もし僕がいま25歳なら、こんな50のやりたいことがある。 (講談社+α文庫)
- 講談社 (2016年3月18日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062816571
作品紹介・あらすじ
『暮しの手帖』編集長から、「クックパッド」の一社員に2015年春転身し、多くのファンを驚かせたエッセイストの松浦弥太郎さん。
彼がいま気になるのは、未来に大きな夢を持てない悩める若者たち。
彼らを否定したり、「人生の先輩が教えてあげる」といった「上から目線」ではなく、「もし、今自分ならこんなことをしてみたい」というアプローチで、この時代を仕事や生活について、どう生き、どう楽しみ、どう学び、どう考え、どう努力し、どう悩むか、を、松浦さんがこの時代を「もし僕がいま25歳だったら」という仮定でシミュレーションしていき、これからの生き方や仕事の仕方を指し示す、今までにない「生き方本」。
一緒に考えるスタンスで、若者のみならず、生き方や仕事に悩む人たちに大きなヒントを与える。
多くの人に読み継がれたロングセラー、待望の文庫化!
感想・レビュー・書評
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タイトルに惹かれて読んだ。
20代最後の私は、この本に、「25歳に戻ったらこんなことをしてみたい、25歳でこんなことをしておけば良かった」という内容を期待し、それを自分に生かそうと思っていたが、目論見が外れた。
批判ではないが、著者の自慢が多いところ、著者の歩んできた人生が正しいという価値観のもとのアドバイスが多いことが読んでいて気になった。
また、私としては価値観が古いという感想が隠せず、若者は苦労は買ってでもするべきという考え方だなと思った。
体育会系というか。最近の若者はなってないと思っていそう。
大企業の部長達がいいそうだなと、自分の実生活での具体的な知人の年長者達を思い浮かべた。
ただ、ハッとしたこともあった。
1、人と群れないことの大切さ
2、好きを深掘りする
3、知り合いを増やすことの大切さ
4、考えたこと思いついたことを日々メモする
5、世の中の多くの人はいつも誰かを探している
6、人はじぶんを助けてくれるものを探している
7、著者が25歳だったら自分のメディアを絶対もちたい
特に7については、普段レビューは読む専門の私が、
今ここに感想を書いている理由である。
上から目線に耐えられる人には、真理も所々ある気がするのでおすすめ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
然るべき時に読めて良かった。
一見よくある自己啓発本のようなタイトルですが、内容は著者の経験に基づくもので、説得力があり20代中盤の今、この本に出会えて良かったと心底思いました。 -
25歳、ではなく30歳だが、
気になったので読んでみました。
この本が1番大切にしている、
「目線を自分から離して、ものごとを考える習慣」
はとても難しい。
いわゆる「もし〜だったら」の視点のこと。
自分をベースにものごとを考えることは
一向に成長できない。
常にこの視点は大事にしたいと思い、
ふとした時にこの視点は思い出していきたい。
他、心が動いたフレーズ。↓
・収入に比例するものとは感動の質量。自分の収入は喜んでくれたり、感動してくれた人の数である
・社会に出ると歯車になる。歯車の品質は自分で努力して研磨していかなければならない
・小さな成功やチャンスを積み重ねるには、人が見ていないところでどれだけ素振りをしているか
・自分が確実に手に入れたいものは、なにかのついででは得られない
・人生は短距離走のダッシュではなく、ゴールを目指すマラソン
・「なぜ?なに?なんだろう?」を何回も繰り返す
・コミュニケーションはキャッチボール。相手が捕りやすいところに球を投げる
・なにに対して「ありがとう」なのかを詳しく伝える
・なにをしたいか、ではなく、なにがしたくないかを考える
・言葉づかいとは心づかい
・すみません、とりあえずは出来るだけ使わない
・ギャンブル界の1137のセオリー
・孤独とは生きるうえでの最低条件
・まねぶ=まなぶ。まねをすることが、いつか自分の型を形成する重要なプロセス
・人間の脳には安定領域があり、自分が言葉にすることで安定領域に記憶され、固定化される。だからネガティブな言葉は口に出してはいけない。
・スマートフォンを見ながら歩いていては、おもしろい光景を見逃してしまう
