- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062900171
作品紹介・あらすじ
土地の名が呼びさます昔の幻影。連作短篇集 たまらん坂、おたかの道・・・武蔵野に実在する不思議な土地の名が初老期の男達に垣間見せる青春の残像。時間と空間の交点に人生を映し出す黒井文学の豊かな収穫。
感想・レビュー・書評
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各篇、抒情と武蔵野の空気感で楽しめた。
中年男性の下心や期待が多くを占めるが、当時の作者の内面を間違いなく反映しているようで、興味深い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
多摩の話ということで手に取った。思ったより文学だった
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『たまらん坂』:清志郎『多摩蘭坂』が出てくる。結論はあっけない。
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たまらん坂、おたかの道、せんげん山ー。武蔵野で暮らしていれば耳にすることも多いスポットをいくつかピックアップして短編集としてまとめた1冊。はじめて聞いた場所はひとつもないのに、自分のイメージとは違った語り口や物語が新鮮でサクサク読めた1冊でした。同じ地域に住んでいた人と初めて一緒になったお酒の席で共通の話題として話すローカルネタのイメージと近いかもしれない。地域のイメージも自分ひとりの見方で完結させず、周りの人たちの見方を聞きながらつくりあげてくものかもしれないすね。
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1983-1990年くらいを舞台にしており、主人公が定年前なので、歳をとったら面白いかもしれない。
中央線の武蔵小金井から国立に住んでいて、地元のことを調べるという設定は、引っ越してきた人には共感できそう。 -
忌野清志郎が亡くなった。それで題名に引かれて読んでみようかと。
たまらん坂、おたかの道、せんげん山、そうろう泉園、のびどめ用水、けやき通り、たかはた不動。
20年以上も前に書かれたものなので今とは武蔵野も変わってしまっただろうな〜と思いながら読んだ。