佐渡の三人 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062932295

作品紹介・あらすじ

物書きの「私」は、ひきこもりの弟、古道具屋の父とともに佐渡への旅に出る。目的は、祖父母の隣家に住む「おばちゃん」の骨を、郷里の墓に納骨すること。ところが、骨壷をユニクロの袋に入れて運ぶくらい儀礼に構わぬ一族のこと、旅は最初から迷走気味で……。ちょっとズレた家族をしみじみ描いた快作。

羽田圭介さん激賞! 「長嶋さんの文章テクニックに、僕はいつも驚かされます」

狙ってもいないのに笑いをとる、ちょっとズレた三人。”納骨の旅”がなんでこんなに可笑しいの??

感想・レビュー・書評

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  • 長嶋さん2冊目。前読んだ『エロマンガ島〜』が異色作と言うので比べたくて。女性作家とその弟や一族の納骨めぐる旅の物語。と言えば壮大な感じがするがとても脱力系。その中にも細やかな感覚と笑いがあり、こういうのが長嶋さんでは?と思った。

    • しずくさん
      スマホでコメントしたら、本当に一言で切られてました。私、てっきりフォローしてるとばっかり思ってました。未だだったと気付き、あらためてフォロー...
      スマホでコメントしたら、本当に一言で切られてました。私、てっきりフォローしてるとばっかり思ってました。未だだったと気付き、あらためてフォローさせて戴きます。よろしくお願い致します。
      長嶋さんは好きな作家さんだったのに、最近は遠ざかっています。
      2021/07/15
    • 111108さん
      しずくさん、フォローandコメントありがとうございます!
      どなたをフォローしてるか自分でもだんだんわけわからなくなってて‥こちらこそよろしく...
      しずくさん、フォローandコメントありがとうございます!
      どなたをフォローしてるか自分でもだんだんわけわからなくなってて‥こちらこそよろしくお願いします♪
      2021/07/15
    • 111108さん
      長嶋さんは最近知ったのでまだ未読の物があるようで嬉しいです。
      「ページめくる手が止まらない」とか「手に汗握る」とかとは正反対の読書がしたい時...
      長嶋さんは最近知ったのでまだ未読の物があるようで嬉しいです。
      「ページめくる手が止まらない」とか「手に汗握る」とかとは正反対の読書がしたい時もありますよね⁈
      2021/07/15
  • これ初めて読んだ時にはまだ長嶋有さんが女性って思ったんだよな、その後画像と共に解析してめちゃくちゃ衝撃ショックだった記憶があります。しばらくトラウマになってたんです。漫画評論家でもありコメンテーターの長嶋有さんはとても誠実で逆に好感度しかないから、今更ですが読んでいる。佐渡の三人の題名から始まってそれを書いた作家さんが登場人物とか発想力凄すぎ、佐渡の旅が何度も続き、最後は大人数で、でも誰かしら欠けていて、本当面白いから、父親の仕事場も出てこない母親が謎とか、隣のおじさんにリュウ君に、いやあ味のあるって事

  • 劇的に書かないから長嶋有の小説は読んでて気持ち良い。

  • 私と弟と父の3人旅。くすくす笑えるし、しんみりする。弟との会話のおかしみがよい。

  • 物書きの「私」は、ひきこもりの弟、古道具屋の父とともに佐渡への旅に出る。目的は、祖父母の隣家に住む「おばちゃん」の骨を、郷里の墓に納骨すること。ところが、骨壺をユニクロの袋に入れて運ぶくらい儀礼に構わぬ一族のこと、旅は最初から迷走気味で……。ちょっとズレた家族をしみじみ描いた快作。

  • 長嶋有▶佐渡の三人(講談社文庫)2015

    自分はエッセイスト、おばあちゃんの指示で隣のおばちゃんのお骨を佐渡の墓に納骨する珍道中。弟とお父さんの三人旅。弟は引きこもりで祖父母の家に住み、祖父母はL 字形に寝たきりになっている。

    納骨の話が短編で4話で一冊。テーマというか、納骨があるから読者は登場人物を順次知ることができる。納骨には葬式もつきものだから焼香する日常の人、非日常に突如登場する人。人々の人柄や行動、セリフがおかしい。全くのナンセンスでもない。


    そもそも最初から喋り続ける「自分」が男か女かさえわからなかった。僕が知ったのは、…思い出せない。今更、いつ女と知ったか、調べるためにだけ読み返せない。男女をこだわらない風潮が世を支配している(様に見えるのは僕だけ?)が、こんなことにこだわる自分を古いと感じ、公の場で口にするのは無知としなければならないのかと、思った自分がまたあほらしい。

    わけのわからない話が続く。いつもなら、すぐにきっぱり読むのをやめるのだけど、やめられない。このままわけもなく浸かっていたい温泉に入ってしまったような。と思う頃、もう薄い文庫本は終わってしまっていた。


    長嶋有という作者はけったいな温泉の露天風呂でいつの間にか一緒に浸かっており、視線を合わすこともなく過ごしたような男。聞いてみるとこの温泉は彼の幻想であるらしい。ならば会釈ぐらいしたものを。

  • 子供の頃、長い休みになると我が家にいとこ達が遊びに来てて、それは伯母さんと叔母さんの里帰りなのだけど、それが年頃になるとみんな段々と疎遠になり今では冠婚葬祭の中でもお葬式の場でしか会うこともなくなって、その内この中からも誰か一人ずつ欠けていく日が来るんだろうなー。ってことを祖母のお葬式で思ったことをふと思い出した。

    家族のこととなるとどうしても感情的になってしまう私は道子先生のように客観的にはなれないのだけれど、だから余計に家族の在り方にとらわれない生き方って羨ましいな。って思ったりしたそんな一冊でした。

  • 2022/1/28購入
    2022/5/14読了

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/682448

  • 平坦で始まり平坦で終わった
    面白いような面白くないような、、、

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著者プロフィール

小説家、俳人。「猛スピードで母は」で芥川賞(文春文庫)、『夕子ちゃんの近道』(講談社文庫)で大江健三郎賞、『三の隣は五号室』(中央公論新社)で谷崎潤一郎賞を受賞。近作に『ルーティーンズ』(講談社)。句集に『新装版・ 春のお辞儀』(書肆侃侃房)。その他の著作に『俳句は入門できる』(朝日新書)、『フキンシンちゃん』(エデンコミックス)など。
自選一句「素麺や磔のウルトラセブン」

「2021年 『東京マッハ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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