古代中国の虚像と実像 (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062880183

作品紹介・あらすじ

最新研究でわかった4000年前の歴史!「夏王朝」の真実、作られた「酒池肉林」、始皇帝伝説の誤謬、「赤壁の戦い」の真相。

感想・レビュー・書評

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  • 信州大学の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA91705261

  • 結構面白い。

  • まあ、なかなか面白かった。現代人として納得できる視点で書かれている。

  • 古書店にて購入。四千年の歴史を誇る中国の先史時代~三国時代の虚像を暴く、謂わば古代中国の暴露本である。こう書くと下世話な感じがする上、言葉の誤用なんかを嬉々として指摘したがるクチと大差ない気がしないでもないが、取り敢えず知っておいて損はない。最新の学説が定説を覆すのは、とかく時間がかかるようだし。ただ、「こんな記述が後世に残るはずがない」っていう極めて主観的な理由だけで信憑性を疑いまくる辺り、まあ新書の限界ではあるかな。

  • 【目次】
    はじめに [003-005]
    目次 [006-010]

    第一章 中国には多様な新石器文化があった 011
    始皇帝の璽書l史書に記された虚像/仰詔・竜山以外の新石器文化/反映されない新しい情報
    第二章 「夏王朝」はなかった 019
    「夏王朝」の記述/二里頭文化の発見/夏王朝伝説はいかに作られたか/最初の王朝の名前
    第三章 政治手段としての甲骨占卜 029
    甲骨に記された占い/占いの操作/改鼠・牽強附会/甲骨占卜の変化は何を示すか
    第四章 紂王は酒池肉林をしなかった 039
    酒池肉林の伝説/帝辛の政治活動/勝者によって作られた「歴史」
    第五章 「共和」の時代は共和制ではなかった 049
    西周王朝の支配体制/「共和」の異なる解釈/東遷の原因
    第六章 『春秋左氏伝』の虚実 059
    『春秋』と『春秋左氏伝』/魯の桓公殺害事件/管飽の交わり/宋襄の仁
    第七章 覇者は何人か 073
    覇者の支配体制/「五覇」なのに八人/大規模な会盟を主宰したか
    第八章 戦国時代のはじまり 083
    専制君主制への移行/鉄製農具・牛耕と専制君主制の関係/大貴族の消滅/戦国時代は何年からか
    第九章 『孫子』は孫子が作っていない 095
    諸子は十家/現代の書籍とは異なる性質/文献の信想性/『孫子』と孫子
    第十章 『論語』の理想論 109
    朱子学の普及/孔子の思想/孟子の理想主義/「由らしむくし、知らしむくからず」
    第十一章 中国の統一は始皇帝の力ではなかった 119
    秦と斉の勢力争い/合従連衡は事実か/秦の勝利
    第十二章 泰王堂のスキャンダルの真相 131
    呂不章と子楚/呂不章の権勢と失脚/始皇帝の政治思想
    第十三章 作られた始皇帝伝説 143
    始皇帝伝説の需要/始皇帝暗殺計画/焚書と坑儒/徐福は日本に来なかった
    第十四章 泰末の反乱と説話 153
    陳勝呉広の乱/秦の滅亡/鴻門の会
    第十五章 楚漢戦争と項羽の伝説 163
    弱かった項羽政権/楚漢戦争/咳下の戦いと項羽の最期
    番外編 三国志の英雄たちと赤壁の戦い 173
    豪傑ではなく豪族/曹操と部将たち/劉備と諸葛亮/本当に豪傑だった関羽/赤壁の戦い

    おわりに [193-194]
    主要参考文献 [195-196]

  • バラバラで、一本通したストーリーが欲しかった

  • 古代中国の歴史書に書かれ、故事成語のもとにもなっている出来事に学問的な視点からツッコミを入れていく。
    確かに、誰と誰が密談したとか資料に残っている訳ないから、後に作られた歴史書のそういう場面は殆ど創作と考えた方が良いわけで…。
    ロマンはないが、三国志を番外編ではなくもっとガッツリ扱ってくれれば、もっと読み応えがあったかも。

  • 夏王朝は無かった!
    ショッキングな実像。
    ただ史書で2人っきりの会話でこれ誰が知ってるんだよみたいなことを仰っておりました。その観点でいえば司馬遷の功績は塵になってしまいますが…

  • 夏王朝は無かった

  • 三月書房に重なってあったので買いました。

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著者プロフィール

落合 淳思(おちあい・あつし):1974年愛知県生まれ。立命館大学大学院文学研究科史学専攻修了。博士(文学)。現在、立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所客員研究員。主な著書に『殷代史研究』『甲骨文字辞典』(以上、朋友書店)、『漢字字形史字典【教育漢字対応版】』『漢字の音――中国から日本、古代から現代へ』(以上、東方書店)、『殷――中国史最古の王朝』『漢字の字形――甲骨文字から篆書、楷書へ』(以上、中公新書)、『漢字の構造――古代中国の社会と文化』(中公選書)、『甲骨文字の読み方』『古代中国の虚像と実像』(以上、講談社現代新書)、『甲骨文字に歴史をよむ』(ちくま新書)、『甲骨文字小字典』『漢字の成り立ち――『説文解字』から最先端の研究まで』(以上、筑摩選書)などがある。ほか論文多数。


「2023年 『古代中国 説話と真相』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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