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- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784480017789
作品紹介・あらすじ
酒池肉林、臥薪嘗胆……よく知られる説話を実証的に検証し、当時の社会体制を詳らかにする。古代中国史を批判的に見つつも、よき「戦国時代案内」でもある一冊。
感想・レビュー・書評
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上古の酒池肉林や春秋時代の臥薪嘗胆、戦国時代の合従連衡に始皇帝の焚書坑儒など、有名な説話の真偽を検証。ほぼ後世の創作だと著者は指摘する。
教訓説話のため紂王個人の暴虐性が強調されたり、説話自体の時代ではなく説話が作られた後世の社会制度を反映していたり。三皇五帝はさすがにそのまま真実ではないだろうとは分かるが、実在の人物にまつわる説話は真実ととられやすい。
人文科学(文化研究)ならば事実か創作かの区別が不要な場合があるが、社会科学(社会研究)ならば区別は必要不可欠、との記述が腑に落ちた。現在人口に膾炙した説話は、事実とは異なる文化ということだろう。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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