道徳感情論 (講談社学術文庫)

制作 : 高 哲男 
  • 講談社
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本棚登録 : 285
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (704ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062921763

作品紹介・あらすじ

アダム・スミスの二大著作の一冊が『道徳感情論』(1759)です。本書こそが主著で、『国富論』はその副産物だったのです。個人とは「共感」能力を持ち、様々な「激情」を持っています。利己的であったり、社会的であったり、憤ったり、感謝したりします。スミスはこういった個人の心に「義務」「道徳」を確立して、新しい社会と人間のあり方を探りました。近代社会の原理を知るための必読書が読み易い新訳で登場!

感想・レビュー・書評

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  • 私たちの道徳感情はどこから来ているのか?について、徹底的に論考したもの。本書を思い切り要約すると、
    1) 各人が自然と持つ、ある行為に対して共感できるかという適合性の感覚がまず存在し、
    2) 適合性感覚に照らして、ある行為についてどんな評価をするべきかという感覚があり、
    3) それらを考慮して、自分の行為をどのように律するかという判断基準があり、
    4) 社会の大多数の価値観である慣習や流行の影響を受けながら、現在の道徳感情がある
    という流れである。その後、世の中の多くの道徳理論に対する批判のおまけがくっついて、膨大なボリュームとなっている。現代の正義論と比べると、著者アダム・スミスの主観が強すぎ、論旨展開も整理されていない印象を受けるが、まだ構造主義も生まれていない時代では、こういう書き方が格調ある文章なのだろう。そのような文章だけに、忍耐強く読むことによって、読了時の達成感はかなり高いものがある。

  • 『国富論』の著者で、資本主義の元祖とも言えるアダム・スミスの著。『国富論』の内容から無秩序な自由競争を推進したように批判されることもあるスミスだが、そんな見方が間違っていることを教えてくれる一冊。驚異的とも言える人間社会の洞察力が見て取れる。

    スミスや資本主義について勉強するなら『国富論』はもちろん、合わせて『道徳感情論』を読んで欲しい。

    何十年後か分からないが、必ず再評価される本だ。

  •  
    ── スミス/高 哲男・訳《道徳感情論 1759 20130611 講談社学術文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4062921766
     
    ── スミス/水田 洋・監訳/杉山 忠平・訳《国富論〈1〉1776 20000516 岩波文庫》
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4003410513
     
     Smith, Adam 17230605 England 17900717 67 /
     
    (20160926)
     

  • 7/24 スタッフ広石からのオススメ

  • 請求番号:150/Smi
    資料ID:50075161
    図書館1階 学生選書コーナー

  • 岩波以外になかなかでなかった訳がこのほかにまもなくもう1冊出るようだ。有り難い限りだが、そこまで需要があるのかな。ちょっと不思議。まあ、老後の楽しみのつもりが少しはやくよめるようになった。

  • 「共感」という切り口から、人間の感情を深く考察したもの。著述そのものはとても意味深いが、訳が悪いのかとにかく読みづらい。

  • 読売新聞『本・よみうり堂』
    「夏休みの一冊、私のイチオシ文庫」
    上野誠(万葉学者)

  • 風邪薬で仕事が進まなかったので『国富論』で名高いアダム・スミスの処女作、高哲男訳『道徳感情論』講談社学術文庫、読んだ。の著者の処女作が本書。「人間がまず隣人の、次に自分自身の行為や特徴を、自然に判断する際の原動力を分析するための論考」。http://bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2921766

    アダム・スミス『道徳感情論』講談社。スミスは人間の行為や特徴を検討することで、人間は利己的動物ながら他人に共感することができる。スミスは人間の行為とその特徴を検討することで、社会を形成する人間の「適合性」のメカニズムを具体的に本書で明らかにする。まさに英国道徳哲学の面目躍如。

    アダム・スミス『道徳感情論』講談社。(狭義の経済学には門外漢ながら)分析が対象を扼殺するのは学の常。人間の全体よりも部分に注目するが、(スミスは『国富論』での議論も含め)全体性をとらえようと努力している感がある。五百頁を超える訳書ながら非常に読みやすく示唆に富む一冊だった。

    アダム・スミス『道徳感情論』講談社。先験的な規範よりも、相互検討的な適合性によって導かれる行為規範を尊重し、それを絶えず検討することで徳のある社会が実現可能となる。英国流の経験主義と言ってしまえばそれまでだが、このアプローチは必要不可欠と思う。古典中の古典ながらおすすめの一冊。

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著者プロフィール

(1723-1790)近代経済学の父ともいわれる英国スコットランドの経済学者・哲学者。主著に『国富論』『道徳情操論』

「2014年 『道徳感情論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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