シュークリーム・パニック (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 292
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (576ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062937580

作品紹介・あらすじ

「兄ちゃん――金、欲しいないか?」人生大逆転を狙って、場外馬券売り場で見知らぬおっさんが持ち掛けてきた、1人あたり1億円ゲットの銀行強盗計画に参加することにした僕。しかし、その計画は綿密なようでどこかがおかしい。僕の人生は、どうなる!?――スリルと笑いが溢れ出す「現金強奪作戦!(但し現地集合)」。
高校2年生の夏休み。受験勉強を前に、羽を伸ばしてすごせる最後の夏、「僕」は仲間たちと映画制作を始めた。監督の「僕」は以前から気になっていた同級生、百合川京子を主役に抜擢し、撮影は快調。しかしその最終日、ラストシーンのロケ場所から、彼女の姿が消えた―!?感動的な結末に心がほっこりする中編「夏の終わりと僕らの影と」はじめ、本格ミステリの名手の技が光る。
25歳のOL、真紀の暮らすワンルームマンションに通ってくる、おなかの横に渦巻き模様のある猫――いつしか真紀は、猫を部屋に招き入れ、「うずまきちゃん」と名付けて部屋で遊ぶようになった。そんな日常の中、近隣で傷害事件が発生! 所轄署の若手刑事にして真紀の彼氏である満久は、なんと、うずまきちゃんに事件にかかわる秘密が隠されているという――本格ミステリーなのにかわいさ満点(?)の「通い猫ぐるぐる」。

感想・レビュー・書評

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  • 勝手に長編作品だと思ってましたが、短編集でした。そしてこれは賛否両論の作品だなぁ(;^_^A倉知さんは好きな作家さんですが・・・。なんだか後出しじゃんけんのような作品とか、謎解きしてから「なんちゃって」みたいな作品とか,
    最後の作品は飛ばし読みしてしまいました。嫌いではないけど、好きではないかなぁ・・・。残念。

  • 『私の特製濃厚プレミアムシュークリームをっ、誰かが盗ったんですよ』

    タイトルに惹かれて。
    「っ」が多用される文体や、深夜の通販番組よろしく、早口でまくし立てる台詞はまさにパニック。
    そうか、倉知さんはこういうキャラでしたね。

    6 編の短編が収録されており、大人っぽいビターなものからシュークリームの甘さまで、それぞれ違った味わい。
    分厚い割にはさらりと食べられるので、隙間時間の読書に丁度良かった。

  • 短編6話。表題の話のようにお馬鹿な話から最後の話の爽やか青春まで、それぞれにテイストが違って楽しかったなぁ。
    それにしても、プレミアムシュークリーム笑 
    この表題作のあらすじにつられて手に取ったわけだけど、予想に違わず面白かった。なんか、もう途中からいたたまれない笑
    空腹は禄なことにならないとは言え、みんなちょっと落ち着いてほしいな!!

  • 短編集なので気軽に読めますが会話が多く、会話の内容も重要でないような事がダラダラと長く読むのに疲れてしまいました。短編集で良かったです。この厚さを同じ話で通されたら読むのをやめていたと思います。私には合わなかったです。

  • ちょっと癖になる短編小説たちでした。
    500ページを超える読み応えたっぷりのこの本には6つのお話が収録されていて、どれも種類の違うミステリー。どれもあっという間に読み進めました。

  • 個人的ベストは
    「限定販売特製濃厚プレミアムシュークリーム」

    シュークリーム1個をめぐる華麗な論理、からの爆笑必至の展開。
    ミステリーが好きな人ほど笑えると思う。

    他の作品も、バラエティに富んでいて面白かった。

  • ずっしり厚さがあって存分に堪能できた。
    色んなタイプの作品があるのが嬉しい。
    「夏の終わりと僕らの影と」が1番好き。
    高校生が主人公で、初めて自主制作映画を撮るなんて、ザ・青春な展開がまぶしい。あれ、謎はあるのかな?と思っていたらああいう展開とか、いいなー、いいなー。若いなー。
    「通い猫ぐるぐる」も微笑ましかった。タイトルは、翻訳物のあれを意識してるのかな?
    探偵南郷九条氏は、他の作品にも登場してるのかなぁ。これは、思わず読み返しちゃう作品だった。最後の絶叫がw

  • 前の短編集に比べて格段に面白かった。と思ったら最初からこの形で世に出すつもりだったんだね。

  • ユーモアたっぷりのライトなミステリ。好みかどうかと聞かれたらイマイチなんだけど。

  • 短編集。どの話も比較的にほのぼのとした感じが多め。特に「限定販売特製濃厚プレミアムシュークリーム事件」は一つのシュークリームに五人の男性が振り回されるという喜劇さとシュールさが面白かった。まぁ現実にそういう事が起こるとそうなるわなぁ。「強運の男」はこの話の後が非常に気になるという点で印象深い。一番気に入った話は青春にちょっとしたスパイスとして謎を取り入れた「夏の終わりと僕らの影と」かな。うーん甘酸っぱい話だった。

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著者プロフィール

一九六二年静岡県生まれ。日本大学藝術学部卒。九三年「競作 五十円玉二十枚の謎」に応募し、若竹賞を受賞、九四年『日曜の夜は出たくない』で本格的に作家デビュー。二〇〇一年『壺中の天国』で第一回本格ミステリ大賞を受賞。著書に『星降り山荘の殺人』『片桐大三郎とXYZの悲劇』『皇帝と拳銃と』『豆腐の角に頭ぶつけて死んでしまえ事件』『月下美人を待つ庭で猫丸先輩の妄言』などがある。

「2021年 『作家の人たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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