2025年 日本の農業ビジネス (講談社現代新書)

制作 : 21世紀政策研究所 
  • 講談社
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062884181

感想・レビュー・書評

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  • Yotsuya

  • 「関税」というと、国外の生産者がビジネス上不利な立場に立たされているという状況を想起しがち。しかしこの本では、実は国内価格が割高に維持されているが為に国内消費者が割りを食っているのだという、我々があまり注意を向けていない事態に目を開かせてくれる。農業を巡る諸問題のブリーフィングに最適だが、意外に読みごたえあり。

  • 農業に興味があったので。具体的に事例が述べてあり面白かった。農業含め、まちづくりに興味があるのかもと感じた。
    あとは農業に関する教育?向上心?必要と思った。田舎出身として。

  • 610||Ni

  • 農業といえば、旧態依然体制の権化のようなイメージがありました。
    その農業でさえ、今はこんなに変わりつつあるんだ!ということを知って、とても勉強になりました。

    本書を貫く主張は・・・
    農家の仕事は作物を作ることであり、作れば農協が買ってくれる、価格は国が守ってくれる、という発想は、もはや通用しなくなっている。
    また、農政が保護しないと日本の農業が壊滅する、というのは思い込みである。
    原料としての作物が、最終的に消費者の胃袋にどう届くかまでを意識的につないでいく「フードチェーン」の発想を取り入れ、国際的な競争力を持った日本の農業のありかたを目指すべきだ。
    といったところでしょうか。

    農協がスシローに出資したニュースが日経新聞の一面を飾ったのが今月の頭。アグリビジネスの勢いを感じました。

    *************************

    <心に残った個所の引用①>
    自動車業界は、かつて鉄鋼業界と協働することで低燃費のクルマを作り上げた。高品質の鉄という素材なくして、日本車は現在あるようなブランドにはなれなかった。
    ところが食品の場合は、農業と食品産業の間に農政が割り込んでしまったがために両者の協働関係が構築できなかった。オランダやデンマークにおいて、産官学が三者連携して川上から川下までの技術革新に努め、アグリビジネスの国際的な競争力を向上させるため不断の努力を傾注している姿とはあまりに対照的である。[p.166]

    <心に残った個所の引用②>
    農業の使命が「国民への安定的食料供給」であることは今も昔も変わらないとはいえ、原料農産物を作るだけで「食料を安定供給している」とは、もはや言えないのである。

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