- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062931809
作品紹介・あらすじ
妻以外の女性を求め夜の街を彷徨う男。ところが仕留めた「獲物」が次々に殺され、現場には彼の遺留品が発見される。イヤミスの原点!
感想・レビュー・書評
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2023/5/6購入
2023/10/16読了詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
昼間は技師として働き、夜は身元を偽って女性を漁る男性。関係を持った女性の一人が自殺したことから一連の事件に巻き込まれていくミステリです。
犯人捜しという点では分かりやすく、驚愕の真実というほどのものではありません。面白いのは女性たちへの感情の変化。第一部では女性たちがか弱い被害者に見えていたのが、第二部では図書館司書の行動に女性的でありながらも自立した姿を見、エピローグの部分では矛盾せずに愛情と憎しみを共存させる犯人の底知れない奥の深さに感動さえ抱きます。時代が変わり、携帯やDNA鑑定がある現代では成立しない犯罪。だけれど、諦観に近い孤独が似合うこの時代でないと出来なかった作品だと思います。 -
作者の名前に覚えがあるな・・と思ったら、歌手だった、てかラジオで昔聞いたんだった。えらい渋い声だったんだ、という覚えだけが。。
それはさておき、めっさ古い話らしくて、なんか江戸川乱歩とか、そんな雰囲気で、しかもどっかで聞いたことあるような話のような気もして、予定調和な世界がなきにしもあらずなとこもあるけども、さらさらーっと読めるという意味では良い時間つぶし。 -
「絶えず我が腕の中でわななけり」美しい妻をもちながら、街で女を漁る男は“征服”の記録を残していた。ところが新しい獲物を射止めると、昔の相手が殺される事件が続発。死体のある部屋に閉じ込められた挙げ句、逃げ帰ったアパートからは秘密の日記が消えていた。鮮やかな結末が衝撃的な本格ミステリーの傑作!