極上の酒を生む土と人 大地を醸す (講談社+α文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 31
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062815079

作品紹介・あらすじ

農産物を原料に、微生物の力を借りて醸される酒。自然の恵みと人類の叡智によって生み出される酒。酒は農産物の延長線上にあるもので、単に工場で生産される工業製品ではありません。そんな信念をもとに、その土地に息づく風土や文化を発信しようと、原料作りから情熱を燃やす蔵元たちを描くノンフィクション。大震災からの復興を目指し、その思いを醸す蔵元のルポも収録。

感想・レビュー・書評

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  • お酒好きな方だったら面白い。
    写真もあって読みやすい。それにしても酒蔵さん達の人生って本当に物凄い…長い間無給でも、従業員がどんどん辞めて行ってもやり抜く精神あっぱれでした。
    そして各エピソードを読み終わると、飲みたいお酒が増えます。

  • ずいぶん時間が掛かったが、なんとか読み終えました。
    人たちが土から作った作物でその地方の酒を作る。
    日本酒にしても日本茶にしても、茶問屋・蔵元として自分たちの品質の味を作るために、ブレンドするという考え方と元になるテロワールをよくするという考え方の2種があるように思う。

    私的にはやはりその土地ではその土地のものが一番おいしい。おいしいものを作るために良い材料をつくるという方に組したい。
    本書は、極上の酒を造るために大地を醸す人たちの記録である。何よりも自分の住む大阪で土から酒造りをしている蔵元があるのがうれしい。

    味よりも由来にこだわる邪道の酒好きにとって、酒はやはり地元産の米で作った純米酒に限るのである。

  • 日本酒の本、特に造り手の人柄に迫り、その人がいかに
    酒を作ってきたか、そしてこれからいかに作っていこう
    としているか、という辺りに焦点を絞った本を読むと
    涙腺がゆるんでしまうことが多い。この本もそういう
    本だった。特に最後、震災関係の東北の蔵を追う
    エピソードではグッとこみ上げるものが多かったな。

    酒はただの嗜好品でなく、人と人との縁(えにし)を結ぶ
    仲介者であり、その国その地域の文化の一端を担う存在
    なのだと、改めて思う。もちろん嗜好品である一面も
    忘れてはいけないのだろうけど。

  • 「愛と情熱の日本酒」の山岡さんの本なので、即購入。

    タイトルの通り、作り手とその環境によく迫って書いている。
    滋賀県の「松の司」など自分があまり飲まないものが
    取り上げられているので、とても興味出てきた。

    その中でも、単独でドイツ語を学習してNZでワインを
    生産した「クスダ・ピノ・ノワール」の楠田さんの話はすごい!

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著者プロフィール

食と酒のジャーナリスト。JSA認定ソムリエ、SSI認定利酒師。長野県原産地呼称管理制度における日本酒および本格焼酎官能審査委員。薩摩大使。東京生まれ、大阪育ち。上智大学文学部卒業。新聞社、出版社を経て、酒蔵を訪問したことがきっかけでフリーランスに。以後、「土地に根付いた酒」をテーマに、全国の日本酒蔵、焼酎蔵、ワイナリーなどの取材を続けている。『dancyu』『サライ』ほか多くの雑誌で執筆。
著書に『愛と情熱の日本酒―魂をゆさぶる造り酒屋たち』(ダイヤモンド社、ちくま文庫)、『旨い!本格焼酎 匠たちの心と技にふれる旅』(ダイヤモンド社)、『ヴィラデストワイナリーの手帖』(新潮社)、『至福の本格焼酎 極楽の泡盛』、『こどものためのお酒入門』(イースト・プレス)、『めざせ! 日本酒の達人』(ちくま新書)、『極上の酒を生む土と人 大地を醸す』(講談社+α文庫)などがある。

「2016年 『日本酒ドラマチック 進化と熱狂の時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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