甲骨文字小字典 (筑摩選書 13)

著者 :
  • 筑摩書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (348ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784480015099

作品紹介・あらすじ

現在われわれが日常的に使っている文字「漢字」は、その源流を古代中国の「甲骨文字」に持つ。その字形や意味は、驚くべきことに現代日本の漢字とつながっており、その原初の姿を尋ねることで、自分たちの文字により豊かに接することができるのだ。本書では、甲骨文字にも多く原形が見られ、日本語の基礎ともなっている教育漢字三百余字を収録。漢字文化を愛する人の必携書。

感想・レビュー・書評

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  • 一応呪術的な世界であった甲骨文を説く。
    藤堂明保説をほぼ批判、無視して説かれる本書は、白川静の呪術的世界をたたき台として見ているものの、白川説に出る「口(サイ)」は、著者によれば全漢字の口を指すものではなく、結構口耳の口(コウ)があるという。

  • 甲骨文字、西周金文、戦国籀文、秦代篆書(てんしょ)、漢代隷書(れいしょ)、楷書、新字体を網羅する字に関する辞典なので字典ということだ。
    残念なのは「小」字典なので、漢字を網羅していないこと。

    できれば、中字典、大字典へと発展して欲しい。

  • 藤堂明保・加藤常賢・白川静の文字学を批判的にうけついでいて、たいへん興味深い。甲骨文では用例のないものも多く、こうした字は結局、解決不能になっているものも多い。

  • 漢字のもとをたどれば甲骨文字になる。

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著者プロフィール

落合 淳思(おちあい・あつし):1974年愛知県生まれ。立命館大学大学院文学研究科史学専攻修了。博士(文学)。現在、立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所客員研究員。主な著書に『殷代史研究』『甲骨文字辞典』(以上、朋友書店)、『漢字字形史字典【教育漢字対応版】』『漢字の音――中国から日本、古代から現代へ』(以上、東方書店)、『殷――中国史最古の王朝』『漢字の字形――甲骨文字から篆書、楷書へ』(以上、中公新書)、『漢字の構造――古代中国の社会と文化』(中公選書)、『甲骨文字の読み方』『古代中国の虚像と実像』(以上、講談社現代新書)、『甲骨文字に歴史をよむ』(ちくま新書)、『甲骨文字小字典』『漢字の成り立ち――『説文解字』から最先端の研究まで』(以上、筑摩選書)などがある。ほか論文多数。


「2023年 『古代中国 説話と真相』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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