批評の精神分析 東浩紀コレクションD (講談社BOX)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (468ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062836296

作品紹介・あらすじ

批評界のトップランナー 東浩紀 LSDコレクション、第3弾!
真剣勝負の全11対談

現代思想界のトップランナー東浩紀が、現代社会を形成する主要な題材(マテリアル)を網羅し、語り尽くした真剣勝負の全11対談(ダイアローグス)。各界の第一線で活躍する対談者――宮台真司、村上隆、大澤真幸、巽孝之、斎藤環、高木浩光、佐藤心、更科修一郎、元長柾木、福嶋亮太、稲葉振一郎、仲俣暁生――との対話を通して浮かび上がってくるのは、ゼロ年代の若者が生きる(サヴァイヴする)べき社会への指南と展望――!これぞ必読!東浩紀“LSDコレクション”、講談社BOXにて堂々完結!

東浩紀 Literature,Society,Dialogues!!

感想・レビュー・書評

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  • 【宮台】
    オタク起源=江戸の「形式の戯れ」+アメリカの影

    snob的なもの→動物的
    虚構→動物の時代へ

    ボードリヤールのhyper reality

    宮台・大塚のおたく観
    →現実世界が押しつけてくる価値観に対して、それとは別の価値観を虚構として作るひとたち
    1990年代のオタク
    →現実を拒否して虚構の世界に耽溺している

    動物的=身体性の重視
    泣ける方程式=物語よりも自分の身体的反応の確認

    工学的な知
    経済学→金融のengineering
    ヒトゲノムのdatabase化による医療の
    脳科学・認知科学→意志や信念の

    【村上隆】


    【大澤】
    小さな物語 想像界
    大きな物語 象徴界
    database 現実界

    近代世界で無限や世界の仮象として存在してきた象徴界=大きな物語=第三者の審判の安定性が崩れ始めている

    database =無数の確定記述の貯蔵庫

    人文系言説はセクシュアリティに過剰な「主体的」意味を付与しすぎ(東)

    databaseはもともと物語が肥大化し過ぎたときに、自己否定的に転回して現れたもの(大澤)

    ポストモダンになって社会の統合が象徴的媒介から工学的媒介によって担われるようになった、すなわち、超自我のイメージが「神」や「父」から自動機械的なネットワークに変わっていった
    →デリダやドゥルーズといった現代思想は機械への応答の構造を持っている

    カント『実践理性批判』⇔ヘーゲル『精神現象学』

    【巽】


    イーガン「しあわせの理由」
    人間が完全に記号の集合体であり、その限りで読みうるもの、書き換えうるものだという信念

    【大澤・斎藤】
    P.157 映画の観賞の変化

    【高木浩光】


    【佐藤心・更科修一郎・元長柾木】


    【福嶋亮大】
    P.302
    自分がこのことについて考えているのはなぜなのか、という理由の構造、思想っぽく言うと他者の欲望を欲望するみたいな「欲望の三角形」の構造、たとえば、なにか世の中に抑圧されている人々がいる、そのひとたちの声を代弁しなければならない、だから俺はこれを考えるんだ、みたいな回路がないと、思想の言葉は使い続けることができない。(東)

    【稲葉振一郎】
    大塚・稲葉
    まんが・アニメ的リアリズムには現実の権力関係があり、オタクを転ばす仕掛け人がいるテーマパーク

    テーマパークが分解されて別のテーマパークが作られる

    当事者の反省の足りなさ→サブカルが動員の装置に?=fascism的

    大塚・宮台「みんな世界の構造を自覚しろ」
    ⇔低級な女子供の文化でよい

    「近代化の結果、大衆社会になって、気がついたらみんな愚民でいやだ、怖い」という逆噴射が二十世紀の大衆社会論のポイント

    サルトルとレヴィ=ストロースの論争
    =内省的な人文的な知と工学的な知の対立

    工学的な知の神話論理が必要

    自然史的条件
    オフセット印刷が安くなった→コミケ
    全共闘→コミケ

    文化環境分析
    Inter textually 間テクスト性

    【仲俣】


    【大澤】

  • [ 内容 ]
    現代思想界のトップランナー東浩紀が、現代社会を形成する主要な題材を網羅し、語り尽くした真剣勝負の全十一対談。
    各界の第一線で活躍する対談者―宮台真司、村上隆、大澤真幸、巽孝之、斎藤環、高木浩光、佐藤心、更科修一郎、元長柾木、福嶋亮大、稲葉振一郎、仲俣暁生―との対話を通して浮かび上がってくるのは、ゼロ年代の若者が生きるべき社会への指南と展望―!
    これぞ必読。

    [ 目次 ]
    第1章 データベース的動物の時代(宮台真司+東浩紀)
    第2章 スーパーフラット再考(村上隆+東浩紀)
    第3章 虚構から動物へ(大澤真幸+東浩紀)
    第4章 サイバーパンクからアルケミーパンクへ!(巽孝之+東浩紀)
    第5章 シニシズムと動物化を超えて(大澤真幸+斎藤環+東浩紀)
    第6章 工学化する社会と書物をめぐって(高木浩光+東浩紀)
    第7章 どうか、幸せな記憶を。(佐藤心+更科修一郎+元長柾木+東浩紀)
    第8章 オルタナティブの思想(福嶋亮大+東浩紀)
    第9章 ポストモダン以後の知・権力・文化(稲葉振一郎+東浩紀)
    第10章 工学化する都市・生・文化(仲俣暁生+東浩紀)
    第11章 ナショナリズムとゲーム的リアリズム(大澤真幸+東浩紀)

    [ 問題提起 ]


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著者プロフィール

1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院博士課程修了。博士(学術)。株式会社ゲンロン創業者。著書に『存在論的、郵便的』(第21回サントリー学芸賞)、『動物化するポストモダン』、『クォンタム・ファミリーズ』(第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』、『弱いつながり』(紀伊國屋じんぶん大賞2015)、『観光客の哲学』(第71回毎日出版文化賞)、『ゲンロン戦記』、『訂正可能性の哲学』など。

「2023年 『ゲンロン15』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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