枕草子 (21世紀版・少年少女古典文学館 第4巻)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062827546

作品紹介・あらすじ

『枕草子』は、平安時代宮中に仕えた女房、清少納言が書いた随筆である。日本の古典の中で「徒然草」とならんで最もすぐれた随筆文学とされている。宮中でのセンスあふれる会話や歌のやりとり、宮廷人の遊びや男女のファッションなどをいろあざやかに描いた段、現代的ともいえる女性感覚で切りとった自然や風物、そして、みずからの体験をふまえた恋愛模様、人間模様などをつづった段と内容はさまざまである。千年の時を経てなお読みつがれる魅力、それは人間の心を深く見すえる目と、四季や風物に対するたぐいまれな感受性にほかならない。

感想・レビュー・書評

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  • 賢いけれど少し性格の悪い方が書く現代のエッセイと違いがわからないほど、感覚が似通っている。
    特に 第二十八段 にくきもの とか好き。
    古典文学なんて小難しい呼び方に構えないで、まずは読んでみてってその辺の子に言いたい。
    大好き。

  • うた恋い3巻の清少納言の話が好きでずっと読もうと思っていて図書館で借りた。現代語訳と解説が分かりやすくて読みやすかった。噂には聞いていたけど平安貴族の宮中生活ブログ!古典版Twitter!って感じで結構面白く読めた。今も昔も人が思うこと考えてることって全然変わらないんだな〜ってなった、時代背景は全然違うけど共感出来る部分もちらほらあった。平安時代に既に星に名前があったのは知らなかった、あと下ネタも昔からあるんやな。定子より清少納言が歳上なのは知ってたけど10歳ぐらい違うのは初知り。定子も清少納言もすごい知識量。女に学はいらないとされている時代なのに会話のレベルが高すぎる。返しが秀逸。第63段、男が朝帰りする時はもっと名残惜しく帰れよ!味気ないなぁ!って書いてあって面白かった。これが書かれた頃定子は結構窮地にいたはずだけどそんなことは微塵にも感じなかった。清少納言は定子がいかにすごい人かを示すために文章で戦っていたんだろうなぁ。

  • 沖方丁の「はなとゆめ」を読んでるうちに、元祖をも一度読みたいなーと思って、読み始める。全章ではないけど、有名な章を網羅し、空気を伝えつつ、響きやすい言葉を使って訳した読みやすい現代語訳でした。

    改めて、千年経っても人は変わらないものだと思わせられる。美しさを愛でること。いらっとすること、いたたまれないこと、カッコ悪いと思うこと。男女の機微。男と女がわかりあえないカンジ。権力争い。どれをとっても、根本的に大差なくて、面白い。なにもかも否定せずに、明け透けに、カラッと紡いでしまう潔さ。豪気な女がいたもんだ。やっぱり枕草子はいくつになっても面白いのがすごい。

  • 今も昔も人の感性は変わらない

  • 読みやすい現代語訳で、楽しく読めました。

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著者プロフィール

1930年、東京生まれ。津田塾大卒。68年、処女作『三匹の蟹』で群像新人賞、芥川賞を受賞。代表作に、谷崎潤一郎賞作『寂兮寥兮(かたちもなく)』、野間文芸賞作『啼く鳥の』、川端康成文学賞作『赤い満月』など。小説の他にも、詩、エッセイ、評論、翻訳など幅広い著作を生み出している。芥川賞など数々の賞の選考委員もつとめた。

「2005年 『大庭みな子全詩集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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