決算書はここだけ読め! (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062880367

作品紹介・あらすじ

むずかしいことは、わからなくたっていい!人気セミナーの講師が、資産・費用・負債・資本・収益をすばやく読みとるメソッドを伝授する。

感想・レビュー・書評

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  • 続編のキャッシュ・フロー編が非常に分かりやすかったので、こちらも手に取る。本書は損益計算書と貸借対照表がテーマ。試算表を上下に切り分けるという画期的な方法で始まる。キャッシュ・フロー編同様、大事なポイントのみを捉えてごくごく簡単に解説。終章例示の企業はアルファベットで提示されているが、普通の社会人であれば誰でもピンと来る企業。ドラマティックな展開に感動もの。各企業の有価証券報告を見るのが俄然楽しみになってきた。

  • 決算書の中身がわかって、簿記3級の勉強が面白くなった。

  • 「ここだけ」を分かりやすくまとめている。入門書。

  • 会計を勉強したい人はとりあえず読んどけ!
    ってくらいの超基本が詰まってます。

    キャッシュフロー編に続いて、本編を読んでみました。

    CF編よりはちょっと難しいですが、
    財務諸表の中で見るべきポイントに絞って説明してくれます。

    会計用語に馴染んでないので、一回読んだだけでは他人に説明出来るほど理解したとはいえませんが、説明自体はかなり分かりやすいです。

    この本のポイントは、合算値を見て枝葉は見ない(見るなら大きい金額だけ見る)ということかな。

    一般的に会計を勉強したい人(経理担当者じゃない人)のニーズにピッタリのかなりよく出来た本だと思います。

    NOVAの話はかなり面白かったので、実例のボリュームがあればもっとよかったかも。

    この本に、山田 真哉の例題の面白さが加われば、最高に面白く会計の勉強が出来ると思うんだけどなー

    とにかく会計が苦手な人にオススメです!

    <備忘録>

     試算表
    ―――――
    資産|負債 ← 次年度に繰り越す → 貸借対照表
    __|資本
    費用|収益 ← 繰り越さない → 損益計算書


    ・売上高 (超大事)
      -売上原価
    ・売上総利益 (大事)
      -販売費及び一般管理費
    ・営業利益 (大事)
      +営業外収益
      -営業外費用
    ・経常利益 (超大事)
      +特別利益
      -特別損失
    ・税引前当純利益
      -法人税等
    ・当期純利益 (超大事)

    あと、利益率とかを見ること

  • 面白く読み切ることができた。
    決算書を見てみようと思うようになった。

  • 入門書にピッタシです。わかりやすく読みやすい。

  • もう10年以上前になりますが簿記2級を勉強したことがあります、理系出身の私が最も苦労したのは試算表だったのを記憶していますが、この本の表紙に書いてある図(試算表を構成する5項目)をみて、貸借対照表と損益計算書を合体したものだと気づいて、私にとっては”目からウロコ”でした。

    この本は、前書きに書いてあった通り、決算書を作るひとのためのものではなく、読む人のためのもので、社会人にとっては理解しておくべき内容だと思いました。難しいことを易しく伝える技術は、私も見習うべきだと痛感しました。

    以下は気になったポイントです。

    ・お金の集め方に関する3要素(負債;将来返す約束をしたもの、資本:オーナーが出資、収益:会社が稼いだもの)と、取り扱いに関する2要素(資産:経済価値を失っていないもの、費用:価値を失ったもの)がある(p21)

    ・経営内容が良い会社の試算表の特徴は、1)負債が小さく、資本と収益が大きい、2)資産が大きく費用が小さい、3)収益が費用よりも大きい、である(p47)

    ・試算表が切り離された上の部分は、資産・負債・資本の3項目によって構成されて、次年度に繰り越す部分で事業年度の終了時点における財政状態を示す貸借対照表になる(p57)

    ・会社の負債には、仕入などの営業取引によって生じるものと、借入や社債等の財務取引によって生じるものがある(p94)

    ・債権者は負債に、株主は資本に、顧客は収益に対応している(p122)

    ・トヨタ自動車の売上総利益が19%と日産(23%)、ホンダ(29%)よりも低いのは、トヨタが自動車事業以外にも金融業を営んでいるため(p126)

    ・事業再構築損とは、会社が不利な事業から撤退することで生じた損失であり、その責任は経営者にある(p146)

    ・経常利益よりも、売上高・営業利益・当期純利益の3項目を重要視する(p150)

    ・倒産したNOVAは、長期繰延駅前留学サービス収入:150億円、繰延駅前留学サービス収入:202億円もあり、負債の大半を顧客からの代金前払いによる収入をしめていた(p185)

    ・2005年9月に東京地裁は、NOVAの受講契約を中途解約した男性に対して未受講分の返還を求める判決を言い渡した、これによりNOVAの負債はお金で返済することも考慮すべき負債となり、これにより破綻へ向った(p192)

    ・決算書とは、全部を読むのではなく、重要なポイントとなる箇所のみを見て、他の部分を割愛して読むのが正しい利用方法である、重要かどうかの判断は、金額の大小でする(p197)

    ・国際財務報告基準(IFRS)が世界中で導入されることで、会社同士の決算書の比較が世界的に容易となり、決算書の利便性が高まる(p199)

    ・欧州ではすでにIFRSは強制適用されていて、アジア・オセアニア・アフリカでも移行が進んでいる、日本とアメリカのみが自国の会計基準を採用しているが、近い将来に移行することが予定されている(p202)

  • 2011/11/30読了。

    簿記に関して簡単な知識があったのでスラスラと読むことができた。講師としても仕事歴の長い著者らしく、専門用語や理解しづらい部分には説明に多くを割いているように感じる。全くの初学者が理解できるかは判断しかねるが、時間をかければ問題なく読み進めるのではないだろうか。

    ・貸借対照表では、費用と収益のバランス、貸方と借方の内訳のバランスに注目。資産>純資産>負債と、収益>費用が望ましい。
    ・損益計算書において重要なのは、売上高、売上総利益、営業利益、経常利益、当期純利益
    ・営業利益率=営業利益/売上高 が、会社の収益力を評価する指標として便利。
    ・決算書は業種ごとに特色があるので、同業・異業・同社で異なる年度など、多面的に比較することが重要。
    ・国際会計基準(IFRS)が導入されようとも、基本的な見方に変わりはない。ただ、表示方法と個々の名称が変化するだけである。

  • 一時間で読めて、評判通り、要点が頭に入りやすい。新書はこうあるべき。良書。

  • 決算書の読み方について簡単にまとめた入門書。

    決算書の成り立ちや元来の目的などから始まり決算書を「読むための方法」に絞って書かれている本。なので国際会計基準などのもともと「会経書を作るための知識」が無くてもすらすら読める良書。会経書をシンプルに見る視点を養える。

    この本を読んで大雑把な会計所の見方を覚えて苦手意識が少し消えたのと同時にいろんな会社の会計書を読んでみたいと思わされた。
    会計を分かりやすく学びたい人はぜひ。

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著者プロフィール

1960年金沢市生まれ。公認会計士・税理士。日本証券アナリスト協会検定委員。同志社大学卒。澁谷工業、KPMG港監査法人(現、あずさ監査法人)を経て、フリーに。2006年にアスト税理士法人を設立。代表社員に就任し、現在にいたる。日本税務会計学会会員。著書に『決算書はここだけ読め!』『危ない会社は一発でわかる』(以上、講談社)などがある。

「2015年 『決算書は「下」から読む、が正解!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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