば透明マントが正解としても文句はないかな、と。

    ザンギャ君、かわいかったです。(?)

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著者プロフィール

1988年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で第57回推理作家協会賞、第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。2010年『密室殺人ゲーム2.0』で第10回本格ミステリ大賞をふたたび受賞。

「2022年 『首切り島の一夜』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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