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25歳になり、気になって手に取った本。
誰にも教えてもらうことのない、教科書にも載っていないけど、社会で生きる上でとても大切な内容だと感じた。
このタイミングでこの本に出会えてよかった。
その中でも特に響いて、取り入れていきたい部分
*小さな成功体験を積み重ねる
言われただけのことをするのではなく、創意工夫をして、心入れをし、いろいろなことを提案する。人が嫌がること、つまらないこと、めんどうな小さな作業の中にチャンスがひそんでいる。
そのために、素振りを怠らない。人が見ていないところでどれだけ訓練をしているか、プライベートの時間も自分磨き。
*物事にたいして、なぜ?なに?なんだろう?というを繰り返し、好奇心を持つ。
*やりたくないことはなにか?を考えて、自分が人にされて嬉しいことを考え、芯を見つける。
*小さな約束こそ果たす
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「収入に比例するのはどれだけ人を感動させたか。」この言葉を軸に個として図々しく貪欲に繊細に行動していく重要性を説いている。その上で「勝ち続けると消費されてしまう。」という言葉には共感したし新たな目線でまた今日から取り組もうと思えた。
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自分と異なる年代からのアドバイスは新鮮だった。「自分の収入とは、人に与えた感動の質量に比例する。」という考え方もあると知った。
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Back to basics. 現在「くらしのきほん」を手がける松浦氏が暮しの手帖の編集長時代に書き残したエッセイ。基本に忠実に、25歳をはるかに超えた読者でも学ぶ点が数多くあるはず。志を持つ若者にも、キャリアに迷うアラサーにも、伸び悩む部下を持つ管理職にもバイブルとなりうる名著。
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・みんながいやがるような単純作業でも、めんどうくさい仕事でも、率先して行うことで実績ができて、まわりのなかで自分の存在感が大きくなります。あいつがいると助かる、というわけです。この存在感を獲得するために僕が心がけていたのが「先取点を取る」ことです。
・若い人たちに養ってほしいと僕が思うのは〝好奇心〟です。自分がさまざまなことに関心をもつことは、若い人にとって基礎力としてどうしても必要なことです。 なんにも興味がないとか、社会にも無関心ということになってしまうと、成長することはなかなかむずかしい気がします。
・突拍子もないことでもいいから、世の中はスペシャリストを求めています。広く浅くより、集中的になにかにくわしい人が、ますます必要とされているのです。
・それと同時にもうひとつ自分に課したことは、流行り言葉をつかわないということです。今でいうなら、「自分的に」「って言うか」「みたいな」「なにげに」などは、僕が絶対につかわない、つかいたくない言葉です。そんな流行り言葉をつかわないだけで、相手に与える印象は変わります。
・やるからにはもちろん、名前も顔も出すべきです。そうでなければ、なにを発信しても無名の人で終わってしまい、なにも得るものがないような気がするのです。名前も顔も出さない人たちは、それをリスクと判断し、なにかトラブルが起きることを懸念しているのでしょう。でもトラブルも経験のひとつだし、それが次のステップにもなるわけです。また実名を出すことで責任も発生します。それが自分の成長につながるのです。だから実名を出さないなんて、もったいない。
・とくに20代、それも会社に入ってまもない25歳くらいには、自己投資の意味からも、たくさんの読書をすべきです。自己投資とはお金をかけることだけではなく、自分の時間を有意義につかうことでもあります。40代になると、忙しさは25歳の比ではありません。忙しすぎて、本を読む時間すらなくなってしまいます。
・けれど意外にできそうで、できないことが、議事録や備忘録を当日中に提出することだと気づいている人が、どれだけいるでしょうか? 「議事録はどうした?」と上司に言われて、あわてて整理するようではいけません。どんなことでもそうですが、催促される前に提出することは小さな成功のひとつです。
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