不謹慎な経済学 (講談社BIZ)

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  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062820813

感想・レビュー・書評

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    思索

  • そんなに不謹慎ということもなく、経済の入門書(ただし、著者の主張にだいぶ偏る)という感じでしょうか・・・

  • パリス・ヒルトンやボランティアなど、一見して経済とは関係のないような話題から経済学との関わりを理解できる一冊です。経済学の知識がそれほどない人でも内容が理解できるように例などを挙げて説明してくれているので、わかり易く勉強になります。

  • タイトルにつられて読んでみましたが、
    内容は全然不謹慎ではなく、経済についてまっとうに話されてます。S.レヴィットさんの”ヤバい経済学”を読んでみて、良いと思った人にはお勧めです。

  • いろいろな視点で、経済的な知見を広めようと著者の苦労が伺える。
    その中に日銀に関する記述を読んでいると黒田日銀になって本当によかったとしみじみ思う。
    ただ、経済学者やエコノミストの現在における言質をみるとまだ道半ばという感じがする。田中氏の苦労はまだまだ続きそうだなと思う。

    氏の持論のリフレ政策(2013年黒田日銀による金融政策)を理解するにはこの本では記述が少ないので他の著作を読む必要あり。

  • タイトルに釣られて読んでみたものの、全然トンデモとかはなくてワリとまともな記述ばかりだったσ^_^;

  • タイトルと裏腹に真面目な本だ。

  • 面白かった。
    非常に参考文献、経済学者の発言等が多く載っていて
    普段テレビ等で見かける変な経済学者が、それなりに経済学者しているのだな思った。

    本当に色々なことが書かれていたが
    国家の生存戦略について多くの頁が割かれていたように感じる。

    経済学的に正しい国家ってのは
    優秀な人材を国家の中心に集め、
    優秀で無い人材についてはテロを起こさない程度に飼い殺す。

    という感じなんだろうと思ったが
    経済学的に優れていると言われても、
    何かもっと根本的な改善策は無いものかと考えてしまう。

  •  経済学=「お金が全てという弱肉強食の市場主義を推し進める学問」という偏見を払拭するために書かれた経済学の解説書。全体的には軽めの内容で読みやすくなっている。まさに「経世済民」の原点に立ち戻るという趣旨か。

     面白いのは「双曲線的割引」という考え方。これは「合理的経済人」という従来の経済学の前提を離れ、人間が目先の欲望を未来のものより重視してしまうとする考え方である。どうやらこの本で強調したいのは、この考え方のようだ。著者はそれを導くために、谷崎潤一郎の『痴人の愛』(真面目なサラリーマンだった主人公の譲治がナオミ(ツンデレ萌え、メイド萌えの先駆者)を溺愛して自堕落な生活を始める作品)を例に出している。

     他にも、
    ・石橋湛山を高く評価するとしたら、9条中心の護憲論ではなく、資本主義でも社会主義でもない「第三の道」を模索したことによるだろう。
     これは日中米ソ平和同盟を中心とした世界政府を構築し、国民の富を軍事よりも国内の福祉の充実に用いることで戦争のリスクを軽減するというもの。それは経済的安定が攻撃的ナショナリズムの緩和(必ずではないが)につながるという考えに基づく。

    ・日本の不況の最大の原因は「総需要不足(デフレギャップ)」である。これはバブル崩壊後の購買意欲の低迷が原因。財政政策だけでなく、インフレ目標を立て金融政策を視野に入れて不況から脱却することが求められる。

     全体的に議論の底が浅かったが、興味の対象を広げる、という視点では大いに役立ったと思う。お金やモノのやりとりだけが経済学ではない。

  • 不謹慎にも、題名に引かれて読んでしまった一冊。
    題名(キャッチ)の大切さを痛感しました。

    で、内容ですが、「経済学」的な内容は、全体の前半三分の一程度。
    残りは、過去・現在の学説、事象と、自論との比較ばかり。
    あんまり面白くはありませんでした。

    しかしながら、
    「日本の不景気解決のため、マネーサプライを増やせ」というのは、
    実に正論。

    また、

    「全く責任を取らない日本銀行」

    というところも、同意。
    (これは日本公的機関全てに言えることですけど。。。)


    ですが、

    規制緩和を進めなければいけない、というところはいまいち中途半端。

    また、ぼくと完全に視点が違うところは、

    ぼくの日本という国の経済の見立ては、

    「日本は加工貿易国である」

    という前提にたって、見ているというところ。

    なので、今の不況の原因は、「加工」という所(付加価値)が、
    海外の工賃の安いところに対して優位性が無いので、不況になっていると思っています。

    なので、いくら法人税を安くしようが景気は良くならないと思っています。

    なので、

    ・この「加工」という作業をもっと高付加価値なものに代えてくこと。

    つまり、いままで付加価値だと思っていた、「組み立て」というものを
    海外に出して、そのかわりに
    ・加工:精密、製鉄、鍛造、部品
    ・化学、科学、医療
    などの分野の育成を図るしかない。

    =>教育の底上げが必要。

    余談ですが、高校無償化は反対です。
    無償化するなら、奨学制度をもっと充実するべし、です。

    ・政府の縮小
    理由は、後述しますが、政府でやってもらうことは、
    「外交」「国防」のみに限定する。
    残りは、地域ごとの単位+横のつながりで国民サービスは行う。

    当然、過疎地へのサービスはコスト高なので、行き届かないことも出てくると思います。
    でも、それは仕方が無い。
    選択肢を提示して、どうしてもサービスが行き届かないところの人は、移住してもらうしかないと思います。


    、、、久しぶりに自分が「経済学士」であることを思い出せてくれた一冊でした。


    余談ですが、大学進学の時、志望学部を考えたロジック。
    (上記「小さな政府で良い」と考える理由)


    政治はなくても世界は進む
    法律なくても世界は平和
    やはり世の中経済だ
    が、労せず儲けようとする輩が多い

    と思い、経済を勉強しよう、と考えた事を思いだしました。
    結局、勉強あまりせず、今も役にはたってないですけど

    http://uchidashin1.blog117.fc2.com/blog-entry-27.html

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著者プロフィール

上武大学ビジネス情報学部教授、経済学者。専門は日本経済思想史、日本経済論。「リフレ派」経済学者の代表的な論客として、各メディアで積極的な発言を続けている。サブカルチャーにも造詣が深い。『昭和恐慌の研究』(共著、東洋経済新報社)で第47回日経・経済図書文化賞受賞。『脱GHQ史観の経済学』(PHP新書)、『日本経済再起動』(共著、かや書房)、『増税亡者を名指しで糺す! 』(悟空出版)、『ご当地アイドルの経済学』(イースト新書)、『AKB48の経済学』(朝日新聞出版)、『不謹慎な経済学』(講談社)、『経済政策を歴史に学ぶ』(ソフトバンク新書)、『エコノミスト・ミシュラン』(共著、太田出版)等、著書訳書多数。

「2022年 『田中秀臣・森永康平の Nippon学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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